「台風の日はコロッケ」引き継がれる文化 ネットの若者に今も親しまれる理由

「台風の日はコロッケ」引き継がれる文化 ネットの若者に今も親しまれる理由

  • J-CASTニュース
  • 更新日:2022/09/23

台風の日にコロッケを買う、コロッケを食べる。インターネット上のこのような文化をご存じだろうか。匿名掲示板「2ちゃんねる」(現「5ちゃんねる」)が発祥で、ツイッター上でも話題になり「台風コロッケ」とも呼ばれている。

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ツイッター上では今も、台風の日本上陸が予想されるたびにコロッケと結びつけた投稿が見られる。これだけ盛り上がっているのなら、コロッケの売り上げは上がっているはず!?

「嫌いな人いない」

台風14号の九州地方への接近・上陸が予想され、気象庁が緊急会見を開いた9月17日前後から、ツイッター上では台風とコロッケを結びつけたツイートが増えた。「コロッケ買ってこなきゃ」といったつぶやきのほか、「台風コロッケ」の起源を投稿する人が見られた。

ネット上で誕生したのは、2001年とされる。いまや文化として定着したようにも思える。

毎日新聞デジタル2017年10月20日付記事によると、イオンリテールは同年の台風21号の接近に合わせて、四国と本州の「イオン」で通常の5倍のコロッケを用意すると発表。これ以前に到来した18号の上陸前にコロッケが完売したことからだと報じていた。

20年以上、なぜ「台風コロッケ」がネット上で愛されているのか。ITジャーナリストの井上トシユキ氏に取材すると、ネット上では「台風で暇なので、何かをしよう」という「悪ふざけ文化」が2ちゃんねる誕生以前から形成されていたと指摘。その上で、書き込まれたコメントが発端だという。

「コロッケって基本嫌いな人はいません。日本人の心を『刺した』んですよ」

当時、コロッケは冷凍食品やコンビニエンスストアのホットスナックとして扱われていた。そのため台風が迫った中でも近場での入手が容易で、恒例化したのではないかと井上氏。一方、台風の襲来に合わせてコロッケを多めに用意するスーパーや精肉店が登場した。この時初めて、「2ちゃんねらー」と世間がつながり、一般の人でも「台風コロッケ」が多少受け入れられたのではないか、と分析した。

販売の現場では知られている?

多くの人に受け入れられたイタズラや悪ふざけは、いつになっても面白いものだ。井上氏によると、嫌いな人がおらず、入手が容易な「コロッケ」というキャラクターのおかげもあって、古くからのネットユーザーだけでなく、若者にも浸透しているそうだ。ツイッターやインスタグラムで「面白くしよう」と共有でき、さらに「ネタ」が洗練される。その中で廃れることなく、エイプリルフールのような恒例行事になっているというわけだ。

ところで、実際にコロッケを販売している現場では、この「台風コロッケ」をどう感じているのだろう。J-CASTトレンドは、コロッケを販売する数社に取材を試みたが、ほとんどの担当者が知らなかった。

取材に応じた、「キッチンオリジン」「オリジン弁当」を展開しているイオングループの「オリジン東秀」の担当者も、そのひとりだ。しかし、「近畿エリアの者は知っていました」。台風時のコロッケの売り上げを聞くと、こんな答えが返ってきた。

「(台風接近・上陸に合わせて)上がっていなかった」

台風14号が付近に上陸した鹿児島市にあるエリアフランチャイズ「南九州ファミリーマート」の経営企画室は、取材に対し、「台風コロッケ」を「聞いたことがあります」と回答。ただし売り上げは、

「大きな販売増のデータは見受けられませんでした」

上陸直前の9月16・17日は前週比で多少上回ったが、「販売金額が大きい商品ではないので、台風の影響とは考えにくい」という。上陸当日の18日は、前週比で売上減だったそうだ。<J-CASTトレンド>

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