【秋華賞/危険な人気馬】馬券攻略のポイントはソダシの“前傾ラップ” 牝馬ラスト一冠で「買うべきではない」一頭とは

【秋華賞/危険な人気馬】馬券攻略のポイントはソダシの“前傾ラップ” 牝馬ラスト一冠で「買うべきではない」一頭とは

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  • 更新日:2021/10/15
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今週は阪神競馬場で第26回・秋華賞(GI、芝2000m)が行われる。

桜花賞馬ソダシはオークスでは距離の壁があったものの、古馬混合戦の札幌記念で強豪揃う中、距離の壁を乗り越え見事一着となった。同じ距離となる2000mと同世代が相手のここでは負けられないところ。長期休養明けとなるオークス馬・ユーバーレーベンはもともと右回りが得意で阪神競馬場に戻るのは歓迎のクチ。ソダシの最大のライバルとして立ちはだかるだろう。アンドヴァラナウトは前哨戦のローズSを圧勝。1勝クラスからの昇級戦だったがその勝ちっぷりは圧巻でここでも通用するだろう。その他、オークス2着馬アカイトリノムスメ、アールドヴィーヴル、ファインルージュも虎視眈々と狙っている。

ここではこの秋も飛躍し続ける3歳世代の「レース格」と「展開」を読み解き、馬券のヒントとなる「危険な人気馬」としてアンドヴァラナウトを取り上げたい。

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■前哨戦ローズSの覇者アンドヴァラナウトの明と暗

まずは、アンドヴァラナウトの近4走について考察する。4走前の3歳未勝利(阪神芝1600m)では、好スタートから3番手に取り付き、前を行く2頭を見る形で競馬を進めた。2コーナーから3コーナー付近で力んでしまう場面もあったが、直線に入ると一気に加速し、鞍上が「持ったまま」で力の違いを見せつけた勝利となった。3走前の3歳以上1勝クラス(中京芝1600m)は、最内枠から一歩出遅れたスタートだったが、二の足で先頭に立つ「逃げ」の競馬となった。残り2Fのところで抜け出した形となったが、ゴールまで伸び続ける脚は残っておらず、後ろから末脚を伸ばしたプログノーシス(毎日杯3着馬)に交わされ2着となった。

単勝1.7倍という圧倒的人気に推された前々走の出雲崎特別(新潟芝2000m)では、4走前に勝利したような道中3番手からの「正攻法」の競馬で直線突き抜け勝利した。当時のメンバーレベルはそこまで高くなかったが、勝ちタイムの1分58秒2というタイムは馬場差を加味しても18年に新潟記念を圧勝したブラストワンピース(当時3歳)に匹敵する好タイムで、この馬の素質の高さを印象付ける勝利となった。そして「夏の上がり馬」として挑んだ前走のローズS。エイシンヒテンが逃げの手を打つ展開となったが、福永騎手が上手く好位で脚を溜めて残り2Fで先頭に立った。最後は脚色が鈍ってしまったものの根性で駆け抜け最後の一冠の切符を手に入れた。

戦歴からも「1600m~2000mに良績が集まり、好位から自在に動ける強みを持っている」と評価することもでき、また初の重賞挑戦にて一発で結果を出したことにもこの馬自身の持っている素質の高さを物語っている。しかし、勝利を挙げているレースで下した相手は「最強3歳世代」の中堅と呼ばれるような馬たちで、大将格のソダシ、アカイトリノムスメ、ファインルージュ、ユーバーレーベンらとは未対戦。つまりGIという大舞台を経験していないアンドヴァラナウトはそれまでとは異なる「ペース」「展開」「雰囲気」に惑わされてしまう可能性が高い。

■母グルヴェイグも経験したGIの高き壁

もう一つの不安材料としてアンドヴァラナウトの血統背景を挙げたい。母グルヴェイグは近親にアドマイヤグルーヴ、ポルトフィーノ、ルーラーシップらがいる良血。最終的な戦歴としてラストランとなったマーメイドS優勝を含む5勝を挙げ繁殖入りしたわけだが、注目すべきポイントはグルヴェイグ自身がGIで全く勝負にならず大敗してしまっているということだろう。11年オークス14着(3番人気)、11年エリザベス女王杯14着(10番人気)と、ともに勝ち馬から1秒4差を付けられて惨敗してしまっており、特に初挑戦となったオークスでは独特な「雰囲気」と経験したことのない「ペース」を前に、道中から全く付いていけずレースに参加できていなかった。

母が対応できなかった「GIの流れ」を秋華賞前に経験できればよかったのかもしれないが、現状勝ち味に遅く、夏に3戦してようやくGIに駒を進めてこれたのも事実。つまり、母が露呈してしまったGIに対する苦手意識を払拭するには「課題が山積み」ということになるのだ。

■女王ソダシが作り出す「前傾ラップ」

さらに、ソダシが得意とする「前傾ラップ」もアンドヴァラナウトの不安材料となりそう。ソダシの前走、札幌記念のラップタイムを分析すると前半6Fが「34秒9」→後半6F「35秒4」という、前半からトップスピードに乗り、いかにゴールまでそれを維持するかといったレースで古馬を撃破している。ソダシが強い勝ち方をした札幌2歳S、桜花賞でも自ら前傾ラップを踏んでいるだけに最も得意としている形なのだろう。

今回出走メンバーにはローズS2着の逃げ馬エイシンヒテンがいるが、そこまで「強力な逃げ馬」もおらず、ソダシがレースを先導することは間違いないだろう。ソダシが有力差し馬たちに脚を使わせない「前傾ラップ」を刻むとなると、「逃げ」で自ら前傾ラップを刻んだ3走前の一度しか経験したことのないアンドヴァラナウトにとっては脚の使いどころを失ってしまい、末脚不発に終わってしまう公算が高いのだ。

■馬券の妙味を考えると最終結論は「消し」

ここまでアンドヴァラナウト関する不安要素を紹介したが、夏に実績を積んで前哨戦のローズSを快勝、そしてラスト一冠の秋華賞へ駒を進めてくれたことに敬意を表したい。

ただ、馬券の妙味を考えると、ここは「消し」の評価。

本命はソダシ。緑のターフに光り輝く白毛の馬体と可愛らしいルックスで爆発的な人気を誇る競馬界のアイドルだが、これまでのレース内容も圧巻だ。特に前走札幌記念ではクイーンエリザベス2世Cの勝ち馬ラヴズオンリーユーを正攻法の競馬で下し、「最強3歳世代」を名実ともに牽引し続けている。今週の調教での動きも抜群でまだまだ成長を続ける白毛馬ソダシに黒は付かないだろう。対抗はファインルージュ。前走の紫苑Sは圧巻の勝利だったが、何よりも桜花賞でソダシの作り出す「前傾ラップ」に対応し半馬身迫ったことを素直に評価したい。

以下、押さえでアールドヴィーヴル、アカイトリノムスメ、ミスフィガロ、アナザーリリックとする。アナザーリリックは前走の佐渡ステークスで古馬の骨っぽい相手に完勝。後方から追い込む脚質も持っている末脚は世代上位で、NHKマイルCというGI特有のラップを経験していることもプラスに働きそう。この馬が穴をあけることも想定しながらソダシの勇姿を目に焼き付けたいところだ。

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文・西舘洸希(SPREAD編集部)

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