ハライチ岩井“19歳と結婚”に吹き荒れる「気持ち悪い」の声。失礼すぎる根拠のない決めつけ

ハライチ岩井“19歳と結婚”に吹き荒れる「気持ち悪い」の声。失礼すぎる根拠のない決めつけ

  • 女子SPA!
  • 更新日:2023/11/21

亀山早苗の恋愛時評

次々と報道される有名人の結婚離婚。その背景にある心理や世相とは? 夫婦関係を長年取材し『夫の不倫がどうしても許せない女たち』(朝日新聞出版)など著書多数の亀山早苗さんが読み解きます。(以下、亀山さんの寄稿)

◆ハライチ岩井が妻と知り合った当時13歳にネット「気持ち悪い」

今朝のイワーイとさつき。
さつきは相変わらず可愛いなぁ。 #おはスタ pic.twitter.com/1VAghn5vRt
— 岩井勇気 ハライチ (@iwaiyu_ki)
December 2, 2019
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お笑いコンビ・ハライチの岩井勇気(37歳)が結婚を発表した。お相手は19歳のタレント・奥森皐月だ。まずは18歳という年齢差が話題を呼んだ。

その次にネット上に吹き荒れたのは、出会いが朝の子ども番組だったことへの批判だ。当時、奥森は13歳。そのころから岩井が「子どもに目をつけていたのではないか」「気持ち悪い」という言葉が乱れ飛んだ。

◆根拠なく「グルーミング」と決めつけるのは失礼

18歳という年齢差自体は、それほど珍しいことではない。28歳の女性が46歳の男性と結婚しても「年の差があるね」という程度ですむ話。問題とされたのは、未成年の彼女を「グルーミング」していたのではないかということだ。

それにしても、「グルーミング」とは、あまりに失礼な言い方だろう。これは、もともと「(動物の)毛づくろい」という意味だが、性犯罪の文脈においては、子どもへの性的虐待を行おうとする者が、被害者となりうる人物に近づき、親しくなって信頼を得る行為をさす。今回の岩井・奥森カップルを根拠なく「グルーミング」と決めつけるのは不当だろう。

当事者の岩井勇気は、ハライチのラジオ番組(『ハライチのターン』TBSラジオ)で16日深夜、かなり率直に自分の気持ちを話した。「腐り芸人」としての地位とキャラを確立してきた彼にしては、芸風を破壊するような素直な語り口だった。

◆未成年のうちは、絶対にふたりきりでは会わないようにしていた

そもそも奥森とは番組担当の曜日が違っていたので、たまにしか会っていなかった。ただ、彼女はお笑いが大好き、ラジオが大好きという変わった10代で、そののめり込み方は半端(はんぱ)ではなかった。

岩井に会うたび、「ラジオ聞いてます。こういうところがおもしろかった」と声をかけてくれていた。「伊集院(光)さんのラジオも大好きだと言っていた。下ネタばかりのラジオで、この子、大丈夫かなと思ったことがある」と岩井は苦笑しながら言っていた。

つまり、「若い女性はこういうもの」と人が想像するようなタイプではないようだ。「賢くて、とんでもなくしっかりしている」と岩井が言うと、相方の澤部佑も「語彙(ごい)が豊富。10代とは思えない」と太鼓判(たいこばん)を押した。

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(画像:TBSラジオ『ハライチのターン』公式サイトより)

彼女が高校生になったころから、たまに同番組で彼女と同じ曜日を担当していたサンシャイン池崎と3人で、なんどか食事にいったことはある。帰りは池崎とふたりで彼女を家まで送っていくのが常だった。だが岩井は、彼女からの好意をなんとなく感じていたようではある。

「だけど未成年のうちは、絶対にふたりきりでは会わないと彼女にもいっていた」そうだ。その後、しばらく会わない時期が続き、あるとき彼女から連絡があった。「成人になりました」と。「成人になったら、ふたりで会ってくれるっていってましたよね」と言われ、岩井は少しだけ困惑したらしい。

◆今までの彼女はすべて年上女性だった

「僕は未成年とふたりでは会わないと言っただけなのに、彼女は成人になればふたりで会えるんだと思っていた。まあ、でも確かにそうも受け取れるし、自分が言ったことだからとふたりきりで初めて会った」

そのときに彼女といろいろ話して、趣味が共通していることに気づいた。しかも彼女の言葉のセンスや話の内容に年齢差を感じなかったという。

そして今年の初めにつきあおうということになり、彼女の両親に「つきあうことを報告にいった」のだそう。すると両親は「もう彼女は成人だから、本人がよければいい」と言った。そして両親とすっかり仲良くなったのだという。

つきあいは順調に続いたが、この夏、彼女とちょっとした見解の相違があった。今まで岩井は、「自分を好きでいてくれる人」が好きだった。彼女にしてみると、対等に向き合ってくれていないと感じていたようだ。

そう言われて、年齢差を気にして「保身」を考えていたことに気づかされたと岩井は言う。

そして、もし彼女が自分を好きでいてくれなくなっても、自分は彼女が好きだとも気づいた。今まで年上としかつきあったことがなく、結婚のデメリットにばかり目がいき、一生独身でいいと思っていた岩井が、そこで初めて、年下の彼女をひとりの人間として、ひとりの女性として意識したようだ。

◆奥森から「結婚しよう」と言い出した

ふたりとも芸能人だから、いつかこの関係が世間にバレるかもしれない。彼女の人生はまだこれからだ。やりたいことも目標もあるだろう。それを考えれば別れるしかないのかもしれないと岩井は考えていたという。

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岩井勇気『僕の人生には事件が起きない』新潮社

結婚したら彼女の人生を決めてしまうことになる、やはり別れるしかないのかと話し合っていたら、彼女が「結婚しよう」と言った。岩井からは言えなかった言葉を、彼女はさらりと言った。そこで彼女の生き方に敬意を抱くようになった。

最初は「19歳の女の子の生き方に敬意を抱く37歳の男?」と腑(ふ)に落ちなかったのだが、話を聞いてみると、なるほどとうなずける内容だった。

◆「腐り芸人」としてのキャラを今後どうするか

ものごとの本質を突いたり、斜めに斬って見せたりする彼は、それを芸風に昇華させた。その分、実人生では「案外素直だったり、案外甘えん坊だったりする“素顔”」をさらけ出せなかったのではないだろうか。

#オドオドハラハラ 観てくれてありがとうございます!これから毎週木曜日の20:00はオードリーとハライチのオドハラ観てください。

よろしくお願いします! pic.twitter.com/EauofsZfnm
— 岩井勇気 ハライチ (@iwaiyu_ki)
October 19, 2023
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逆にここまで素をさらけ出すと、今後、芸風がどうなるのか若干心配になる。作りあげた「腐り芸人」としてのキャラをどう変革していくのか、あるいはキャラはキャラとして温存するのかわからないが、私生活の充実が新たな刺激となるかもしれない。

それにしても「結婚」しただけで、そこまで自分の心情と結婚までの経緯を話さなければならないとは、芸能人というのは大変なものである。芸人ならおもしろければいい、役者なら演技で酔わせてくれればそれでいい。そんな時代もあったのに。

<文/亀山早苗>

【亀山早苗】

フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio

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