物価高で苦しむ学生を大学が救済 支援にとどまらず一石二鳥のアイデアも

物価高で苦しむ学生を大学が救済 支援にとどまらず一石二鳥のアイデアも

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  • 更新日:2022/11/25

コロナ禍の物価高騰に苦しむ大学生の救済に、東京都内の大学が相次いで乗り出しています。学生の経済的支援“だけ”にとどまらない各大学の取り組みを取材しました。

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世田谷区にキャンパスのある日本大学文理学部では在籍する全ての学生を対象に、地域通貨「せたがやPay」2000円分の配布を10月から始めました。歴史的な物価高の中の大学生活に、学生からは「アルバイトでコンビニ店員をやっているが、レジ打ちをしていてもどんどん物の値段が高くなっているなと感じる」「値段を見て、お金がない時は安い方を買ったりする」「4月からほぼ全てが対面授業になった結果、昼食代が結構な出費になっている。今回2000円もらえるのはいいことだと思う」などといった声も聞かれました。

物価高対策として行われたこの取り組みですが、学生以外の支援にもつながっています。コロナ禍で、日本大学文理学部では今年の4月までのおよそ2年間、原則としてオンラインでの授業を行っていました。このため、学生客の減った隣接する地元商店街の飲食店では閉店に追い込まれるところもありました。今回の「せたがやPay」での学生支援は、そんな地元商店街への支援にもなっています。日本大学文理学部・庶務課の金澤智明課長補佐は「飲食店を訪問することで、少しでも地域経済の活性化に寄与できたらと思っている」と話します。

商店街で実際にポイントを使った学生からは「おいしい」「いつもは学食が多くなってしまうので、たまには外で食べられてうれしい」といった声が聞かれ、お店の人も「ありがたいですね。うれしい。学生にもっとどんどん来てほしいですね」(カレー専門店・カナピナ)と話していました。

支援は他の大学でも行われています。

文京区にキャンパスのある東洋大学でこの日配られていたのは「化粧品」です。東洋大学ではコロナ禍でアルバイトなどができなくなった学生たちに対して食料品や生活用品を配る取り組みを行っていて、今回、シングルマザーなどに化粧品を届けるコスメバンクと大学が連携して、就職活動などで化粧品が必要な学生に配布しました。配布イベントを中心となって指揮している4年生の猪股星良さんは「卒論の研究でジェンダーをテーマに進めているので、その延長線上かもしれない」と話します。

そして、この化粧品の配布は学生の生活支援という面だけでなく、貴重な「学び」につながっていると大学は考えています。東洋大学・社会貢献センター長の高山直樹教授は「単なる困っている人たちに物を差し上げることではない。『なぜ女性だけが化粧しなければいけないのか』『こういう社会ってジェンダー的にどうなのか』ということも考え、コスメバンクプロジェクトと座談会をしたりしている」といいます。

4年生の猪股さんは今回のイベントを財産として、後輩たちにさらに活動の幅を広げていってほしいといいます。猪股さんは「学生自身が企業と学生がつながっていることを体感してもらえればと思うので、情報発信や後輩の企画をちょっとのぞいてみようかなというイメージは持っている」と話しています。

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