【ズームアップアスリート】ソフィア・マットソン「スポーツの力を見せられたら」/レスリング

【ズームアップアスリート】ソフィア・マットソン「スポーツの力を見せられたら」/レスリング

  • SANSPO.COM
  • 更新日:2021/06/11
No image

ソフィア・マットソン=スウェーデンオリンピック・パラリンピック委員会提供

レスリング女子のスウェーデン代表で、東京五輪53キロ級代表に内定するソフィア・マットソン(31)がサンケイスポーツのオンライン取材に応じた。カジュアル衣料品大手のユニクロと大型契約を結ぶ同代表13選手の1人で、4度目の五輪で活躍が期待される。開幕まで50日を切った東京五輪は世界中で中止論が飛び交うが、2016年リオデジャネイロ五輪銅メダリストは、コロナ禍だからこそ「スポーツの力を見せられたら」と力を込めた。

新型コロナウイルス問題の収束の見通しがつかない中、刻一刻と今夏の東京五輪が迫る。世界で中止論が叫ばれるが、マットソンは一アスリートとして開催を望む。世界が団結し、コロナに打ち勝った大会になると信じている。

「IOC(国際オリンピック委員会)、日本政府などが正しい決断をしてくれると信頼している。今までとは異なる五輪になると理解するが、コロナ禍だからこそスポーツには力があることをお見せできたらいい」

2016年リオデジャネイロ五輪銅メダルなど五輪と世界選手権を合わせて計7個のメダルを得てきた31歳。今年3月、東京五輪欧州予選女子53キロ級で優勝を飾って五輪出場枠を獲得し、4度目の五輪代表に内定した。

姉もリオ五輪に出場したレスリング一家で、「とにかく最強なんです」と、みなぎる自信を前面に出した攻撃的なレスリングが強み。初めてシニアの欧州選手権に出た07年大会では「ミス・ヨーロッパ」に選ばれたが、「私はレスリングをしに来ている」と〝かわい子ちゃん賞〟を拒否した逸話を持つ。とことん競技に向き合ってきた。リオ五輪後はマットを離れ、17年11月に女児を出産。18年7月に、ママレスラーとして闘いのマットに戻ってきた。

コロナ禍では満足のいく練習環境が整わないが、芝生や砂の上、森林など工夫して鍛錬を重ねた。自宅に戻れば、子供が癒してくれる。「私の顔を見るだけで喜んでくれる。レスリングに対する姿勢、向き合い方がリラックスして楽しめるようになったのではない

か。好きだから続けているんだという気持ちが芽生えた」。子育てがマットに好影響を生んでいることを強調した。

昨年7月、スウェーデン代表はユニクロと初のチームブランドアンバサダー契約を結んだ。名を連ねるマットソンは散歩やトレーニング時などにユニクロウエアを着用し、「見た目も好き、フィット感もある」と絶賛する。スポーツや日常で着られるウエアの商品開発、スポーツを通じた社会貢献活動などでも手を組み、ユニクロが7日に発売したアスリート仕様のウエアコレクション「UNIQLO+」にも携わった。「体を動かすことでメンタル、気持ちも上がってくる。精神面でも、いい影響があるのではないか」とファンへ呼び掛けた。

マットソンが主戦場とする女子53キロ級の日本代表は16、18年世界選手権金メダリスト(ともに55キロ級)の向田真優(23)=ジェイテクト。〝ポスト吉田沙保里(五輪3連覇で19年に現役引退)〟の呼び声が高い東京五輪金メダル候補に対して「トップ選手の一人だと思う」と警戒した。

「五輪は何が起こるか分からない。緊張もするし、その分、集中して動揺しないように冷静になるように自分を仕向ける必要がある。調子がいい日にあたれば、スタミナも維持できるし、表彰台を目指せると思う」

スウェーデン代表は今月のポーランド国際大会(8―13日)などに出場し、東京五輪へ仕上げを図る。「スポーツの力は果てしない」と意気込むマットソンが、東京五輪レスリングの会場、幕張メッセ(千葉市)で躍動する日がまもなくやってくる。(石井文敏)

◆Aソフィア・マットソン(Sofia Mattsson)

1989年11月11日生まれ、31歳。スウェーデン・イェリバレ出身。世界選手権は2009年金メダルなど6個のメダル、五輪は08年北京大会48キロ12位、12年ロンドン大会55キロ7位、16年リオ大会53キロ銅メダル。17年11月に女児を出産し、18年7月のスペイン・グランプリ(55キロ)で復帰。今年3月の欧州予選53キロ級で優勝し、東京五輪内定。164センチ。

五輪3連覇を果たした吉田沙保里(2019年に現役引退)のライバルとして日本でも注目を浴びたマットソンは、これまで合宿や吉田対策で来日経験がある。「日本のお米はとてもおいしい。街、自然も美しく、いろいろな良さがある」と印象を語る。好物の日本食はすしで、今でも週1回は口にするというが、「自分で作ってみても全然うまくいかない」と苦笑い。〝親日家〟は今夏の訪日を待ち望む。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加