
アストンマーチンのランス・ストロールは、F1ラスベガスGPの決勝レースを19番グリッドからスタートしながら、好スタート、好戦略、そして好ペースと3つの役を揃え、5位フィニッシュを果たした。このレースについてストロールは、「楽しいレースだった」と振り返った。
ストロールは予選Q2で14番手となったが、イエローフラッグが掲出されている区間で他車をオーバーテイクしたとされ5グリッド降格ペナルティを受け、19番グリッドからレースをスタートさせた。
そのスタート直後には、前方で多くのマシンが減速しきれず、スピンしたり他車とクラッシュしたりと大混乱。この隙を突いてストロールは一気に9番手まで浮上する。
ストロールは数少ないソフトタイヤを履いてスタートしたマシンだったが、セーフティカーが出るや否やすぐにピットインし、ハードタイヤに履き替えた。
ストロールはその後、またもセーフティカーが出た際にピットインし、別のハードタイヤに交換。ピットストップでのタイムロスはほぼゼロだった。さらに終始好ペースで走り、今シーズン最高位となる5位でフィニッシュしてみせた。
スタート時の好スタート、すぐにタイヤを変えるという好判断、そして好ペースという強力な絵札を3つ揃え、まさにカジノの街でジャックポットを勝ち得た格好だ。
「楽しいレースだった。多くのマシンがワイドになってコース外に飛び出す中、僕はターン1だけで10ポジションも上げることができた。19番手から9番手に上げたんだ。それで、今回は戦えると思ったね」
ストロールはレース後にそう語った。
「その時点から、僕らは優位に立ち回った。そしてレースを通じて速いマシンでアタックを続けた。良い戦略も立てて、2回のセーフティカー中の両方でピットインしたんだ」
「そして何台かのマシンをターン1でパスして、5位を確保することができた」
「レースをするには素晴らしいコースだったと思うし、ファンの前で素晴らしいショーを見せられたことを嬉しく思っている」
これでストロールは、前戦サンパウロGPに続いて2戦連続での5位。チーム代表のマイク・クラックも、このストロールの戦いぶりを賞賛する。
「ランスは後方グリッドから挽回して、2戦連続での5位を手にしたことは、完全に賞賛すべきだろう」
そうクラック代表は語った。
「彼は非常に力強いレースを展開し、ハードタイヤに早めに交換したことを最大限に活かして、良いトラックポジションを確保した。それから、力強いペースと素晴らしいオーバーテイクで、今年最高のレースのひとつを披露してくれたんだからね」
motorsport.com 日本版