鈴木保奈美、仕事減の石橋貴明と立場逆転で“三行半”か

鈴木保奈美、仕事減の石橋貴明と立場逆転で“三行半”か

  • 週刊女性PRIME
  • 更新日:2021/07/21

「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

【写真】石橋貴明と鈴木保奈美、公園で子どもと遊ぶ“いい父母”だった頃

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1998年11月、石橋貴明と鈴木保奈美の結婚会見。保奈美は当時、妊娠3か月だった

第61回 鈴木保奈美

とんねるず・石橋貴明と女優・鈴木保奈美が離婚を発表しました。離婚理由については「子育てが一段落した事を機に 今後は所属事務所社長と所属俳優として 新たなパートナーシップを築いて参ります」とコメントしています。

7月18日放送『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、コメンテーターの松本人志が「ちょっとだけ羨ましい」「この年でひとりになるのは、オトコのロマン」と発言しています。MCの東野幸治は「60歳ぐらいのときに、妻と別れて次の恋とか、最後の恋をって思う気持ちはあるもんですか?」とゲストの武田鉄矢にたずねるなど、誰も何も言っていないのに「石橋が離婚したがっていた」かのように言われていたのが気になりました。

これは「男女の関係性の選択権は男性にある」という日本の男尊女卑的な思考がベースにあることに加え、石橋がスターだからだと思うのです。スターに群がる女性は多いでしょうし、その女性の中から誰を選ぶのかは、スターの胸先三寸です。

しかし、カップルになることと、カップルとしてうまくいくかどうかは全く別の問題です。もしカップルが長いスパンでうまくやっていきたいと思うなら、ポイントになるのは、結婚した時のパワーバランスが保てるかどうかではないでしょうか。男女どちらが“上”でもいいのですが、格差が急激に開き、その差が埋められないと、うまくいかなくなる確率が上がるように思うのです。

夫が大出世すると、妻の存在意義が薄れる

石橋の2回の結婚を振り返ってみましょう。

『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)を経て、芸能界入りした石橋はスター街道を走りだします。元モデルの一般人女性と結婚し、女優・石橋穂乃香をもうけますが、結婚中も石橋は他の女性との交際をにおわせる発言をしています。初婚妻にとっては女性問題も頭痛のタネだったかもしれませんが、仕事面でも金銭面でもスケールが大きくなっていくと、一般人である妻の出る幕はなくなるでしょう。

日本では「夫を出世させるのは、妻の役目」という意識が強いですが、実際は「夫が大出世すると、夫婦として協力することがなくなり、妻の存在意義が薄れてしまう」のではないでしょうか。夫が世に出られたら、自分は喜んで身を引くという殊勝な人なら別ですが、一緒にいたいと思うのなら、妻側もステップアップして格差を埋めることは必要でしょう。

2回目の結婚相手は鈴木保奈美、'90年代を代表するトップ女優です。石橋の離婚から間もないこと、保奈美が妊娠していたことから、不倫だったのではという憶測も飛び交います。そのせいか、結婚会見の際はおめでたいムードに欠けるというか、彼女がムスっと不機嫌だった印象があります。保奈美は芸能界を引退し、専業主婦となります。3人のお子さんが生まれ、石橋がテレビで他の女性の話をすることもなくなりました。

石橋が「時代についていけない人」の代名詞に

が、どんなスターも時代には勝てません。2015年に『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)内の企画、「新・食わず嫌い王決定戦」で、石橋が女優・西内まりやの胸を触ろうとし、ゲストであるハリウッド俳優、ヒュー・ジャックマンに「そんなことをしてはダメだよ」とたしなめられたことがありましたが、日本の視聴者も次第に外国人と同じようにセクハラ、パワハラに敏感になってきました。こうなると、一世を風靡した石橋の“いじり芸”は通用せず、「時代についていけないヤバい人」の代名詞になってしまいました。

番組の視聴率は下がり、『みなさんのおかげでした』は2018年3月に終了します。石橋は2021年1月31日放送の『情熱大陸』(TBS系)で、当時を振り返って「人生のほとんどを賭けていた番組でしたし、それが終わってしまって、ちょっと精神的にもあまりよくなかった」「その後、テレビの仕事も少なくなってきて、戦力外通告だなと。やりたくてもできない」と苦悩を明かしています。

一方、保奈美は2011年に大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』で女優復帰します。ブランクがあるにも関わらず、今に至るまで仕事が途切れないのはスターになる星の下に生まれたからではないでしょうか。夫の石橋は仕事が減ってしまったわけですから、こうなると、結婚当初は石橋>保奈美だった関係が、石橋<保奈美になってしまいます。力を合わせて苦境を乗り切れる夫婦もいるでしょうが、どちらかの精神状態がヤバくなると、慰めや励ましを哀れみとかダメ出しと感じて関係性が悪くなるのはよくある話。二人ともスターで、相手の置かれている立場や気持ちがわかるだけに、逆に歩み寄るのは難しかったのかもしれません。

最近の保奈美は女優業だけでなく、文筆の世界にも進出しています。昨年出版されたエッセイ集『獅子座、A型、丙午。』(中央公論新社)を読んでいると、最初は軽やかな筆致で身の回りのことを綴っていた保奈美がどんどん内省的になっていくのがわかります。「外で働く女は(仕事と家庭を)両立させなければならない、という紋切型の思考から抜け出したいよ、いい加減」「子どもに関することは女親だけの担当なのか」というように、女性であることの意味について思いを巡らしていきます。

個人名義のマンション購入が意味すること

2020年に『婦人公論』で林真理子センセイと対談した際、保奈美は豪邸に住みながら、自分の部屋がないことを明かしています。自室がないことを不満に思うのは、ある種の“目覚め”を意味するのではないでしょうか。英国を代表する女性作家、ヴァージニア・ウルフが書いたフェミニズムの名著『自分だけの部屋』には、「女性が小説を書くためには、お金と自分だけの部屋を持たなければならない」と書かれています。お金と部屋を持とうとすることは、女性の自立のシンボルなのです。

単なる偶然でしょうが、『女性セブン』(1月28日号)によると、保奈美は昨年9月に都内の一等地に個人名義でマンションを購入したと報じられています。子育てが終わった女性が自分のために生きようと思ったとき、絶対に必要なのは仕事(お金)、反対に不要なのは、滅私を強いられる“妻”の部分ではないでしょうか。三行半というと言葉は悪いですが、今の保奈美に石橋は必要なくなったのかもしれません。

今回の離婚劇の主人公を石橋に見立てるのなら、「ひとりの青年が芸能界に入り、スターになって糟糠の妻と子どもを捨てた。人気絶頂の女優と再婚するも、自分の人気に陰りが出たら、女優妻に去られてしまった」という諸行無常の『平家物語』だと見ることができるかもしれません。反対に保奈美を主役に据えるなら「独身時代はトップ女優だったが、結婚を機に家庭に入った。しかし、復帰してみたら、自分は女優をやるために生まれてきたとわかった。子育ても終わったことだし、夫を捨てて仕事に邁進する」というフェミニズム小説だと見る人もいるでしょう。物語性の強い人生を送るのは、スターの証だと思います。

テレビを追われた石橋はYouTubeに転じ、結果を出しています。地上波で石橋を見る日も近いのではないでしょうか。保奈美も今後は女優だけではなく、女性のオピニオンリーダーもしくは作家として名を成すことが予想されます。

ひとつ言えるのは、スターの二人には、結婚という地味な毎日の連続は向いていないということ。これからはスターとしての本分を全うして、私たちを楽しませてほしいと思います。

<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」

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