
グレーチングの盗難に警戒を呼びかける神奈川県警大和署のツイッターの画像=大和署提供
神奈川県大和市を中心に、道路の側溝などに設置される格子状の金属製のふた「グレーチング」の盗難が相次いでいる。窃盗にあたるとして市を管轄する大和署がツイッターなどで注意を呼びかけている。
県警本部によると、2022年1~5月末、綾瀬市も含めた大和署管内で、グレーチングが盗難に遭ったとみられる被害届の件数は暫定値で32件(117枚)にのぼった。被害は大和市つきみ野地区に集中し、被害の8割以上を占めている。
市によると、スクラップ価格が高騰している時に連動して盗難が多発するといい、県警は売却目的の盗難だとみている。
被害の多くは人けがなく、防犯カメラが少ない場所で発生。土地の所有者がグレーチングがなくなっていることに気づかないケースも多く、被害に遭っていても届け出が遅くなったり、出されなかったりしており、実際の被害件数はさらに多い可能性もあるという。
大和署によると、盗難後にむきだしになった側溝に転落してけがをするなどの被害は確認されてないが、署は「夜間など暗い時間は特に危険」として注意を呼びかけている。
県内では、大和市以外の地域でもグレーチングの盗難とみられる事案が多発している。大和署はSNS(ネット交流サービス)などを通じて注意を呼びかけているほか、パトロールなどの対策も実施している。【田中綾乃】
毎日新聞