「見逃した...確認せず...」国交省の“ずさんなチェック”知床観光船事故

  • テレ朝news
  • 更新日:2022/05/14

北方領土・国後島の海岸に、女性の遺体が流れ着いていたことが分かりました。知床の観光船沈没事故の行方不明者の可能性もあるとみて、調べを進めています。

中山展宏国交副大臣:「ご家族への説明会を終えさせて頂いた。冒頭、国後島の西岸で女性のご遺体が発見されたとロシアから連絡があった旨、お伝えさせて頂いた。(Q.ご家族から質問は)国後島で発見された状況について分かればお知らせ頂きたいと」

ロシア当局に通報した島の住人によりますと、海岸でうつぶせに倒れているところを発見したといいます。女性は黒のタンクトップに、薄い青色のジーンズ、茶色いベルトを身に着けていました。

女性の遺体は、国後島の古釜布にある病院に搬送され、今も遺体安置所に安置されているとみられます。身元につながる所持品はなく、国籍も分かっていないといいます。

まだ行方が分かっていない乗客12人のうち、女性は3人います。

中山展宏国交副大臣:「女性のご家族からは、ご不明になった女性の、行方不明の女性の身体的特徴など、身元を確認するうえで役立ててほしいと話を頂きました」

政府関係者によりますと、今回見つかった女性の遺体も『KAZU I』の乗客とみて身元確認を行っていて、ロシア側とも交渉を進めているということです。

国土交通省は13日、去年6月に起きた座礁事故の後、行政指導を受けた『知床遊覧船』が国に提出していた改善報告書を公表しました。運航管理者である桂田社長は「常に連絡を取れる状態を維持」し、「定時連絡を確実に実施する」としています。それが今回の事故では守られていませんでした。

去年7月の『KAZU III』の運航記録には、風速・波の高さ・目視で確認できる距離の欄には、毎日同じ数字が並んでいました。

立憲民主党・城井崇衆院議員:「自然ってこんなに同じ数字にならない。ちゃんと測っていれば。これで運航記録が取られていたと、国側は認識・認定するのか」

国交省担当者:「この記録を見る限り、適切じゃない。我々も反省点があり、なぜこの指摘ができなかったのか。ひょっとしたら見逃したのかもしれない」

そもそも、波の高さが0.5メートルとある、すぐ下には「運航基準による中止条件、0.5メートル」との記載もありました。

また、去年10月には、国交省の出先機関が抜き打ち検査を行っていました。その時のチェックリストには、通信手段についても確認し問題ないとしています。

国交省担当者:「この時点では衛星電話があった。その通信手段が確実に使えるのであれば、これはマルだと思います」

立憲民主党・大串博志衆院議員:「衛星電話は使えたのか?使えなかったのか?」

国交省担当者:「我々としては使えたものだと、ちゃんと使えたと認識していますが、実際に通信テストはしていませんので、ちゃんと通信できたかどうかは確認していない」

桂田社長が「3年以上の運航管理補助の経験がある」と記入して提出した運航管理者の届け出についても…。

立憲民主党・城井崇衆院議員:「出社のペースが相当少ないのが報道でも出ているが、船舶免許もない。そういうチェックで良しとしてきたのか」

国交省担当者:「この点は、我々としても見直していかなきゃいけない。まず反省しなきゃいけないとは思っているので、今後きちんとした形にしていきたい」

立憲民主党・城井崇衆院議員:「そもそも事業者の“虚偽申告”が悪い。チェックで見抜けなかった行政側の責任について指摘したい」

斉藤国交大臣が問われたのは、事故が起きる3日前の検査について。国交省の代行で検査を行った機関は『KAZU I』の通信手段を衛星電話から携帯電話に変えることを認めていました。

斉藤国交大臣:「『KAZU I』の携帯電話では通信できなかったと推測される。日本小型船舶検査機構の検査方法は十分ではなかった。現在進めている検討委員会で、どう改めていいか早急に結論を出して、また改正していきたい」

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