映画「ゆとりですがなにか インターナショナル」の完成披露舞台挨拶が本日9月19日に東京・TOKYO DOME CITY HALLで行われ、キャストの岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥らキャスト10人と監督の水田伸生が登壇した。

「ゆとりですがなにか インターナショナル」完成披露舞台挨拶にて、前列左から安藤サクラ、松坂桃李、岡田将生、柳楽優弥、吉田鋼太郎。後列左から吉原光夫、木南晴夏、仲野太賀、吉岡里帆、島崎遥香、水田伸生。
【写真】仲良しトークを繰り広げる岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥(ほか19枚)

本作は、2016年4月期に日本テレビ系の日曜ドラマ枠で放送された「ゆとりですがなにか」の劇場版。世間から“ゆとり世代”と括られた男子3人が、30代半ばを迎え、人生の岐路に立たされた姿が描かれる。岡田が時代の波に乗り切れていない男・坂間正和、松坂が女性経験ゼロの小学校教師・山路一豊、柳楽が中国での事業に失敗した道上まりぶを演じた。

会場の真ん中に敷かれたレッドカーペットを歩いて登場し、3階席まで埋まったファンから熱狂的に迎えられたキャスト陣。華やかな会場を見渡し、岡田は「熱気がすごくてちょっとびっくりしています」と緊張気味に切り出し、松坂も「この規模感はちょっとすごいですね。海外ロケをやったわけでもないんですけど」とそわそわした様子を見せる。小型カメラで会場を撮影していた柳楽は「本当に大切な、大好きな作品で、このようにまた映画化してお届けできることを幸せに感じています」と喜びを噛み締めた。


放送から7年経って映画化することへの心境を、岡田は「ちょっと不安だったんです。こんなに時間が空いて、皆さん求めてくださっているのかなって」と正直に口にする。「でもこの2人とお芝居のセッションをしたら、ああこれが『ゆとり』だ、これを皆さん待っているんだと思いながらお芝居していたんですけど……どうですかね?」と続けると、松坂は低音の渋い声で「いや、うれしかったよ」と“父親風”に反応する。そこに柳楽が高くか細い声で「とっても楽しかったね」と“母親風”に加わると、岡田は「寸劇が始まってしまいました」と笑顔。共演者たちから「やめろ、やめろ!」とツッコまれる中、柳楽は「これだけ時間が経って、これだけの方々に届けられるのは幸せなことだと実感しています」、松坂は「いい意味で変わらない空気が現場にあって、安心感と緊張感とともに演じられました」とうれしさをにじませた。


再集結を喜ぶのは共演者たちも同様で、安藤サクラは「7年変わらず、私も仲良くさせてもらっています。昔4人でごはんを食べたときに優ちゃん(柳楽)が『動物占い知ってます?』って言って調べたら、この4人の相性がめっちゃよかったの。そりゃ映画にもなるよなあ」としみじみ。仲野太賀は「あの頃のかっこいい3人が今も変わらず輝き続けていて、後輩の僕としては本当にうれしくて。またこうして一緒に舞台上にいられて誇りに思っています」と目をきらめかせ、吉岡里帆は「『ゆとり』が(レギュラーとしては)民放ドラマ初出演だったので、本当に緊張して毎日悩みながら撮影に参加していましたが、今回も気持ちがあの頃に戻されて、とんでもない緊張感があって。でもこんなにエモいことって起こるんだなと、すごく感動しています」と興奮をのぞかせる。
さらに島崎遥香は「ここの東京ドームシティはAKB48のライブでよく来ていた場所で、自分的にホームみたいな感覚なので、ここにまた立てたのがうれしいです」、劇場版キャストとして加わった木南晴夏は「ずっとドラマを観ていたので、こちら側に立てて、すごい不思議な感覚になっています」とそれぞれ感激を伝えた。


しかし吉原光夫は、アットホームなメンバーを横目に「僕はこれが嫌いだったんですよ!」とまさかの一言。「家族のような中に入っていくのが、ただ1人アウェーのようで……」と、冗談混じりに新キャストならではの思いを打ち明ける。するとドラマから続投した吉田鋼太郎も「この仲の良さに嫉妬するわけですよ!」と息巻く。そんなやり取りを眺めながら、水田は「3人の仲の良さも吉田さんの嫉妬も、それが交差したり混ざり合うことで作品ができていく。このチームはノンフィクションの度合いが強いので、そこもぜひお楽しみに」とアピール。最後に岡田は「僕たちはこの作品を愛しています。皆さんにもこの作品を愛していただければ本当にうれしいです」と改めて作品愛をあらわにした。
「ゆとりですがなにか インターナショナル」は、10月13日より全国ロードショー。
(c)2023「ゆとりですがなにか」製作委員会
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