
北海道千歳市で次世代半導体工場の建設を進めるラピダスが、道内経済にもたらす効果はどれほどなのか、そのシュミレーション結果が明らかになりました。
21日午後3時すぎ、ラピダスの次世代半導体工場です。
大きなクレーンが立ち並び、何台もの工事車両がひっきりなしに行きかっているのが見えます。
このラピダスは道内経済にどれほどの効果をもたらすのか。
道経連が設立した北海道新産業創造機構は、21日、そのシュミレーション結果を発表しました。
北海道新産業創造機構 藤井裕理事長
「まさに北海道にとっては千載一遇のチャンス。これまでにない投資規模、波及効果が大きいと思っています」
シュミレーションでは、工場が1棟建設される場合と、2棟建設される場合の2パターンを試算。
今年からの14年間でそれぞれ、10.1兆円と18.8兆円の経済効果があるという結果が出ました。
工場2棟の場合、関連産業を含むと約3600人の従業員が新たに雇用されるとみています。
一方、心配されるのは道央圏以外への影響です。
ラピダスは石狩市から苫小牧市までの一帯を「北海道バレー」と位置づけ、次世代産業の集積を目指すとしていて、その他の地域では人材や資材が不足する可能性があるのです。
北海道新産業創造機構 藤井裕理事長
「陰と陽、明と暗というところはあると思います。ただ全体として見たときに、明るい北海道の将来に向かって行けるものだと思っています」
北海道新産業創造機構は今回のシミュレーションを踏まえ、経済効果を道内全体に広げたいとしています。
HBC北海道放送