
5月も終盤、山陰でも田植えが最盛期を迎えている中、鳥取市で米作りに励む徳田要介さんはラジコンボードを使って、稲の元となる「もみ」の散布を行っていた。体の負担を減らした農業を追求している。
5月も終盤、山陰でも田植えが最盛期を迎えている中、田んぼの水面をさっそうと駆け回る謎の物体の姿があった。
Q.何をしているんですか?
徳田要介さん:
「これは全く新しい稲作りで種まきです」
鳥取市で米作りに励む徳田要介さんはラジコンボードを使って、稲の元となる「もみ」の散布を行っていた。
徳田要介さん:
「芽がちょっと白くなっているのが胚芽(成長して芽になる)している。10日もすれば芽は伸びてくる」
徳田さんは以前、25キロほどの動力散布機を使ってもみまきをしていたが、体力的な負担も大きく新たな方法を模索した。
徳田要介さん:
「苗を運んだり機械に乗せる手間が一切いらない。こうやって道から見ながら種まきができ非常に楽に農業ができる」
そこでたどり着いたのがラジコンボードでの散布。ボートは徳田さんの手作りだ。制作費は約20万円で、ラジコンの飛行機から再利用したプロペラや草刈り機のエンジン、そして土台はサーフボード。
ラジコンボードの操縦はアクセルと方向を決めるかじ取りのみで誰でも簡単に操作できる。
~記者が体験~
三ツ國陽介記者:
「普段ラジコンを操縦しないですが、簡単ですね」
その一方で、田植えに比べ根が張らないことが多かったり、カモによる食害があったりなど課題もある。しかし、米の品質を保持する肥料などの散布にも応用可能。体の負担を減らした農業を追求している。
徳田要介さん:
「農業は大変だという世間一般の認識があると思うが、1人でできる、ほとんど水田に入らずにできる農業を目指している」
順調に生育すれば、10月中旬ごろに米の収穫を迎える。