薬をもらうだけじゃない! 意外と知られていない調剤薬局の意外な活用方法

薬をもらうだけじゃない! 意外と知られていない調剤薬局の意外な活用方法

  • たまひよ ONLINE
  • 更新日:2022/11/25
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近年、薬局を街中の至るところで見かけるようになりました。その数はコンビニエンスストアより多いともいわれています。今や身近な存在となった薬局ですが、みなさんはどのくらい活用できているでしょうか。

この記事では、調剤薬局のあまり知られていない役割についてお伝えします。

調剤薬局は、薬をもらうところ?

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調剤薬局というと「処方された薬を受け取るところ」と思われがちですが、実はほかにもたくさんの役割があります。

そもそも「薬局」とは、どのような場所をいうのでしょうか。まずは、法律で定められている薬局の定義から見ていきましょう。

法律上、薬局は、
「薬剤師が販売又は授与の目的で調剤の業務並びに薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供及び薬学的知見に基づく指導の業務を行う場所」
であるとしています。
(抜粋:「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」第二条 第12項)

つまり薬局は、患者にとって「薬を受け取るだけではなく、薬に関する情報や指導を提供される場所」であるとされているのです。

さらに近年では、健康相談やOTC薬(薬局やドラッグストアで買える薬)によるセルフメディケーションの相談、在宅医療など、健康に関わる幅広いニーズに応じることが、地域の薬局の役割とされています。
(参考:一般社団法人日本医療薬学会「薬局の求められる機能とあるべき姿」の公表について)

ちなみに、「調剤薬局」の「調剤」は法律で明確に定義されていません。みなさんが「調剤」と聞くと、薬を量ったり薬の原料を混ぜたりするような「医師が発行する処方箋に従って薬を調製すること」をイメージされるかもしれません。

もちろん、そのような「薬剤の調製」も大切な調剤業務のひとつです。しかし最近では、この概念に加え「処方内容の確認」「薬歴の作成」「薬袋への記入」「投薬時の服薬指導」「医薬品情報提供」など、調剤技術上の行為全般を意味するようになってきています。

このように用語の意味を読み解いていくだけでも、近年の「調剤薬局」には、まだ知られていない可能性が秘められていそうですね!

こんなにある! 調剤薬局の役割

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それでは、具体的に調剤薬局でできることや調剤薬局の役割を見ていきましょう。

市販薬やサプリの購入

調剤薬局のなかには、市販薬やサプリメントを購入できるところもあります。また、衛生用品や医療機器を扱っている店舗もあります。

販売品に関する専門的な知識の提供はもちろん、ふだん服用している薬との飲み合わせや服用方法・使用方法のアドバイスもしてくれます。

日常的に通っている調剤薬局(かかりつけ薬局)であれば、薬剤師から自分の健康状態や生活状況に合った商品を選定してもらうことも可能です。少しでも疑問があれば積極的に質問してみましょう。

また、自身の今の健康状態により合った情報を得るためにも、「かかりつけ薬局」や「かかりつけ薬剤師」(※)をつくることをおすすめします。

※「かかりつけ薬局」「かかりつけ薬剤師」とは?
いつでも相談できる顔馴染みの薬局・薬剤師を、地域のなかに持つことです。薬に関する幅広い知識をもとに、薬剤師が相談者へ解決策を提案してくれます。

薬についての相談

処方薬を受け取る際に、薬剤師からいろいろと質問を受けたご経験はありませんか?

そこでは、医師の処方意図や症状について確認しています。定時薬であれば服用後の副作用、服薬状況などを聞き取っています。また、他院や他科から処方された薬の内容をチェックし、重複処方なども回避します。

さらに、服用にあたっての悩みがある患者には、少しでも内服しやすいよう服用のアドバイスを行ったり医師に提言をしたりします。せっかく適切な診察を受けても、処方された薬をきちんと内服できていなくては意味がないからです。

たとえば、薬によっては次のような対応ができることがあります。

<調剤薬局での薬の相談例>
・錠剤やカプセル剤などの飲み込みが苦手
→ シロップ剤や粉薬への剤型変更ができる場合もあります。

・子どもの薬が1日3回で処方されたけれど、保育園や幼稚園で昼内服の対応ができない
→ 1日2回の薬に変更できることがあります。

・苦味に抵抗がある
→ ジュースやアイスクリームに混ぜて服用できることをアドバイスできる薬もあります。

病院で医師に相談しづらかったり、バタバタとして聞きづらかったりすることも、調剤薬局で気軽に薬剤師に相談してみましょう。

健康サポート相談

「健康サポート薬局」は平成28年4月1日にスタートした新しい薬局のスタイルで、一定基準をクリアした薬局だけが掲げることができる表示です。健康サポート薬局を、日本薬剤師会では次のように説明しています。

「健康サポート薬局とは、厚生労働大臣が定める一定基準を満たしている薬局として、かかりつけ薬剤師・薬局の機能に加えて、市販薬や健康食品に関することはもちろん、介護や食事・栄養摂取に関することまで気軽に相談できる薬局のこと。」

(抜粋:日本薬剤師会「健康サポート薬局とは?」https://www.nichiyaku.or.jp/kakaritsuke/support_pharmacy/)

「かかりつけ薬剤師・薬局」は原則、薬に関する相談・アドバイスになりますが、健康サポート薬局であれば、疾病前の未病の段階も含む健康全般の相談ができたり、アドバイスを得られたりするのです。

たとえば、次のようなものです。

<健康サポート薬局でできる相談例>
・最近太り気味なので、食事や運動習慣について教えてほしい。
・症状はあるが、何科を受診すればよいかわからない。
・病院で受けた血液検査の結果の見方がわからない。
・介護用品の選定のアドバイスや、介護用品の調達をしてほしい。

さらに、週末や休日・夜間など、薬局が開局していない時間帯も健康相談できるので安心です。

国のすすめる健康サポート薬局はまだ始まったばかりです。今後地域に広まっていくことで、薬局が健康に寄り添ったより身近な存在になることが期待できます。

ぜひお近くで、「健康サポート薬局」の表示を掲げている薬局を見つけてみてください。

どうして病院と薬局は分かれているの?

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ここで、みなさんに質問です。薬局と病院はなぜ分かれているのか、不思議に思ったことはないでしょうか?

もしかしたら、病院で出された処方箋をわざわざ薬局に持っていくことを二度手間に感じる方がいるかもしれません。また、病院で話した内容と同じことを薬局で聞かれるのを、煩わしく感じる方もいるかもしれません。

そもそも、薬局と病院で相談できる内容は異なるのでしょうか?

この疑問にお答えしましょう。

<薬局と病院はどうして分かれているの?>
かつては、医師に処方された薬が病院内で直接渡されることも珍しくありませんでした。
しかしながら、国の「医薬分業」政策が1997年以降急速にすすんだことにより、2020年には処方箋の75%以上を院外の薬局で受け取るようになりました。

医薬分業は、薬の「処方」と「調剤」をあえて分離し、それぞれを「医師」「薬剤師」という専門家が分担して行うことを意味しています。

病院で診察を行う医師は医学の専門家であり、病気に対する薬物療法を熟知している半面、薬という化学物質には薬剤師ほど詳しくないこともあります。薬剤師は薬の知識を活かし、こうした複数の薬を服用した際の相互作用や、用量を増やした際に起こる副作用等の安全性をチェックする役割も担っているのです。

薬局を最大限に活用しよう!

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このように、調剤薬局の役割は時代とともに進化し続け、世界に誇る「健康大国ニッポン」の基盤を支えるために重要な役割を担ってきました。

薬局をよく知ると、情報の宝庫であることがよくわかります。しかし、近年の薬局は情報の提供だけではありません。

活用の仕方次第では、みなさんの健康を支える強い味方になります。ぜひ有効に活用してくださいね。

PROFILE

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あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田由子
元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。
患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211332f2tmhy00010005

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