
F1 2023年シーズンの開幕戦バーレーンGPでは苦戦したマクラーレンだったが、F1サウジアラビアGPでは土曜日のフリー走行3回目でランド・ノリスが7番手、今季F1デビューを果たしたオスカー・ピアストリ8番手と好位置につけた。
予選ではノリスがウォールとの接触によりQ1で姿を消した一方でピアストリはQ3へ進出。9番手タイムを記録し、他者の降格ペナルティーによって決勝では8番グリッドからスタートを迎える。
ピアストリは、F1参戦2戦目にしての好結果について、マシンへの順応が進んでいる証拠だと語っている。
「マシンに乗るたびに、どんどん馴染んでいくような気がするんだ」とピアストリは説明する。
「バーレーンと比較して、何か大きく違うことをしたとか、何かを変えたとかいうことはないと思う」
「パズルのピースが組み上がって、より良くなっているだけだ。今回はミスもなかった」
「(中団争いは)信じられないほどタイトであることに変わりないけど、今回は集団の中で一番良いところにいた。だから全てが上手くまとまったと感じられたんだ。それが大きな違いになったね」
ピアストリは2021年シーズンに彼が王者となったFIA F2時代に、サウジアラビアGPの舞台であるジェッダ市街地サーキットで2勝を挙げている。勝手知ったるサーキットではあるものの、ミスが許されない超高速サーキットでペースを上げることには気を使ったという。
これまではスピードをセーブしていたのか、とmotorspsort.comがピアストリに尋ねると彼は次のように答えた。
「金曜日のフリー走行では、全てでF2よりも少し速い程度だったと記憶しているよ!」
「順応するために少し時間がかかったのは確かだ。何よりもマシンに慣れることができたのが大きかったと思う。マシンに慣れることができれば、どんなサーキットに行っても、ハードルは下がる」
「バーレンからここまで、そして今週末、一晩でも良いステップを踏めている。FP3は良いセッションだったし、もちろん予選も上手くいった。だから、積み重ねが効いているね」
「サーキットに関する知識も手助けになったかもしれないと思う。でも、バーレーンの方がここより何周も多く走っているんだよね!」
「だから実際はそういうことじゃなくて、マシンにだんだんと慣れてきたことが要因なんだろうね」
また、予選ペースの良さは想像以上だったかと訊かれたピアストリは次のように答えた。
「全体的なペースが少し強化されたように思う。でもレースペースよりも1周のペースが良いとは予想していなかったし、金曜日の時点ではむしろその逆だった」
「だから決勝で何ができるかを見てみることにするよ。まあ、高いグリップを発揮できて、燃料を軽くすれば、誰でもマシンの感触は良いと感じるようになるとは思うけどね」
「とはいえ、僕らにとっては良い方向に働いた。一晩でやったことが、本当に大きな助けになったと思う。革命的なモノではなかったにせよ、FP3以降は金曜日の夜の時点よりもずっと楽観的になれたと思うんだ」
「こういったほんの僅かな差が、本当の違いを生むんだ。決勝では、きっと接戦になるだろうね」
「他のマシンの多くは、僕らとは違う強みを持っている。日曜にはそれがどうなるか見てみよう」
なおピアストリは、チームとして今季の目標に対して楽観的になれる可能性はあると認めている。
「そうだね。そうなれると思う」と彼は言う。
「Q1でもトップに入れるか入れないかのタイム差は0.2秒くらいだったと思う」
「だから小さなミス、あるいはそれが重なって、まるで大惨事のように見えてしまう。一方で、本当に良いラップを刻めたら、まるでヒーローのように見える」
「僕らはこの本当にわずかな差に取り組まなきゃいけないし、僕らはそれに関して良い仕事ができていると思う。もちろん、今年中にいくつかのアップデートを行なう予定だから、それが助けになると思う。でも、他のみんなも同じように改善してくるよね」
「できる限り多くの結果を手にできるように努力するだけだ。特に各チームが接近する現状では、それが違いを生むと思う」
Adam Cooper