
今後30年間の発生確率が7割から8割とされる南海トラフ地震について、山梨県は26日、初めて県内の被害想定を発表した。
南海トラフ巨大地震について、山梨県は26日、初めて県内の被害想定を発表した。最悪のケースで、死者は3千人以上に上るとした。
県の被害想定では、東日本大震災と同じマグニチュード9クラスの地震が発生したと仮定すると、甲府市や市川三郷町などで震度7、中央市などは震度6強の揺れがあるとした。
人的被害は死者が3019人で、建物は6万棟が全壊。避難者は14万人に上るほか、39万人が断水の影響を受けると見込んでいる。
南海トラフ地震は駿河湾から九州にかけての太平洋側プレートと陸地プレートの境界面が壊れることで発生する地震だ。国の研究では今後30年間にマグニチュード8以上の地震が発生する確率は70%から80%としている。
県は「建物の耐震化や家具の固定、初期消火率の向上で被害を大幅に低減させることができる」とし対策を呼びかけている。