趣味で集めていた模造の古式銃をめぐって、北海道警察から違法な捜査を受けたとして、現職の男性警察官が、道に損害賠償を求める裁判を起こしました。
提訴したのは、網走警察署に勤務する27歳の男性巡査長です。
訴状によりますと、男性巡査長は、去年１月、道警本部の機動隊員として勤務していた際、インターネットのオークションで模造の古式銃を購入しました。
古式銃は、銃刀法違反に当たりませんが、男性巡査長は、念のため違法性がないことを確認するため、警察署に連絡したところ、「現物を確認させてほしい」などと、古式銃の任意提出を求められたり、銃刀法違反容疑で家宅捜索を受けるなどしました。
その後、男性は、銃刀法違反容疑で書類送検され、去年10月、嫌疑不十分で不起訴処分となりました。
男性は、銃刀法違反にあたらない古式銃であるにもかかわらず、調査せずに、いきなり家宅捜査するのは違法だなどと主張し、20日、道警を所管する道に対し、約412万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
男性巡査長は、提訴するにあたり、当時の上司に相談したところ、上司から「組織を訴えようとする危険人物に銃は持たせられないし、組織を訴えるなんて精神に異常があるに決まっている」などと伝えられ、当直勤務を外されたり、減給されたりしたということです。
道警は「訴状が届いていないので、コメントは差し控えさせていただきます」としています。
HBC北海道放送
