オリックス大下 育成ドラフト出身初の初打席アーチ

オリックス大下 育成ドラフト出身初の初打席アーチ

  • 日刊スポーツ
  • 更新日:2020/09/16
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オリックス対楽天 2回裏オリックス1死一、三塁、大下は左越え勝ち越し3点本塁打を放つ(撮影・前岡正明)

<オリックス5-1楽天>◇15日◇ほっともっと神戸

オリックスに熱いニューヒーローが誕生した。大下誠一郎外野手(22)が、育成ドラフト出身者では史上初となる、プロ初打席本塁打デビューを飾った。14日に支配下選手登録され、出場選手登録即、スタメン8番・三塁に抜てき。同点の2回1死一、三塁で嶋大輔のヒット曲「男の勲章」に乗って登場し、楽天辛島の直球をとらえて左翼へ決勝3ランを運んだ。

緊張解消にガムをかんでも、初打席に向かう足は震えた。打球の行方を見届けた途端、足取りは歓喜の疾走に変わった。「気持ちで打った。食らいついて打った結果が(スタンドに)入ったんでよかったです」。興奮は止まらなかった。

野球のうまさとやんちゃな素行で、福岡・北九州市の地元では有名な中学生だった。それでも人を引きつける熱い気性は白鴎大で認められ、2年で主将に抜てきされた。先輩からも愛された。阪神大山には「ずっと面倒を見ていただいた」と今も悩みを打ち明ける間柄だ。

まわりが大下を認めるのは、心の芯に覚悟があるから。白鴎大足利3年のとき、父一雅さんが脳内出血で倒れた。入退院を繰り返し、車いすが手放せなくなった。「自分が頑張って楽にしたいと思っとるし。今日、いいところ見せられてよかったです」。一家の大黒柱が倒れたとき、自分が一家の軸になろうと心に決めた。覚悟を支えに、前へ前へと進んできた。

「THANKS KOBE」のブルーウェーブ復刻ユニホームが間に合わず、山岡打撃投手の102番を借りたデビュー戦。オリックスファンにとって忘れられない選手になった。【堀まどか】

▽オリックス中嶋監督代行(スタメンに抜てきした大下が活躍)「あの元気でチームを乗せてほしいと思っていたけど、まさかあんな大仕事をして、そのまま乗せてくれるとは思ってなかったです。神戸でやって、このユニホームで勝つって、すごい。よかったです」

◆大下誠一郎(おおした・せいいちろう)1997年(平9)11月3日、福岡県生まれ。小倉ボーイズ時代に日本代表として世界大会V。白鴎大足利2年のセンバツ(対東陵)では、春夏を通じ甲子園初の1試合4二塁打を放った。白鴎大を経て19年育成ドラフト6位でオリックス入団。今季ウエスタン・リーグ成績は58試合、178打数39安打(打率2割1分9厘)、2本塁打、21打点。171センチ、89キロ。右投げ右打ち。

▼育成から支配下登録されたルーキー大下が初打席で本塁打。プロ初打席本塁打は19年8月18日コラス(ソフトバンク)以来史上66人目。オリックスでは03年3月28日オーティズ以来6人目で、新人は球団史上初。育成で入団した選手は17年6月3日バティスタ(広島)18年7月27日マルティネス(巨人)19年コラスに次いで4人目(他に支配下→育成→支配下では11年阪神森田が記録)。過去3人は外国人選手で、育成ドラフトで入団した選手の初打席本塁打は大下が初めて。

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