どん底だった3・4月、DeNAナインは何を考えていたのか...「勝てる試合が増えていくと」

どん底だった3・4月、DeNAナインは何を考えていたのか...「勝てる試合が増えていくと」

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  • 更新日:2021/05/03
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DeNA・桑原将志(左)【写真:荒川祐史】

殊勲の桑原「負けが込んだ時期も下を向かなかったからこそ、今粘り勝てる」

■DeNA 8ー7 ヤクルト(2日・横浜)

月が替わってツキも変わったか――。セ・リーグ最下位に低迷するDeNAが、5月に入ってから1、2日のヤクルト戦(横浜)に連勝。4月30日から始まった3連戦を2勝1敗で勝ち越した。同27日から29日の広島3連戦(マツダスタジアム=2勝1敗)と合わせ、今季初の2カード連続勝ち越しとなった。浮上の兆しが見えてきた今、改めて振り返りたい。DeNAナインはどん底の3、4月に何を考えていたのか……。

1日のヤクルト戦では、タイラー・オースティン外野手が中堅スコアボードを直撃する推定飛距離146メートルの特大弾を放ったのをはじめ、打線が11安打10得点と爆発して大勝。翌2日の同カードでは、7-7の同点で迎えた8回、桑原将志外野手が右翼ポール際へ劇的な決勝2号ソロを放った。

桑原は5回1死一、三塁の好機で迎えた前の打席で二ゴロ併殺打に倒れていたとあって、三浦大輔監督は「ダブルプレーを相当悔しがっていた。やり返すことができて、本人にとってもチームにとっても良かった」と相好を崩した。もっとも、失敗を取り返そうと目を血走らせていたわけではない。当の桑原は「以前の僕だったら、なんとかしようと考えていたと思うのですが、今は1回、1回、割り切っていこうと心がけています。ゲーム終盤のイニングの先頭打者だったので、塁に出ることだけを考えました」と語った。

桑原は主将兼4番の佐野恵太外野手より1歳上の27歳のムードメーカー。「佐野はプレーや仲間を鼓舞する言葉で引っ張る。僕は皆が明るく、気持ちよくゲームに集中できる空気を作れたらいい」と役割を自覚している。チームは3、4月には6勝21敗4敗、借金15と散々だったが、「負けが込んで苦しい時期も、みんなが下を向くことなく、おのおのやるべき準備をしてきたからこそ、今こうして粘り勝つことができている」と強調。「これからは勝てる試合が増えていくと思います」と前を向いた。

戸柱はプロ6年目で初の1試合2発「久しぶりにバットの芯に当たった」

実際、開幕直後のチームは、打線の中軸を担うオースティン、ネフタリ・ソト内野手の両外国人がコロナ禍で来日できず、投手陣もエースの今永昇太投手が昨年10月に左肩を手術した影響で出遅れ、勝てる陣容ではなかった。10連敗を喫しても、ジタバタすることもギスギスすることも落ち込むこともなく、巻き返しのチャンスが来ることを信じて、日々の課題と向き合ってきた。

過度に落ち込まず、前を向く。「危機感が伝わってこない」との声がある一方、それこそDeNAナインの逞しさの象徴でもある。オフに巨人から移籍してきた田中俊太内野手も、チーム関係者に「DeNAの皆さんは、連敗中も雰囲気が全く変わらないところが凄い」と話し、感心していたという。

2日には、戸柱恭孝捕手も打撃でプロ6年目にして初の1試合2本塁打を放った。試合前の時点で今季打率.130の不振だっただけに、桑原と一緒に上がったお立ち台では「久しぶりにバットの芯に当たったので、チームメートのみんなが盛り上がってくれたと思います」と笑わせた。桑原は「戸柱さんも、僕と同じ気持ちだったと思います。マスクをかぶる試合で(リードなどで)苦しむ姿を見てきました。戸柱さんも少し鬱憤を晴らせたというか、今後につながると思います」と胸中を代弁した。

戦力が足りないシーズンも少なくない中、心折れることなく秘かに闘志を燃やし続けてきた。それがベイスターズの流儀なのかもしれない。それを誰よりも体現しているのが、現役投手時代に172勝184敗と喜び以上に悔しさをかみしめながらエースとしてチームの前面に立ち続けた三浦監督だろう。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki

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