久光がプレーオフへ大きく前進 石井優希300試合出場「全員で戦った」JTにストレート勝ち3位浮上

久光がプレーオフへ大きく前進 石井優希300試合出場「全員で戦った」JTにストレート勝ち3位浮上

  • 西日本スポーツ
  • 更新日:2023/03/19
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バレーボールVリーグ女子で暫定4位の久光スプリングスは19日、愛知県の西尾市総合体育館で3位のJTを3-0(29-27、25-21、25-16)のストレートで破った。8連勝で通算23勝9敗(66ポイント)とし、3位に浮上。上位4強によるプレーオフ(PO)進出へ大きく前進した。久光は26日に埼玉県の深谷市総合体育館で行われるレギュラーラウンド最終戦で10位のKUROBEと対戦する。なお、東レのレギュラーラウンド1位が確定。2位の埼玉上尾も同4位以内を確定させ、PO進出を決めた。

自身のレギュラーラウンド通算300試合出場を価値ある1勝で飾った石井優希(31)がうなずいた。「JTさんとの直接対決。大事な試合ではあったが、いつも通り全員で戦った」。今季2戦2敗のJTに対して気負うことなく、テーマに掲げた「集中力」を最後まで切らさなかった。

分岐点は第1セットだった。23-24のピンチを荒木彩花(21)の一打でしのぎ、ジュースに持ち込むと、忍耐戦で一歩も引かない。28-27からリセ・ファンヘッケ(30)のサーブで相手レシーブを崩し、浜松明日香(24)がライト側から渾身(こんしん)の一打を打ち込んだ。「序盤はイージーミスが多かったが、修正して1セット目をいい形で取り切れたことが2、3セット目につながった」と荒木は振り返った。

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スパイクを放つ久光の石井優希(背番号6)=写真提供:SAGA久光スプリングス株式会社

シーズンの深まりとともに定着した「必勝パターン」も機能した。リードを許していた第2セット中盤では引き離しにかかるJTに対して「2枚替え」でコートに入った長岡望悠(31)のアタックで懸命に食らいついた。荒木、浜松のミドルブロッカーコンビもブロックで躍動。終盤での連続得点でセットを連取し、勢いに乗って第3セットは堅守のJTを圧倒した。

「最後まで総力戦で勝ちにいく」

チーム最多の24得点(アタック21、ブロック2、サーブ1)を挙げたファンヘッケは守りでも奮闘。石井とともに泥くさく拾ってつなぎ、JTに粘り負けしなかった。前日の試合後に「今を大切に、チーム全員で立ち向かっていく」と誓った長岡は7打数6得点で85・7%のアタック決定率をマーク。チームメートに常々呼びかける「1点ずつ、確実に、いつも通りに」との言葉を自ら実践した。

「1セット目、ジュースを取り切れたのがアドバンテージとなった。JTさんは粘り強さ、攻撃力があるチーム。相手の状況をいかに苦しくできるかがポイントとなった」。酒井新悟監督は選手をねぎらいつつ、視線を「3・26」に向けた。「最後まで負けられない状態は続く。総力戦で勝ちにいく」。KUROBE戦に敗れれば、一転してPO進出圏外の5位で終戦の可能性もある。真の喜びに浸るのはまだ先だ。

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右手を突き上げる久光の酒井新悟監督(写真提供:SAGA久光スプリングス株式会社)

◆2022~23年シーズン Vリーグ女子1部暫定順位(上位)と残り試合の対戦相手

❶東レ  26勝6敗  72P (埼玉上尾)

埼玉上尾23勝8敗  68P (東レ、NEC)

久光  23勝9敗  66P (KUROBE)

JT  22勝10敗 64P (トヨタ車体)

NEC 21勝10敗 67P (デンソー、埼玉上尾)

※順位は勝利数、ポイント、セット率、得点率により決定。東レの1位は確定

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