新規申込や更新で新しいクレジットカード(クレカ)が届いたら、すぐに署名をすることが望ましい。
面倒だからという理由でそのままにしておくと、思いがけないトラブルに巻き込まれる恐れがあるためだ。
今回の記事では、クレカの裏面の署名欄の意味と、署名欄にサインしなかった場合に起きるトラブルについて解説する。
■クレジットカード裏面の署名欄の意味
クレカの裏面に署名欄が設けられているのは、悪用を避けるためである。
クレカ決済を行う際、かつては売上票へのサインも広く用いられていた。そのため、売上票のサインとクレカの裏面の署名欄に記入されているサインが一致するかで、本人確認を行っていたのである。
現在は暗証番号による本人確認が主流のため売上票にサインする機会は少ないかもしれないが、そのような意味があることは覚えておくとよいだろう。
■もし署名欄にサインしなかったら
仮に、署名欄にサインをしていない状態でクレカを紛失した場合、不正利用されるリスクが高まるだろう。
本来は、クレカが不正利用されたとしても、一定の範囲内で補償が受けられる。しかし、署名欄にサインをしていない状態での紛失は「利用規約違反」とみなされ、補償の対象外となるため注意したい。
また、店舗の側からも、署名欄にサインのないクレカの利用は断ることができる。不正利用を疑われ、警察に通報されるなどトラブルに発展する可能性もあるため、今一度サインが付されているかをご確認したい。
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■署名欄サインの注意点
実際のところ、署名欄へのサインの書き方に明確なルールはない。漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字の大文字・小文字、ブロック体・筆記体などの書体で記入しても、特段問題なくサインとして認められるだろう。
ただし、手間を考えると、あまりに書くのに時間がかかるサインは避けたほうが無難である。
なお、署名欄にサインする際に間違ったからといって、二重線で訂正したり、上から書き直したりしないようにしよう。書き直した跡があるとサインとしては認められないため、万が一書き損じた場合は、クレジットカード会社に連絡し再発行を依頼しよう。
■トラブル回避のためにサインは必須!
クレカの署名欄とサインは「そのクレカが確かに自分のものであること」を証明するうえで重要な意味を果たしている。
サインがない状態のままにしておくのは、不正利用のリスクが高まるばかりか「自分が不正利用をしている」という疑いをかけられることにつながりかねない。
トラブルを回避するためにも「クレカが届いたら署名欄にすぐサイン」を習慣化したい。
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文・荒井美亜(ファイナンシャル・プランナー)
税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日商簿記検定1級、AFP(日本FP協会認定)、2級FP技能士、会計学修士号(立教大学)、貸金業務取扱主任者(試験合格)。