今年の超強肩捕手・二俣翔一のスローイングはまさに「投手」。目指すは走れる強肩強打の捕手

今年の超強肩捕手・二俣翔一のスローイングはまさに「投手」。目指すは走れる強肩強打の捕手

  • 高校野球ドットコム
  • 更新日:2020/10/18

今年の高校生トップレベルのキャッチャーとして注目を集めるのが磐田東二俣 翔一だ。スローイングタイム最速1.79秒の強肩と高校通算21本塁打の強打を武器にする大型捕手だ。そんな二俣の成長の軌跡を振り返っていく。

社会人野球の練習参加でスローイングに対する意識が変わった

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二俣翔一

静岡県の御前崎(おまえざき)市出身の二俣。小学校1年生のときから黒潮スポーツ少年団。捕手は小学校5年生から投手・捕手を兼任。また、高校野球経験があり、捕手としてプレーしていた父から捕手について教わったようだ。

小笠シニアではほとんどが捕手としてプレーし、3番キャッチャーとして活躍した。肩も強く、当時から遠投90メートルほどの強さがあった。

二俣が磐田東に進んだきっかけについては当時は部長だった山本監督に誘われたのがきっかけだ。「自分が中学3年生のとき、進路で困っているときに練習見学、練習試合を見学させていただいて、雰囲気の良いチームだと思って磐田東でやらせていただきました」

入学から期待され、最初は捕手ではなく、ショートとして試合に出場した。捕手になったのは、2年夏直前の練習試合で、正捕手が怪我したことに伴い、捕手に復帰した。

2年秋、攻守の中心となった二俣は打撃面で成長を見せ、2本塁打を放ち、結果を残した。この時の二俣は高校生活の中でもかなり調子が良かったほうだという。
「しっかりとボールも見えていた時期でしたし、自信となった大会でした」

さらなるレベルアップへ。二俣は2年冬に東海地区の社会人野球の練習に参加した。
そこで学んだことは大きかった。

「今までは自分の肩の強さでカバーしていたんですけど、捕手はフットワーク、捕ってから投げるまでの速さなどが教わってきて。社会人野球の練習経験から自分よりうまい人がたくさんいて、そういう方からフットワークの大事さを教わって、スローイングも速くなりました。やっぱり盗塁でアウトにできるか、セーフできるかはコンマ何秒の差だと思うんですけど、その確率を高めるために素早いステップを意識したりするんですけど、それで良いスローイングや速く投げられたとしても、意味がないので、コントロールよく投げることを意識しました」

二俣はステップを意識して、より素早いスローイングができるようになったのは事実だが、全国の高校生捕手が思っているのは地肩自体はどうすれば強くなるのか。実際に肩が強ければ、より相乗効果となって、アウトにできる確率が高まって、より人々の注目が集まる強肩捕手になれる。

二俣が意識していること。それはキャッチボールだった。

投手でも捕手でもキャッチボールは基本

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二俣翔一

「自分はなるべく遠くなく、低い軌道で投げられる距離で投げることを大事にしています。そして投げる時、ある程度ふんわり投げるのではなく、強く低くということを意識して投げています。リリースしたところ、上にいかずに下に行くように投げています」
実際にキャッチボールを見たところ、それは捕手のキャッチボールではなく、投手のキャッチボールだった。一直線に伸びていく球筋。二俣は投手としても最速144キロを投げ込むのも頷ける。

38.795メートルの距離に対し、いかに低い軌道で速いボールを投げられるか。なるべく遠投はせず、二俣のキャッチボールは理になかった方法だといえる。また二俣は取材日で、素手でキャッチする練習をしていたが、これも社会人の練習参加から学んだ練習法だ。

「社会人の練習経験で、キャッチングが苦手だったので質問して、こういう練習方法があると教わってやっています」このキャッチング練習は後輩たちにも受け継がれており、全体練習をやる前のドリル練習で各捕手が取り組んでいた。

ある名打者の映像を参考に長打力も向上 強肩強打の捕手へ成長

捕手としてのスキルを1つずつ磨いて、さらに高校通算21本塁打を記録した打撃についてもプロ野球選手の映像を見ながら、練習を重ねた。そこで参考にしたのが広島の大打者・前田智徳さんだった。

「前田智徳さんのグリップを握る時の手首の角度、テークバックを取った時の手首の角度、インパクトした時の手首の角度がバラバラだと力の入れ具合も違うので、意識してからコロナ明けからホームランも増えてきました。」

コロナ明けの練習試合では木製バットで練習試合に臨み、本塁打を打った試合もあった。夏の大会前にかけて評価を高め、静岡独自大会では12打数5安打4打点の活躍を見せ、しっかりとアピールに成功した。

夏が終わっても、現役選手に混じって練習を行っている。二俣はさらに進化している手応えを感じている。

「自分の中で現役でやっていた時も肩が良くなりました。キャッチボールから手が離れて相手に行く時間が短くなった。また打撃も折れてしまうことに恐怖感を感じながらやっていたんですけど、それもなくなったことで、以前よりも飛ぶようになりました」

その言葉通り、取材日で見せた二塁送球は過去にプロ入りした強肩捕手と比較しても負けていない。打撃についてもレフトへ長打勢の打球を連発していた。

ドラフトも近づき、二俣はこう意気込んだ。「捕手としては甲斐拓也選手のように投げれて森友哉選手は打てる捕手。自分は打てる捕手のようになりたいので、打てる捕手になりたいと思っています」

二俣は打てる投げるだけではなく、これまでショートをやっていたようにスピードも優れている。走れる強肩強打の捕手として輝くことができるか注目だ。

取材=河嶋 宗一

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