西鉄バス死亡事故 運転手に禁錮1年求刑 遺族は猛省求める

西鉄バス死亡事故 運転手に禁錮1年求刑 遺族は猛省求める

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/01/14
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福岡地裁小倉支部=北九州市小倉北区で、成松秋穂撮影

北九州市小倉北区で2021年8月、自転車に乗っていた女性が路線バスにはねられ死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われた西鉄バス北九州運転手の北條太被告(38)は14日、福岡地裁小倉支部で開かれた初公判で起訴内容を認めた。検察側が禁錮1年を求刑して、即日結審した。判決は2月25日。

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起訴状などによると、北條被告は21年8月28日午後8時15分ごろ、小倉北区高浜1の国道3号でバスを時速約47キロで運転中、対向車線のバスを脇見し、前方を同一方向に走行していた自転車と衝突。自転車に乗っていた同区の無職女性(70)を転倒させ、多発外傷による出血性ショックで死亡させたとされる。

北條被告は捜査段階の供述調書で脇見した理由を「対向バスがどこ行きなのか気になった」と説明。被告人質問で「対向バスに視線を送ることは多々あった。慣れという油断があった」と話した。

検察側は論告で「最も基本的な注意義務を怠り、過失は極めて重大」と指摘。21年5月にも西鉄バス北九州の路線バスが重傷事故を起こしたことに触れ「社内でも運転に注意を払うように周知されていた状況も鑑みれば、過失はより重大」と主張した。弁護側は「被告は深く反省、後悔している。会社も辞めざるを得ない」として執行猶予付き判決を求めた。

この事故を巡っては、ニュース配信サイトのコメント欄などに「自転車が急に車道側に出てきたのだろうとしか思えない」などとする投稿が相次いだ。親会社の西日本鉄道(福岡市)は21年8月31日、「事故の原因は、当該乗務員の前方不注意によるものと考えている。一部インターネット上で被害者の方に原因がある旨の投稿が多数見られるが、事実と異なる内容であると認識している」とホームページなどで説明する異例の対応を取っていた。

被害者参加制度を利用して公判に参加した女性の遺族は意見陳述で、ネット上で女性に向けられた中傷について「悔しくて仕方なかった」と振り返った。また「(西鉄バス北九州の)管理監督責任や、事故を想定した訓練の実施状況、安全装置の未設置など、企業責任も追及せざるを得ない」と言及し、北條被告に対しては「厳罰は求めない」としつつ猛省を求めた。【成松秋穂】

毎日新聞

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