
「調査中」を繰り返す 「ツール・ド・北海道」死亡事故で主催者が会見 明確な原因説明なし
「調査中」を繰り返しました。
自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」で、参加した大学生が乗用車と衝突し死亡した事故。
およそ2週間経ったきょう、初めて大会運営側の会見が行われましたが、
通行規制中に対向車線に車が入った理由など、明確な説明はありませんでした。
(ツール・ド・北海道協会 山本隆幸理事長)「誠に申し訳ございませんでした」
国内最大級のロードレース中に起きた悲惨な事故からおよそ2週間。
きょう事故後初めて開かれた記者会見は、大会を運営した協会の謝罪から始まりました。
今月8日、自転車ロードレースの「ツール・ド・北海道」で起きた、選手と乗用車が衝突する事故。
この事故で、レースに参加していた中央大学の五十嵐洸太さん21歳が死亡。
五十嵐さんは美瑛町から上富良野町へと抜ける山道を走行中、カーブで対向車線にはみ出たところで、
向かいから来た乗用車と正面衝突しました。
警察や関係者によりますと、先行していた集団を追い抜こうとしていたか、
カーブでスピードを落とさずに曲がろうとした可能性があるということです。
(ツール・ド・北海道協会 山本隆幸理事長)「片側通行を原則として競技を行いますということは、チームの参加を打診する段階から、ツール・ド・北海道はこういうルールでやっていますということはお知らせをしております」
会見で運営側はそう強調。
また、時間ごとに道路の通行規制をかけていましたが、捜査関係者によると、
衝突した車は通行止めとなる前に規制区間に入り込んでいたとみられています。
報道陣からは、なぜ車が入りこんだのかなど質問が相次ぎましたが…
(記者)「2週間具体的に何を確認していたのですか?」
(ツール・ド・北海道協会 山本隆幸理事長)「協会は情報を集めていた」
(記者)「事故はどうやって防ぐことができた?」
(ツール・ド・北海道協会 山本隆幸理事長)「これから原因を含めた分析を進めてやっていきたい」
事故から2週間余りで開いたきょうの会見では、曖昧な言葉が繰り返されました。
実際に参加した選手から安全管理体制の問題点を指摘する声がー
(参加していた選手)「どういう(交通)規制でやっているのかというところ。対向車が来る来ないという部分について、選手側と運営側の意思疎通が足りていない部分もあるし、運営から選手への注意事項の周知が弱かったという可能性はあると思う」
事故の原因はなんなのか。
解明にはまだ時間がかかりそうですが、このままでは大会の存続にも危ぶまれ、なにより犠牲になった選手が浮かばれません。
9/19(火)「どさんこワイド179」
9/19(火)18:41更新
STV札幌テレビ「どさんこワイド179」