元DeNAスカウト部長・吉田孝司氏 東北・ハッブスはダルに近づくため2つの課題克服を

元DeNAスカウト部長・吉田孝司氏 東北・ハッブスはダルに近づくため2つの課題克服を

  • スポニチアネックス
  • 更新日:2023/03/20

◇第95回選抜高校野球大会第1日・1回戦 東北1-3山梨学院(2023年3月18日 甲子園)

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<山梨学院・東北>5回2死二塁、山梨学院・進藤に先制の左前適時打を浴びる東北・ハッブス(手前)(撮影・平嶋 理子)

巨人の捕手として活躍し、DeNAでスカウト部長を務めた吉田孝司氏(76)が、今秋のドラフト候補に挙がる東北のハッブス大起(3年)を分析。将来性あふれる大型右腕の魅力と、同校OB・ダルビッシュのように大きく成長するための課題を語った。

プロになれる素質を持った投手だ。大きな体をうまくコントロールして滑らかなフォームで投げている。春で気温も低い時季に直球は何度も140キロ台を計測した。四死球が5あったが、高校生なので気にする必要はない。DeNA・今永や山崎はプロに入ってからのトレーニング、投げ込みで制球力が向上した。スカウトの目ではコントロールがなくてもあまり気にしない。

課題は2つある。

(1)先発投手としてのスタミナ

序盤は140キロ出ていた直球がKOされた5回には130キロ台前半まで落ちた。プロを目指すには夏までにイニングを重ねても球威が落ちないようにトレーニングする必要がある。

(2)変化球を投げる際の腕の緩み

ダルビッシュは高校時代、変化球でも腕を鋭く振って投げていた。そこが素晴らしかった。だからこそ直球もより生きる。4回に三振を奪ったワンバウンドのフォークは良かったが、それ以外は変化球で腕の緩みが目立つ。改善するためにはブルペン投球の際、捕手を気にせずに変化球も力強く投げていく練習が有効。本当に良い意味で完成されていない投手。どこまでダルビッシュに近づくことができるか、楽しみだ。

≪悔し5回途中2失点≫OBのダルビッシュ有(パドレス)に憧れる東北の最速145キロ右腕・ハッブスは、5回途中2失点。「凄い申し訳ない気持ちでいっぱい」と涙を流した。この日は最速143キロをマークし初回こそ3者凡退で抑えたが、2回以降は制球に苦しんだ。5回は2死走者なしからの四球をきっかけに失点するなど5四死球。「夏、絶対に戻ってきたい」と雪辱を誓った。

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