
人の得意分野に乗っかって、楽をしようとする人ってどこにでもいますよね。特にママ友界隈では子どもが関係することもあり、頼まれると断りづらい状況になることも……。今回はママ友の依頼が思わぬ結果を招いたエピソードを友人が聞かせてくれました。

幼稚園の恒例行事
友人のA子は4歳の子どもを育てるママです。
毎年クリスマスの時期になると、A子の子どもが通う幼稚園では決められたテーマで保護者が子どもたちにプレゼントを手作りし、贈ることになっています。
その年のテーマは「手作りポーチ」。
A子は昔からハンドメイドが好きで裁縫も得意なので、子どものために張り切ってポーチ作りを始めました。
ハンドメイド好きと知って……「うちのも作って♡」
ほとんどのママが我が子のために頑張って手作りしている中、同じクラスのM美というママが、A子のハンドメイド好きを聞きつけて声をかけてきました。
「私、昔からこういうの苦手なの。A子ちゃん得意なんだよね? うちの分も一緒に作ってよ♡」
最初、A子は「人にあげられるレベルのものじゃないし、やっぱりママが作ってあげたほうが喜ぶんじゃないかな?」と軽く断りましたが、B美は引き下がりません。
あまりにしつこいので、仕方なくA子はB美の子の分まで作ってあげることになりました。
しかし……
いや、厚かましすぎでしょ!
てっきり材料費は支払ってくれると思っていたのですが、なんとB美はそれさえケチり、「A子ちゃんが作った残りの材料でいいから! それならお金もかからないでしょ?」と平然と言ってのける始末。
A子は「それじゃ大したものは作れないよ」と言いましたが、「いいのいいの! A子ちゃんのセンスを信じてるから♡」と適当な返答……。
A子は渋々、B美の言うとおり残りの材料でポーチを作りましたが、材料が同じなので2つのポーチはとても似た見た目になってしまいました。
予想外の事態
そして迎えたクリスマス。
幼稚園では保護者も参加して毎年恒例のクリスマス会が催されました。
しかし、そこで予想外の事態が……!
いつもなら手作りプレゼントは各家庭で開封することになっているのですが、その年は急に園長先生が「せっかくママたちが作ってくれたので、今ここで開けてみましょう♪」と言い出したのです。
子どもたちは大喜びで開封!
保護者もそれをにこやかに見守ります。でも、B美だけは顔が強張っていました。
A子の子どもとB美の子どものポーチが、一目で同一人物が製作したと分かるほど似ていたからです。
しかも、クラスの保護者たちはA子のハンドメイド趣味を知っているため、必然的にB美がA子に作ってもらったことがバレバレに!
結果、B美はクリスマス会のあいだずっと気まずい思いで過ごすことになったそうです。
まとめ
幸い子どもたちは何も気付いていなかったようですが、もし気付いていたらB美の子どもが傷ついていたかもしれませんよね。
上手い下手ではなく、親からの心のこもったプレゼントが子どもにとっては1番嬉しいはず。B美もこの件でそれを分かってくれるといいのですが……。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
【ftnコラムニスト】藍沢 ゆきの