アウトドアに答えはない|アウトドアブランド新入社員のソロキャンプ生活

アウトドアに答えはない|アウトドアブランド新入社員のソロキャンプ生活

  • 幻冬舎plus
  • 更新日:2022/09/23

「アウトドアに答えはない」。

アウトドアパーソンから圧倒的な尊敬を集める神キャンパーのお言葉です。この言葉を初めて耳にしたとき、鳥肌が立ったのを今でも覚えています。

ぼくは、無意識のうちに答えを求めていました。テントやタープの立て方には、算数の問題のように解があるのだと思っていました。ペグを打つ位置やテントの向き、設営の順序……、そのすべてに正解が存在するとばかりに。

ただ、それを覚えてしまえばよいのだと、高を括っていました。安直に暗記すればいいと考えてしまうのは、大学受験に勝つために教室内でのお勉強をしてきた自分の悪い癖。

そんな機械的で余白のないツマらないものじゃねえと、一蹴しれくれたのが、「アウトドアに答えはない」という一言だったのです。

なぜ答えはないのか。それは相手が「自然」だから。

人生にまったく同じ日がないように、キャンプにも同じ日なんてありません。その日によって条件が変わるのです。天気、気温、風速、風向き、地面、サイトの大きさ等々。そして、今日の自分はどう張りたいのか。

こうした条件が複雑に絡み合っています。その中で、最適な設営をしていくのです。

だから、アウトドアにひとつの答えなんてないんです。奥が深いですよね。ほんとうに面白い。

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最近お気に入りのキャンプ場。自然との対話が自分の頭で考える力を養ってくれる。

その神キャンパーさんは、「今はこの設営方法がベストだと思って教えている。けれど、来年には変わっているかもしれない」と言うのです。

何十年とキャンプをしているのに、未だ最適な解を導くために思考し続けているのです。カッコ良すぎます。

もちろん、セオリーはあります。

メインポールには最も力がかかるから長いペグを使う、ペグを打つ角度は地面に対して45度で打つ、風下にテントの出入り口を作る、など。こういった原理原則を理解した上で、自分の頭で考え、最適解をつむぎ出していくのです。

現代はVUCA(不安定、不確実、複雑、曖昧)であると言われています。けれど、まさに自然なんて太古の昔からVUCAです。

そして、人生もまたVUCA。答えのない問いで溢れています。

今日の晩御飯は何にするか、明日のデートにはどんな格好で行けばよいのか、結婚するのがよいのか、子どもは私立の学校に入れるのがよいか、このまま今の会社で働きつづけるべきか、延命措置をとるべきなのか。

日常な些細なことから、人生を左右するようなことまで。そこには絶対的な正解なんてありません。ぼくたちは自分の頭で考え、自分なりの解を創り出していかなくてはならないのです。

そんな問題を無造作に投げつけられまくる人生をしなやかに生き抜く訓練として、アウトドアは最適なのではないかと思うのです。

VUCAな自然と対話しながら、自分の意志を実現していくために、解を生み出していく。そんな営みがキャンプだと思うのです。

真正面に海を望めるように設営したい。

けれど、地形的に風がもろに吹き込んでくる。ただ、これからの予報をみる限り風速は4メートル以下で収まりそう。だったら、メインポールに50センチメートルのペグを使い、念のためにもう一本のペグで補強しよう。さらになるべく高さを出さないように張れば、どうにかなるのではないか。

というように、自然と対話を重ね、答えを創り出すのです。

アウトドアは自由です。

自由であるということは、同時に考えることを要します。だから、成功も失敗もつきものだし、その探求に終わりはありません。

だから、アウトドアって面白いんだと思うのです。

「答えのない人生を生き抜く訓練になるのが、アウトドアだ」と、カッコつけましたが、結局なにを伝えたかったかと言うと、「キャンプをしようよ。だって面白いんだもん」、ただそれだけです。

そして、この文章をどう終わらせたら良いのかという答えのない問題に立ち向かった結果、「面白んだもん」で片付けるという完全なる思考放棄に陥る始末。

ですが、どうかここで筆を置かせてください。笑

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人生に悩んだらキャンプをしよう!

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大石祐助

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