長野県中野市や飯山市など6市町村でつくる北信広域連合は15日、同連合が運営する特別養護老人ホームふるさと苑(中野市)で、30歳代と40歳代の女性介護職員計4人が、入所者1人のナースコールが夜間に鳴らないよう、機器を取り換えていたと発表した。中野市の調査で「虐待」と判断されたのを受けて、同連合は同日付で職員4人を戒告の懲戒処分とし、上司の男性職員2人を訓告とした。

(写真:読売新聞)
同連合によると、入所者の1人が夜間、頻繁にナースコールで呼び出すものの、押したことを記憶していなかったり、理由がないのに押したりしていたという。このため、4人の介護職員は昨年7月下旬~8月上旬、夜間にナースコールが鳴らないよう電池を抜いた機器と取り換え、1時間に1回巡回し、見守りを続けていたという。
昨年8月19日、この入所者が施設の事務室に「押しても鳴らない」と申し出たことから発覚し、同連合は内部調査後に中野市に通報。同市は職員への聞き取りや施設への立ち入り調査を行い、同連合は同10月28日に改善計画書を市に提出したという。同連合は「発覚後すぐに、同様の虐待行為を未然に防ぐための研修を行った。職員教育の徹底に努めたい」としている。