演技部門は20名中16名が初選出という結果に!第95回アカデミー賞ノミネーション発表

演技部門は20名中16名が初選出という結果に!第95回アカデミー賞ノミネーション発表

  • MOVIE WALKER PRESS
  • 更新日:2023/01/25
No image

作品賞、主演女優賞、助演女優賞、助演男優賞、監督賞・脚本賞など、10部門にノミネートされた『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 [c]2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.

現地時間3月12日に行われる第95回アカデミー賞のノミネーションが1月24日、リズ・アーメッドとアリソン・ウィリアムズによって発表された。最多ノミネーション作品は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)の10部門11ノミネートで、作品賞、主演女優賞(ミシェル・ヨー)、助演女優賞(ジェイミー・リー・カーティス、ステファニー・スー)、助演男優賞(キー・ホイ・クァン)、監督賞・脚本賞(ザ・ダニエルズ)などの主要賞に併せて、Mitskiとデイヴィッド・バーンによる「This is A Life」も歌曲賞候補になった。

【写真を見る】9部門にノミネートされた『イニシェリン島の精霊』(22)のコリン・ファレル

『エブリシング~』の最多10部門11ノミネートに続き、『イニシェリン島の精霊』『西部戦線異状なし』が9部門ノミネートの快挙!

続いて、『イニシェリン島の精霊』(22)『西部戦線異状なし』(22)が9ノミネートで並び、『フェイブルマンズ』(3月3日公開)の8ノミネートが続く。演技部門は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』と『イニシェリン島の精霊』が1作品から4名ずつ候補になり、俳優仲間からの作品支持が高いことがうかがえる。一方、ドイツ作品の『西部戦線異状なし』は俳優賞、監督賞などは含まず技術部門と作品賞で9部門ノミネートという快挙。『エルヴィス』(22)はオースティン・バトラーの主演男優賞以外は技術部門と作品賞で8部門、『トップガン マーヴェリック』(20)も技術部門と作品賞、脚色賞、歌曲賞で7部門となった。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の北米公開は2022年3月、『トップガン マーヴェリック』が5月、『エルヴィス』は6月で、いわゆる秋冬の賞レースシーズン以外に公開され、劇場興行で好成績を収めた作品が多くノミネートされているのが特徴。

演技部門候補20名のうち16名が初ノミネート!

演技部門では、20名のうち16名が初ノミネートとなった。主演男優賞は全員が初ノミネートで、過去にノミネーション経験があるのは主演女優賞のケイト・ブランシェット(8度目、助演と主演で2度受賞)、ミシェル・ウィリアムズ(5度目)、助演女優賞のアンジェラ・バセット(2度目)、助演男優賞のジャッド・ハーシュ(2度目)のみ。主演女優賞にノミネートされている『To Leslie(原題)』のアンドレア・ライズボローは、前哨戦ではまったく名前が出てきていなかったサプライズ。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のミシェル・ヨー(主演女優賞)は東アジア系女優として初めてのノミネート、キー・ホイ・クァン(助演男優賞)、ステファニー・スー、『ザ・ホエール』(4月公開)のホン・チャウといったアジア系俳優の躍進が見られた。一方、前哨戦や批評家賞で評価の高かったダニエル・デッドワイラー(『Till(原題)』)、ヴィオラ・デイヴィス(『Woman King(原題)』)が候補入りを逃すという番狂わせもあった。助演女優賞のアンジェラ・バセット(『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』)は、マーベル作品として初めて演技賞候補になった。初ノミネートの俳優が多いということは、それだけ多様性のある作品が評価された表れだろう。

最強の国際長編映画賞候補は『西部戦線異状なし』

昨年は『ドライブ・マイ・カー』(21)の濱口竜介監督が監督賞、脚色賞、そして国際長編映画賞と作品賞にもノミネートされたが、今年はスウェーデンのルーベン・オストルンドの『逆転のトライアングル』(22)が監督賞と脚本賞、作品賞にノミネートされている。9部門ノミネートの『西部戦線異状なし』も国際長編映画賞と作品賞候補となり、この2部門に同時ノミネートされた過去8作品は全て国際長編映画賞を受賞している。作品賞を含め2部門受賞となったのは、第93回の『パラサイト 半地下の家族』(19)のみ。国際長編映画賞にノミネートされた『The Quiet Girl(原題)』は、アイルランド代表作品として初めて候補入りした。

『フェイブルマンズ』のスティーブン・スピルバーグは、監督部門で9回目のノミネートで、マーティン・スコセッシ監督と並び、存命中の監督としては最多記録になった。プロデューサーとしても作品賞に12回ノミネートされており、プロデューサー個人として最多記録となる。

初ノミネート多数!授賞式は3月12日に開催

ここ数年、多様性・包摂性を上げることが命題とされてきたアカデミー賞だが、先述の演技賞の候補者20名中16名が初ノミネート、監督賞にスウェーデンのルーベン・オストルンド、アイルランド出身のマーティン・マクドナー、中国系アメリカ人のダニエル・クワン(ザ・ダニエルズ)、主演女優賞のミシェル・ヨーはマレーシア出身、アナ・デ・アルマス(『ブロンド』)はキューバ出身の俳優として初ノミネートなど、アメリカ国外にルーツを持つ俳優やクリエイターも多くノミネートされている。日本でも大ヒットしているインドの『RRR』(22)は、インド代表作品が別の作品だったために国際長編映画賞では選出外だったが、ゴールデングローブ賞や映画放送批評家協会賞で歌曲賞を受賞した流れを受け、アカデミー賞でも歌曲賞にノミネートされた。

今年のアカデミー賞作品賞候補要件を満たしていた作品は301本。2021年度の第94回の276本から25本増えている。これら23部門の候補作は、92カ国約9579名のAMPAS(映画芸術科学アカデミー)会員が、それぞれの支部に分かれて投票し決定したもの。授賞式は3月12日にロサンゼルスのドルビーシアターで行われる。

主なノミネーション作品

主演女優賞

ケイト・ブランシェット (『TAR/ター』)

アナ・デ・アルマス (『ブロンド』)

アンドレア・ライズボロー (『To Leslie(原題)』)

ミシェル・ウィリアムズ (『フェイブルマンズ』)

ミシェル・ヨー (『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

主演男優賞

オースティン・バトラー (『エルヴィス』)

コリン・ファレル (『イニシェリン島の精霊』)

ブレンダン・フレイザー (『ザ・ホエール』)

ポール・メスカル (『Aftersun(原題)』)

ビル・ナイ (『生きる LIVING』)

助演女優賞

アンジェラ・バセット (『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』)

ホン・チャウ (『ザ・ホエール』)

ケリー・コンドン (『イニシェリン島の精霊』)

ジェイミー・リー・カーティス (『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

ステファニー・スー (『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

助演男優賞

ブレンダン・グリーソン (『イニシェリン島の精霊』)

ブライアン・タイリー・ヘンリー (『その道の向こうに』)

ジャド・ハーシュ (『フェイブルマンズ』)

バリー・コーガン (『イニシェリン島の精霊』)

キー・ホイ・クァン (『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

長編アニメーション賞

『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』

『Marcel the Shell with Shoes On(原題)』

『長ぐつをはいたネコと9つの命』

『ジェイコブと海の怪物』

『私ときどきレッサーパンダ』

監督賞

マーティン・マクドナー (『イニシェリン島の精霊』)

ザ・ダニエルズ(ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート) (『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

スティーヴン・スピルバーグ (『フェイブルマンズ』)

トッド・フィールド (『TAR/ター』)

リューベン・オストルンド (『逆転のトライアングル』)

国際長編映画賞

『西部戦線異状なし』エドワード・ベルガー監督(ドイツ)

『アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~』サンティアゴ・ミトレ(アルゼンチン)

『CLOSE/クロース』ルーカス・ドン(ベルギー)

『EO』イエジー・スコリモフスキ(ポーランド)

『The Quiet Girl(原題)』コルム・バイレッド(アイルランド)

脚色賞

エドワード・ベルガー、レスリー・パターソン、イアン・ストーケル (『西部戦線異状なし』)

ライアン・ジョンソン (『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』)

カズオ・イシグロ (『生きる LIVING』)

ピーター・クレイグ、ジャスティン・マークス、アーレン・クルーガー、クリストファー・マッカリー (『トップガン マーヴェリック』)

サラ・ポーリー (『ウーマン・トーキング 私たちの選択』)

脚本賞

マーティン・マクドナー (『イニシェリン島の精霊』)

ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート (『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

スティーヴン・スピルバーグ、トニー・クシュナー (『フェイブルマンズ』)

トッド・フィールド (『TAR/ター』)

リューベン・オストルンド (『逆転のトライアングル』)

作品賞

『西部戦線異状なし』(Netflix)

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(ウォルト・ディズニー)

『イニシェリン島の精霊』(サーチライト・ピクチャーズ)

『エルヴィス』(ワーナー・ブラザース)

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(A24)

『フェイブルマンズ』(ユニバーサル/Amblin Partners)

『TAR/ター』(Focus Features)

『トップガン マーヴェリック』(パラマウント)

『逆転のトライアングル』(Neon)

『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(Orion Pictures/United Artists Releasing)

文/平井 伊都子

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加