
「弦楽器」と言うと、多くの人はまずヴァイオリンのような形の楽器か、ギターのような形の楽器を想像するでしょう。次いで、日本の箏や西洋の竪琴のようなもの。今回は、それらとは違う特徴を持った弦楽器「タルハルパ」を紹介します。
タルハルパはネックが無い、竪琴のような見た目の楽器ですが、ヴァイオリンのように弓を使って演奏します。琴を弓で弾いている感じですね。弦に触れることで音程を変えているようですが、そんなに強く押さえているようにも見えないので、なんだか魔法みたいです。
こういった「ノーネック&弓」系の楽器は、弦の本数や形が違うものがヨーロッパ各所に見られます。
こちらは同属の楽器を親として制作された楽器「Gnaal」。低音域に力を入れているらしく、ドロドロと重苦しく魔術的な音色がします。Facebookでは制作過程も公開されておりました。
ふだんギターやベース、ヴァイオリンなどの「弦をネックに押し付けて音程を変える」楽器に親しんでいる日本人には、タルハルパたちは不思議な楽器に見えるかもしれません。ですが、アジアで奏でられている「二胡」「馬頭琴」などのネックのある弦楽器でも、弦をネックに押し付けず、指を当てて音を変えています。
これらの楽器は弦とネックの間にとても広い隙間が空いており、タルハルパとは弦を張る仕組みこそ違いますが、似ている部分が多いと言えるかもしれません。
(BARKS編集部 安藤)
■今日の楽器「タルハルパ」
地域:北欧
分類:弦楽器
特徴:竪琴を弓で弾く感じの見た目の楽器
ひとこと:ほとんど同じ楽器に「ヨウヒッコ」もある。ヴァイオリンだと思っていた音はこれかも。