青葉被告が述べた「やり過ぎだった」の真意 小説一つでそこまで...

青葉被告が述べた「やり過ぎだった」の真意 小説一つでそこまで...

  • 朝日新聞デジタル
  • 更新日:2023/09/19
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"弁護人の質問に答える青葉真司被告。視力についての質問で、弁護人が自身の手を見せて「指を何本上げているかわかりますか」と聞く場面もあった=7日、京都地裁、絵・岩崎絵里"

36人が死亡した2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人など五つの罪に問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の第7回公判が19日、京都地裁であった。初公判で「やり過ぎだった」と述べた真意を検察官から聞かれ、青葉被告は「30人以上亡くなった事件を鑑みると、いくら何でも小説一つでそこまでしないといけないのかという正直な気持ちが今はある」と答えた。

青葉被告は京アニに自身の小説を盗用されたと思い込み、犯行に及んだとされる。犯行当時、京アニ第1スタジオにいた社員への思いを問われると、「作品を盗(と)ったということは全員同じ」と説明。検察側の「同罪ということか?」との質問に、「そういう解釈で間違いない」と答えた。

小説を書き始めたのは09年。京アニ作品「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」を見て、「こんなにすごいアニメがあるんだと痛感した。当時は仕事をしておらず、小説を書けば仕事の問題も解決する」と考えたとした。当初は「ハルヒ」の文体をまね、アイデアを考えていたという。コンビニ強盗事件を起こして服役する間も、ノートを買って書きためていたと振り返った。

16年に京アニ大賞に応募した作品も説明した。「一番良い時代だった」という定時制高校時代の先輩が好きだった設定を採用したほか、埼玉県庁で働いていた頃の知人を登場人物のモデルにしたり、コンビニでのアルバイトの先輩とのやり取りを盛り込んだりしたという。応募作のうち長編の完成には約7年かけたとし、「送るのは一度きりにしようと思った」と話した。

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