現代にも通用する。日本の経営者が学ぶべき「中国古典」の金言6選

現代にも通用する。日本の経営者が学ぶべき「中国古典」の金言6選

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  • 更新日:2021/05/03
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江戸時代、日本の学者たちは「中国古典」の研究を熱心におこなっていました。その中国古典の言葉には、現代のビジネスに深く関わるものがいくつも存在しており、その言葉を日本流にアレンジすることで、今の日本経済が作り上げられてきたと言えるのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では、昨今のビジネスにも応用できる中国古典の一節を6つご紹介しています。

中国古典から経営を学ぶ

中国古典は、本当に面白いです。人生や仕事への示唆に富んだ言葉があふれています。江戸時代の学者が熱心に研究してくれました。今の日本があるのは、そのお陰かもしれません。

経営者に関する言葉3つ

まずは、中国古典の言葉から、経営者に関するものを3つ紹介します。

愚者は成事に闇(くら)く、智者は未萌に見る

中国前漢時代に編纂された歴史書『戦国策』からの言葉です。

「愚かな人は、ものごとが形になって現れてきても、まだそれに気が付かず、優れた人は形に現れる前に適切な対策を講じる」

といった意味にでもなるでしょうか。

働き方改革が、世の中の流れです。セクハラやパワハラで職を失った政治家や指導者は、働き方の変化に鈍感だったのでしょう。「成事に闇い」と言うことです。

一方、フェイスブックのザッカーバーグやアマゾンのベゾスなどは、「未萌」を見ていました。インターネットが持つ力を。

そして、今の「未萌」は、「AI」です。AIによって、社会は変化していきます。インターネットが世の中の仕組みを変えた以上にAIは大きな変化をもたらすでしょう。きざしを見ている「智者」はどこに潜んでいるのでしょうか。

忠信以(も)ってこれを得、驕泰(きょうたい)以ってこれを失う

中国戦国時代(前5世紀~3世紀)に書かれた経典『大学』からの言葉です。この言葉の意味は

「人々の支持を得るには、自分をあざむかず、嘘をつかないことが必要で、逆におごり高ぶって勝手なことやでたらめなことをすれば支持を失う」

ということです。

もちろんこの言葉は一般の人にも当てはまりますが、特に上に立つ人や、リーダー、経営者にとって必要な心構えです。あなたの周りの経営者やリーダーにそんな人はいないでしょうか。業績の悪化した企業や、トラブルを犯す企業には、そんな人がいるのかもしれません。

そして、最近の政治家の中には、「おごり高ぶってでたらめなことをする」人が見受けられます。『大学』の教えによれば、そんな政治家は失職するはずですが、どうでしょう。

呑舟(どんしゅう)の魚(うお)は、枝流(しりゅう)に游(およ)がず

『列子』からの言葉です。『列子』は、中国春秋戦国時代の鄭(てい)の国の思想家、列禦寇(れつぎょこう)の作とされています。この言葉の意味は

「舟をひと呑みにするような大きな魚は、川の支流には泳がないものだ」

ということです。つまり、

「大きな志を持つ者は、小さなことや細かいことにはかかわらない」

というような意味になります。また、これは人生の目標の持ち方も示唆している言葉です。小さな目標しか立てられなければ、大きな目標には到達しない、そして、目標を立てたならわき道にそれず、まっすぐに向かっていくことだ、と言っています。ユニクロの柳井正会長やソフトバンクの孫正義会長などは、まさに呑舟の魚ですね。

経営に関する言葉3つ

次は、経営に関する言葉を3つ紹介します。

天下に忌諱(きき)多くして、民いよいよ貧し

『老子』にある言葉です。あれもダメ、これもダメと禁令のたぐいが増えれば増えるほど人民の生活は貧しくなる、と教えています。

例えば、江戸元禄時代、世の中が華やかになったときに、享保の改革が行われました。さまざまな締め付けが起こったことで、庶民の生活が貧しくなってしまったのです。その後の寛政の改革や天保の改革でも同じでした。このように、老子の言葉は多くの歴史が証明しています。

経営も同じかもしれません。経費節減で締め付ければ一時的には利益が出ますが、従業員のモチベーションが下がって会社の成長にはつながりません。

老子は、この言葉に続いてこう言っています。

「人間の知恵が増せば増すほど不幸な事件が絶えず、法令が整えば整うほど犯罪が増える」

企業が犯す事件も、このことが原因かもしれません。

政をなすの要は、ただ人を得るに在り

唐の名君太宗の政治言行録、『貞観政要』にある言葉です。

「優れた政治を行うための最大のポイントは、人材を得ることである」

と言っています。太宗が人材を大切にしたことは、名君と言われた理由の一つです。いかに有能でしっかりとした人物を登用するかということに腐心をしたと言われています。やはり、国は「人」です。

振り返って、最近の日本はどうでしょう。「人」を得ているでしょうか。トップの顔色をうかがってばかりいる政治家や官僚。周りにイエスマンばかりを置きたがるトップ。とても「人を得ている」ようには見えません。これでは、国は衰えていきます。

政治だけではありません。経営や組織の世界でも同じです。「人を得る」努力を怠ったら、衰退していきます。はたして、あなたの所属する組織は「人を得ている」と、胸を張って言えるでしょうか。

知の難(かた)きに非(あら)ず、知に処するは則(すなわ)ち難し

中国戦国時代に生まれた「韓非」の思想書、『韓非子』にある言葉です。『韓非子』は秦の始皇帝の愛読書と言われ、「矛盾」「逆鱗」「唯々諾々」などの言葉が生まれています。意味は

「知ることはむずかしくはない。知ったあとで、対処することがむずかしいのだ」

ということです。つまり、情報収集よりも情報管理の方がむずかしいと言っています。

今は、何でもネット検索の時代です。分からないことや知らないことがあれば、すぐに調べることができます。また、四六時中ニュースが流れてきて、情報の洪水です。そんな時代だからこそ、一層情報をうまく使う必要があります。

例えば、お客様の情報も、商品の情報も、上手に管理をして活かすことです。また、読書やセミナーも、知ったことを実行に移してこそ、活かされます。「知に処する」ことが大切です。2,300年前も現代も、私たちや社会に求められることは同じだったということでしょうか。

■今日のツボ■

・優れた人物は、きざしに気づき、対策を打つ
・おごり高ぶり、でたらめをする人間は、支持を失う
・大きな志を持つ者は、小さなことや細かいことにはかかわらない
・社内の締め付けを厳しくすると、会社は成長しない
・経営は、人材を得る努力を怠ってはならない
・情報収集よりも、その後に活かすことが重要である

image by: Shan_shan /Shutterstock.com

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