文在寅「“次”の疑惑」が続々...韓国大統領選が「不倫、告発、不正ラッシュ」でヤバすぎる事態に!

文在寅「“次”の疑惑」が続々...韓国大統領選が「不倫、告発、不正ラッシュ」でヤバすぎる事態に!

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/10/14
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韓国大統領選、さっそく「波乱含み」

韓国の与党・共に民主党は10月10日、来年3月に実施される大統領選挙の後任候補に李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事を選出した。

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大統領選の候補となった李在明 photo/gettyimages

同党は公認候補を決める予備選挙として、先月から権利党員(党費を収める党員)と代議員による全国11地区の地区投票と、全国の一般党員と事前登録した一般有権者からなる「選挙人団」による計3回の選挙人団投票を実施した。

李在明氏は、全国の地区投票では李洛淵(イ・ナギョン)氏以下を圧倒し、楽勝の雰囲気であった。しかし、李在明氏が城南市長だった時代に起きた都市開発不正疑惑が大問題に発展した後に行われた第3回の選挙人団投票では、李洛淵氏が得票率62.37%で李在明氏(28.3%)を圧倒した。

それによって、地区投票と選挙人団投票を集計した結果は李在明氏が50.29%の得票率となり、かろうじて過半数を獲得し、李在明氏は決選投票を経ずに候補者に決定した。

しかし、李洛淵元首相の陣営では、10日夜緊急会合を行い、党選挙管理委員会に対し異議申し立てを行うことを決めた。

李元首相側は、途中離脱した丁世均前首相と金斗官議員の票を無効処理していなければ、李在明知事は総得票率の半数に達していなかったという主張だ。

それに関し、宋永吉(ソン・ヨンギル)代表は「候補は確定した。党が分裂した時に軍事クーデターが起きた」と述べ、事実上再検討を拒否した。

しかし、李洛淵陣営所属の議員22人は党執行部の運営に反発を強め、結果を認めないとしていたが、党執行部が改めて李在明氏の勝利を宣言し、最終的には李洛淵陣営も李在明氏の勝利を認めた。しかし、この動きに党内のしこりは残り、与党が一つにまとまった大統領選挙を闘えるか不確定要素が残っている。

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異議を申し立てた李洛淵 photo/gettyimages

「都市開発事業疑惑」の不思議な収益構造

ソウル中央地検は9月29日、京畿道城南市の大庄洞開発事業をめぐる不正疑惑で、疑惑の中心となっている資産管理会社「火天大有資管理」や関係者の事務所、自宅などを家宅捜索し、本格的な捜査に着手した。

大庄洞開発事業は、李在明氏が城南市長だった当時に推進した都市開発事業である。

火天大有は大庄洞開発事業の施工業者「城南の庭」の持ち分を1%しか保有しなかったが、この3年間に計577億ウォン(約52億円)の配当を得た。火天大有のオーナーの金萬培(キム・マンべ)氏と家族、知人らによって構成された子会社7社は「城南の庭」の持ち分を6%所有し、3年間で3463億ウオンの配当を得た。

検察は金氏に対する取り調べで、火天大有の子会社の実際の所有者や政界・官界に対するロビー疑惑などを追及する模様である。

ロビー疑惑については、火天大有の子会社の投資家である会計士が検察に提出した録音ファイルに「城南市議会議長に30億ウォン(約2億8000万円)、城南市議に20億ウォンが渡った」などとする金氏の発言が収められているという。

検察はこうした収益配当構造を設計したとされる城南市都市開発公社のユ・ドンギュ元企画本部長を火天大有から金品を受け取った容疑で逮捕した。

これと関連し、金萬培氏に対しても逮捕状を請求する可能性がある。

李在明「最側近の逮捕」で明らかになること

ユ・ドンギュ氏は李在明氏の最側近だったといわれる。同氏を李在明氏が土地開発公社の企画本部長に任命した時にも反対論があった。また、ユ・ドンギュ氏は一時退職して李在明氏の京畿道知事選キャンプに参加している。

李氏・ユ氏共に双方の深い関係を否定しているが、両氏の説明には疑問の声も多い。李在明氏はユ氏の任命を多くの反対を押し切って行っただけでも、任命責任が問われるであろう。

しかし、李在明氏は任命責任には触れていない。

同氏の逮捕が李在明氏の関与に発展するかどうかが今後の最大の注目点になっている。

大統領選に与える「影響」

大庄洞土地開発疑惑は李在明氏に関連する法曹界の人脈も巻き込んでいる。

李在明氏の選挙法違反事件で最高裁の無罪判決を主導した権純一(クォン・スンイル)前最高裁判事は火天大有の顧問になっている。

火天大有の諮問弁護士である姜燦佑(カン・チャンウ)弁護士は、李在明氏の実兄の精神病院への強制入院事件の弁護士を務めた。こうした李在明氏の政治人生を救った法曹界の重鎮が火天大有に恩恵を受けていることは、何を示唆しているのであろうか。

検察は李在明城南市長(当時)の関与も調べる模様である。ただ、政権に近い検察がどこまで本気で李在明氏に迫るのか疑問の声も出ている。本件の疑惑が取りざたされてから捜査への着手が遅れたとの指摘もなされている。証拠隠滅の時間を与えたのであろうか。

李在明氏の与党候補者決定の予備選挙の期間中に、城南市長時代に行われた都市開発事業に関する不正疑惑「大庄洞開発疑惑」が明るみに出た。

それでも、権利党員と代議員の地区投票では、ほとんど影響を受けなかったが、疑惑が本格化した後行われた第3回選挙人団投票では世論が大きく反映して大敗北を喫した。

ただ、これには李洛淵候補の陣営が選挙人団の動員などで反李在明運動を起こした結果であるとの分析もある。

「熱狂的な支持」の行方

そうはいっても、民主党内の投票行動と、中道層も加えた投票とでは投票行動に大きな違いがあり、今後中道層の支持拡大が大きな課題となった。李在明氏はこれまで「大庄洞疑惑」が「国民の力」関係者による不正疑惑だとして反撃に出ることで防衛を図ってきた。

元国民の力の郭尚道(カク・サンドウ)議員の息子が火天大有から50億ウォンの退職金を受け取っていたことなどを盾に支持層の結集には成功してきたが、中道層の支持獲得には戦略を修正する必要があるだろう。

李候補は最近不動産開発で生じた不労所得を法的に公共に還収する「開発利益国民還収制」を導入し、土地投機を遮断する内容を公約にあげた。

しかし、予備選最終版における一般党員と事前登録した一般有権者による選挙人団投票で李洛淵氏に大敗北したことは、この問題の影響の可能性を強く印象付けることになっただろう。

李在明氏に支持が集まっている要因は実務能力があると評価されていることと与党候補の中で尹錫悦氏や野党候補に勝てる候補は李在明氏しかいないという評価があったためである。

特に政権交代を求める世論が多い中で、与党支持者の懸念が高まり「勝馬に乗る」という現象が起きていたことが大きく影響したのだろう。しかし、今回の大統領候補予備選で、与党関係者に不安を与えることになった。このことが李在明氏への熱狂的な支持を失わせることになるかもしれない。

文在寅の「影響」

これまで実施された次期大統領にふさわしい人物を問う調査では李在明氏が1位となることは多いが、常に国民の力の尹錫悦氏と拮抗しており、支持率も25~30%と伸び悩んでいる。革新系への固定的な支持基盤が30%程度はあり、これを超えていないということは今後も伸び悩む可能性がある。

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尹錫悦 photo/gettyimages

そればかりか、政権交代を求める世論が政権維持を求める世論を恒常的に上回っている。

野党系の尹錫悦候補が同様に不正疑惑や相次ぐ失言で支持率が伸びていないことで李在明氏も救われているのだろう。しかし、最終版で政権交代を求める風潮が高まれば、野党系に流れる可能性もあり、李在明氏としても支持層を固めたいところだろう。

ちなみに、前回大統領選挙当時の予備選では文在寅氏の得票は57%であった。こうした状況で李在明氏への支持が薄れてきていることは、同氏への期待を失うきっかけになりかねない。

さらに、ハンギョレ新聞は、文在寅大統領が政権終盤に高支持率を上げていることも、李候補にとってはジレンマだと論じている。政権交代論を乗り越えるためには現政権との差別化が必要だが、それを強調しすぎると、与党支持層を失いかねないからだという。

李在明陣営は最近、「朝鮮半島平和など基本的な文在寅政権の政策は当然受け継ぐが、不動産などの分野では異なる政策を打ち出さなければならない」とのべた。李在明候補は候補受託演説で「当選後、直ちに強力な不動産大改革により、不動産不労所得共和国という汚名をそそぐ」と強調した。

もう「泥仕合」

ハンギョレ新聞は「韓国の大統領選挙は今『悪い男』全盛時代」という記事を書いている。今の主要な大統領候補は、

李在明氏:義姉への暴言や女優との不倫疑惑など弱点もある。女優のキム・ブソン氏は、2007年から約1年間李在明氏と不倫関係だったと主張し、李知事を相手に損害賠償を求めており、李氏の落選運動を展開することをフェースブックで明らかにした。加えて今般「大庄洞開発疑惑」という大きな不正疑惑が持ち上がっており、李在明氏にどのように波及するか注目されている。

尹錫悦氏:告発教唆、職権乱用疑惑。
洪準杓氏:暴言の前歴。

などいずれも悪い男のイメージが付きまとっている。

また、李在明氏のように「統合型の政治家より、分裂を助長するポピュリストのほうが人気がある」という仮説を立て、「政界のスピンドクターは怒りを組織化して有権者を投票所へと引っ張りだしている」という。

中央日報はコラムで「捜査で決まる韓国大統領選、民主主義の退行だ」との記事を掲載している。その中で、「大庄洞開発事件」を取り上げながら、結論として、「今回の大統領選挙は、与野党1位候補の『火天大有』『告発教唆』に対する検察・警察の捜査で結果が決まる可能性がある。韓国民主主義の悲劇的退行だ」と悲嘆している。
李在明氏が、「大庄洞開発疑惑」で叩かれれば、共に民主党はなお一層野党系候補の人身攻撃を強めていくだろう。

こういう選挙であれば、政策論争よりも、誹謗中傷合戦、検察捜査の行方で大統領選挙を占うほかない。大統領選挙後も禍根を残す選挙になりそうである。

最後まで選挙の行方は紆余曲折しそうである。

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