
被災した子どもにエールを送ろうと打ち上げられた花火=3月16日夜、福井県南越前町南今庄
2022年8月の大雨で被災した福井県南越前町の子どもたちを元気づけようと3月16日夜、町内2カ所で花火が打ち上げられた。集まった子どもからお年寄りまでの住民が見入った。
被災者の一人、櫛村悦生さん(48)の声掛けに、知人の上木銃砲火薬店(同県越前市)を営む上木康広さん(58)が応じ、今庄小学校と河野小学校のPTAや武生ライオンズクラブの協力を得て実施した。
被災した子どもへの「春からも頑張ろう」というエールの気持ちを込め、町内小学校の卒業式の16日に、甚大な被害を受けた鹿蒜、河野の両地区でそれぞれ約400発を打ち上げた。
鹿蒜地区では午後6時半前、大雨で護岸決壊などの被害があった鹿蒜川付近に住民らが続々と集まった。赤や緑など色とりどりの花火が約10分間打ち上げられ、住民らは拍手や歓声を送った。家族や友達と見に来た今庄小学校5年の男の子は「人生で一番きれいな花火だった」と笑顔を見せた。