中川晃教が馬に乗って登場! 橘ケンチ、別所哲也も登壇 明治座が全力で取り組むオリジナルミュージカル『チェーザレ』製作発表レポート

中川晃教が馬に乗って登場! 橘ケンチ、別所哲也も登壇 明治座が全力で取り組むオリジナルミュージカル『チェーザレ』製作発表レポート

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  • 更新日:2022/11/25
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2020年4月、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発令を受けて公演中止となった、ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』。約3年の時を経て、2023年1〜2月に上演することが決定した。

原作は、15世紀のルネッサンス期イタリアを舞台にイタリア半島と欧州統一の野望を抱いた名門ボルジア家の後継者であるチェーザレ・ボルジアの戦いを描き、累計発行部数140万部を超える惣領冬実著の大ヒットコミックス「チェーザレ 破壊の創造者」。

脚本は数々の名作を送り出してきた萩田浩一。演出は翻訳劇のストレートプレイ演出に定評のある小山ゆうな。そして音楽はピアニストであり作・編曲家、プロデューサーとしても活躍する島 健が手がける。さらに、明治座創業以来初となるオーケストラピットを稼働。壮大な歴史絵巻が、明治座150年の歴史の新たな一歩に相応しいスケールと新鮮さを持つ本格ミュージカル作品として描かれることへの期待が高まる。

主人公のチェーザレを演じるのは、高い歌唱力と表現力で幅広い役柄をこなす中川晃教。チェーザレに生涯忠誠を誓う腹心のミゲル役は、「EXILE」、「EXILE THE SECOND」のパフォーマーとして活動をする傍ら、役者としても着実にキャリアを重ねている橘ケンチ。そして、チェーザレの父であり、ボルジア家の当主ロドリーゴ・ボルジア役を、映画を中心に舞台でも存在感を見せている別所哲也が担う。

11月24日(木)、大井競馬場にて、一般オーディエンスも招いた製作発表会見が行われた。

まずは原作者である惣領冬実より「チェーザレのミュージカルを再び上演できる機会を得て、明治座様に感謝しております。今度こそ皆さまにお届けできるよう心から願っております」とコメントが寄せられた。

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中川晃教

中川は「昨日は雨が降っていましたが、本日は天候にも恵まれました。馬というと織田信長役の木村拓哉さんのニュースが記憶に新しいですが、私が演じるチェーザレも馬の名手だったということで、本日こうして馬に乗らせていただきました。内心ドキドキでしたが、昨夜のサッカー日本代表に勇気をもらい、マグちゃんとも心を通じ合わせてなんとか頑張りました」と、茶目っ気を交えつつ挨拶。

緊張していたと言いつつ、クリールマグナム号に声をかけて背中を撫でるなど、コミュニケーションをしっかりとっている様子が見受けられた。橘と別所もマグちゃんに視線を合わせて手を振ったり話しかけたりする穏やかなやりとりに、フォトセッション中は和やかな雰囲気が漂っていた。

さらに中川は「稽古も始まり、日々熱い時間を過ごしています。皆さんに観ていただける日に向かって精進したいです。作品への思いは、きっと幕が開いた瞬間、劇場にいらしているお客様と一緒に作り上げていくものになるんだろうと思っています。思いが確実に実るよう、ぜひ応援をよろしくお願いします」と熱意たっぷりに語った。

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橘ケンチ

続いて、新たにカンパニーに参加した橘は「今回僕はミゲルという役で、中川さん演じるチェーザレの忠実な腹心として添い遂げ、サポートします。僕にとっては初挑戦のミュージカル。錚々たるキャストの皆さんと一緒に稽古をし、日々新鮮な発見や驚きにワクワクドキドキしています。また、僕が人前で歌を披露するのは多分これが初。橘ケンチが踊りを封印して歌を歌う姿も楽しみにしていただけたら」と意気込む。また、「実は昔、海外旅行をした時に空港の検査員さんから「Are you Spanish?」と聞かれたことがあるんです。20年越しにスペイン人の役がついに来たことにワクワクしています」と思い出を話して笑わせ、「2年前は残念ながら中止になってしまい、僕は今回からの参加です。顔合わせの時に続投の皆さんのものすごく熱い思いを聞き、僕も命を掛けるぐらいのつもりで挑みたいという思いがメラメラしています」と話した。

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別所哲也

別所は「こうした絢爛豪華な衣裳を纏い、素晴らしいミュージカルに参加できることを大変光栄に思っております。私が演じるのは中川さん演じるチェーザレの父で、権力のために教皇になりたいと野心を燃やす男。権力闘争というものに一体どんな意味があるのか。虚しさ、儚さ、人間らしさなど、いろんなものを息子に託します。若い青春群像劇であるとともに、私たちのようにいろんなものを生き抜いてきた俳優たちが化け物のように登場します。ぜひそこも楽しんでいただけたら」と見どころに言及。また、「ケンチさんの話で思い出したけど、僕はよく「Are you Mexican?」と聞かれる(笑)。濃い顔ではありますが、今回はスペインの盟主。イタリアを中心にした壮大な歴史絵巻を皆さんにお届けできればと思います。明治座150周年でオーケストラピットが初めて開くということですから、こちらも音楽と共に楽しんでいただきたいですし、私個人としてはこの仕事を始めて35年。35年目にして初めての明治座なので新鮮な気持ちで取り組みたいです」と意気込みを語った。

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コロナ禍での中止を経て、改めて上演が決定したことに対する思いを聞かれた中川は「実はこの作品、何年も前からスタッフさんが上演のタイミングを考えていました。チェーザレは16歳なんですが、僕は今年の11月で40歳。2023年か……と思いました(笑)」と笑いを誘い、「稽古場で顔合わせをした時にプロデューサーがこの作品に対する思いをお話ししてくださいました。オリジナルミュージカルを作るということに、2020年当時は気負っている部分もあったんです。でも、この3年で色々なことを経験し、顔合わせで皆さんのお話を聞きながら、この作品の中で自分がチェーザレとしてどう生きていくか、だんだん見えてきた気がしました」と、時間を置いたからこその心境の変化を語る。

「歴史に名を残したチェーザレという人物は、あまりいい印象を与えないかもしれない。でも、この作品では彼が若かった頃、青春時代の葛藤や悩みを描いています。そして希望や明るい未来を思い描く光に満ちている。今この時代、2020年に味わった苦い思いも全て追い風になって、作品に向き合う自信をくれるような顔合わせでした。運命の役と出会えたと再び実感しています」とこの作品に対する思い入れと意気込みを明かした。

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別所は「明治座さんが並々ならぬ思いでオリジナルミュージカルを作るということで参加させていただき、2020年は本当にリハーサルを全て終えてあとは劇場入りというところまで稽古を積み重ねました。その後は皆さんもご存知の通り、演劇を愛する人たちが苦しい時間を過ごしましたが、こうして再演が決まり、心から嬉しく思っています。再演は明治座さんやお客様、多くの方の思いがあってのことですから、その思いに応えていきたいです」と感謝を述べ、「本当に素晴らしい音楽が多く、名曲がたくさん生まれていくと思いますので、ぜひ劇場で体感してください」と締めくくった。

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今回からの参加となる橘は「皆さん途中参加の僕らをあたたかく迎えてくれました。前回はこうだったけど今回はこうしようとか、試行錯誤を常にしていて、一回ゼロに戻して作り直そうという気概を感じます。すごく刺激を受けていますし、僕も改めて気合が入ります」とカンパニーの熱量を語る。

また、「本読みのあと、別所さんが帰られてから残ったメンバーで話していた時に、演出家の小山さんが「別所さんすごいよね」と。本読みの時点でキャラクターの完成度がすごかったんです。みんなであのレベルまで行こうねと話しました。別所さんが醸し出すクオリティと圧力に僕らもついていこうって」と橘が明かすと、中川も「存在感がすごいもんね」と頷き、別所は「圧力!?」と言いつつ嬉しそうな笑顔に。カンパニーの雰囲気の良さが伺えるやりとりだった。

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作中で披露される音楽について聞かれた中川は「中世ヨーロッパを描いた作品ですが、日本のオリジナルミュージカル。日本語の持つ音感や響きの美しさ、島さんの旋律がぴたりとはまって、非常に美しいと感じました」と話し、別所も「僕も『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』、『マイ・フェア・レディ』など世界的名作を演じてきましたが、翻訳とはまた違う魅力があります。ラテン系や甘美なメロディーもあり、難しいアプローチを求められる楽曲もある。きらきら輝く音楽たちを感じてほしいです」と太鼓判を押す。橘は「グループで活動するときとはまた違うジャンルですが、本当にいい曲ばかりです。歌うことって本当に楽しいんだと思うことができましたし、聞いていて感情を掻き立てられるシーンも随所にあります」と魅力を語った。

今回はミュージカル作品の中でも楽曲数が多いそうで、別所は「みんな歌いっぱなし喋りっぱなし」と苦労をのぞかせる。中川は「ハインリッヒ7世を演じる横山だいすけさんとダンテ役の藤岡正明さんが2人で歌うシーンがあるんです。チェーザレたちが生きている時代から遡り、覇権を争う2人が最良の政治を私たちに示してくれる。チェーザレがその時代に思いを馳せ、ダンテという人間に憧れて『会ってみたい、話してみたい、考えを聞きたい』と思うシーンの音楽は、個人的に素晴らしいなと思います」とお気に入りのナンバーを語った。

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そして、今回は明治座において始めてオーケストラピットが使用されるというのも気になるポイント。そこについて聞かれた中川は「いろいろなミュージカルを経験させていただく中で、日本にもこんなオリジナルミュージカルがあるということをしっかり残せたらという思いを抱くようになりました。そのため、明治座さんのオーケストラピットを初めて開けて作品を作るというタイミングで声をかけていただけたのは本当に嬉しいです。オリジナル作品はお手本がなく、素晴らしいクリエイター、キャストと主に作り上げていくもの。橘さんがおっしゃったように、みんなで話し合い、他の方々へのリスペクトを持つことで化学反応が起こる。この経験は何にも変え難いです。お客様が入って幕が開き、オーケストラピットから溢れた音楽のシャワーで劇場が満たされていく日を夢見て作品作りに挑みたいですね」と話し、最後に「本日はいい天気の中こうして皆さんとお会いでき、いよいよこの作品が幕を開けるという実感をいただいています。『いただいている』という言葉を使いたくなるぐらい、ひとりでは何もできないんですね。この時代に生きている全ての方々と共に、この作品が生まれる瞬間を作りたいし、育んでいただきたいし、応援していただきたいと思っています。この作品が幕を開け、無事に幕を下ろせるよう、私たちの進化と努力を支えていただけたらと思っております」というメッセージで会見を締めくくった。

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取材・文・撮影=吉田沙奈

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