

ヒット商品やサービスを手掛ける企業のキーマンにお話を伺う企画「#お仕事図鑑」。
今回は、企業課題に対して戦略策定やシステム構築などを手がけて解決に導く総合型のコンサル企業【アクセンチュア】の人事本部で、新卒採用チームの統括として働く福田さんに、働き方や仕事に必要なスキルなど様々なお話を伺いました!
PROFILE

福田 美穂
2015年10月入社。アクセンチュア株式会社の人事本部にて、新卒採用チームの統括を担っている。
――自己紹介をお願いします。
アクセンチュアの人事本部で新卒採用チームを統括しております、福田と申します。
前職は日系メーカー企業で採用の仕事をしており、第二新卒のタイミングでアクセンチュアに入社しました。現在まで一貫して新卒採用に従事しています。自身の座右の銘(モットー)に「個の尊重」と掲げており、採用においても、チームメンバーを率いていく中でも、個の尊重を意識して仕事をしています。
――具体的なお仕事内容を教えてください。
アクセンチュアの進化や成長には人材が不可欠です。イノベーションを起こし、お客様に対して価値を提供し、変革を推進するのはプロフェッショナルである人材=社員です。そして付加価値は社員の能力の向上、経験の蓄積によってもたらされます。そのため、アクセンチュアにおいて採用(活動)における期待は非常に大きいものです。
その中で採用担当は、大きく3つのステップで仕事をしています。
1つは応募前の採用候補者を対象にした広報関連の活動です。主に学生の皆さんに対してアクセンチュアがどのような会社で、社会に対してどのような価値提供を行い、その中でどのようなお仕事、働き方があるのかを知っていただくための活動を行っています。
2つ目は、アクセンチュアに興味があって応募してくださった方々に対し、選考に関するご案内や結果連絡、面接の日程調整に加え、選考評価の取りまとめや、私たち自身が面接官として候補者の方々をお迎えすることもあります。採用のプロとして選考の設計から運営までのすべてに関わり、「アクセンチュアの選考に参加してよかったな」と思っていただけるような体験を一貫してご提供することも重要なミッションの一つです
3つ目は、アクセンチュアから内々定を得て入社を検討されている方や実際にご入社を決めてくださった方々に対するフォローアップが中心です。ファーストキャリアの決断に向けて社員の話を聞きたいという方に、「こういう社員と話をしてみましょう」と機会を設けたりなど、十分な情報を得て納得の行く意思決定をしていただけるよう寄り添っていくのは私たちの重要な役割の一つです。また、入社手続きのご案内やスキルアップ研修の提供など、安心してキャリアのスタートが切れるよう継続して伴走します。大きく分けるとこの3つが主な業務です。
――採用担当と聞くと選考の部分に目が行きがちですが、広報活動もされていらっしゃるんですね。
やはり人事として、アクセンチュアのことを正確に知っていただくということも大事な役割なので、ステップの1つに入っています。

――お仕事の魅力を教えてください。
お一人お一人のこれまでのご経験や強み、工夫してきたことや考え方など、その人らしさに触れることができたときにワクワクしますね。
学生さんの中には、「自分は特別な経験が何もないから」とおっしゃる方もいるのですが、全然そんなことはないんです。なぜそういう行動をとったんですか? そのときにどのようなことをお感じになったんですか?などと詳しくお伺いしていくと、「自分はこういうことを大事にしているからです」といったその人らしさや魅力、可能性が垣間見えることがあり、人のもつ奥深さにとてもワクワクします。
また、アクセンチュアに入って良かったと言っていただけたり、何よりも入社後に生き生きとされている姿やご活躍されている姿を見聞きすると、心からやりがいがあるなと感じます。
――人事のお仕事に必要なスキルを教えてください。
起きている物事をマクロで見る力と、ミクロで見る力、その両方をバランスよく持っていることだと思います。
例えば、会社のポリシーや就業規則、制度など、会社としての方針に沿って考え判断しなければいけないタイミングと、一人ひとりの社員の事情や状況、百人いれば百通り、様々な事情から判断しなければいけないタイミングがあります。
会社全体のマクロな視点も当然大事ですが、それだけしか持っていないと一人ひとりに目が届かなくなってしまい、ルールだからこうです! 決められているからこうです!と、人間味のない仕事になってしまいます。
一方でミクロな視点、個人の事情に寄り添い過ぎても、会社としての公平性や一貫性を損なってしまいます。
個人に寄り添う必要はもちろんありますが、会社としての方針というのも人事の軸として持っていなければいけないので、その両方をバランスよく見ることができる、かつスイッチさせる力というのは、人事にとって必須なスキルかなと思います。そのバランスをとっていくことが、社員が持つ多様な個性を輝かせつつ、全体として強い会社づくりにつながっていくのだと思います。

――そのバランス感覚を得るために工夫されたことはありますか?
インプットを増やしたことだと思います。自分の中だけで考えて身に付いたわけではなく、一緒にお仕事をする先輩方や、目の前の一人ひとりのお話しを聞いて、第三者の視点をどんどん自分の中に吸収していきました。
――人事のお仕事で最も重要だと思うことを教えてください。
人事のお仕事は、一人ひとりの人生に関わるお仕事です。
たとえば採用は、働く場所(会社)を決定する大事なプロセスですので、何らかの手違いで希望していた勤務地や職種で働けなくなってしまったら一大事です。
人の人生に関わる仕事という意識と、すべての側面において責任を持ってコミットするという覚悟が、人事の仕事においては必要なのかなと思いますね。
――アクセンチュアに入社した決め手を教えてください。
私の採用を担当した面接官がキャリアを重ねた方で、その方がすごく楽しそうにしていらしたのが印象に残りました。私自身、仕事を長く楽しんで続けたいという思いがあり、「自分もそういう風に働けるかも」と思えたことが1番の決め手です。入社後も様々な方とお話ししましたが、アクセンチュアの社員はキャリアの年数に関わらず、やはり楽しんで仕事をされている方が多いなと感じています。
――社内の雰囲気や好きなところを教えてください。
皆さんとても優しいです。日系企業から外資系に来たので、ドライなのかな?と思っていましたが、上下関係なく、困っていたらすぐに一緒に考えてくれますし、人を蹴落としてでも!みたいな競争心もありません。
アクセンチュアはチームで仕事をする会社なので、人事に限らず現場(コンサルタントやエンジニア等)の人も含めて、フラットに、それぞれ言いたいことを言い合えるところが好きですね。それに皆さんそれぞれ自分を持っていて、個性豊かなところもとても好きです。挙げ始めたらキリがないくらいです。

――福田さんのアクセンチュア愛がすごく伝わります。どんな人と一緒に働きたいと思いますか?
自分の頭で考えて、それを発信できる方ですね。私も含めてですが、誰かが言うことが絶対に正解ということは無いと思います。自分の考えを持って発信できる方となら、適切な根拠を元に意見をぶつけ合って、どんどん面白いアイデアや新しい価値が生まれていきます。ですので、そういった方とぜひ一緒に働きたいなと思います。
――学生時代に身に着けたことが、今のお仕事に役立っていることはありますか?
学生時代は色んな国や地域に行って、そこでいろんな人に会って話をしたり、そこの生活に少しでも触れてみたりしていました。その経験を通して学んだことは、当たり前ですがやはり人はみんな違うということです。
いろんな人がいる中で、もちろん自分に合う人ばかりではないです。自分に合わない考え方の人と話すとき、無理矢理受け入れることは難しくても、その人はなぜそう思うのだろうか?と理解を深めることはできると思うんです。
価値観が一致していなくても、受け入れられなくても、少しでも理解しようと努力して、その上で一緒にできることを模索する。多様な人との協働が必要な現代かつ現在のお仕事において、その時の経験はとても活きていると思います。
――学生へのメッセージをお願いします。
最初のキャリアを踏み出すにあたって、期待や不安、できる限りベストな選択をしたいという様々な想いがみなさんにはあると思います。
先輩方や親御さん、大学の先生など、いろんな方がアドバイスしてくださると思いますが、自分のキャリアに責任を持てるのは自分だけです。そのため最後はご自身で納得のいく進路を選んで掴み取っていただければなと思います。自分は何を大事にしたいのかということを中心に据えて、今後のキャリアに自信と希望を持って踏み出していってください。
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取材:清水 碧
編集:学生の窓口編集部
取材協力:アクセンチュア
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