風の時代を制すのは誰? 「アートxウェルネス」で高付加価値をデザインする

風の時代を制すのは誰? 「アートxウェルネス」で高付加価値をデザインする

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2021/04/09
No image

昨年の冬至を境に、それまで200年以上続いてきた「土の時代」から「風の時代」へと移りました。

この先の200年は、目に見えるモノを「持つ」ことから、モノを手放すことで生まれる自由を楽しみ、見えない知識や情報を「知る」ことに価値が置かれるといわれています。「持つ」ことから「知る」ことへと大きく発想が変わる時代の曲がり角。これまでの価値観にとらわれず、自由で個性があるところにイノベーションが生まれます。

そんな風の時代は、コロナの襲来が象徴するように、予測不可能なピンチの連続になるといわれています。

荒波の航海を乗り切るサービスの向上に求められる切り口とは、いったい何でしょう?

No image

日本のハイエンドトラベル発祥の地である新港埠頭で開催されたハイエンドライフスタイル意見交換会(横浜グランドインターコンチネンタルホテルPier8)

「アート×ウェルネス」が差別化の鍵

私はハイエンドトラベルを切り口に、さまざまな分野のサービスの高付加価値化のお手伝いをしています。ハイエンドトラベルとは、アート・建築・ファッション・食・ウェルネスなど、自身の内面を高める異分野を横断した特別体験です。

中でも「アート」と「ウェルネス」を掛け合わせたハイセンスな視点が、他との差別化を図るコンテンツ作りに求められるということが、昨年末に私が主催したハイエンドライフスタイルの意見交換会で改めて確認できました。

その一つの例が、日本を訪れるハイエンドトラベラーの満足度が最も高い「食」です。

「世界ベストレストラン50」日本評議委員長の中村孝則氏によると、食の世界では、味そのものだけでなく、そのレストランのコンセプト、建築や内装の面白味、チアアップ、表現力や意外性、サステナビリティなど、レストラン全体で「アート的な表現ができているか」が、世界的な評価の基準になっているのだそうです。

また、ウェルネスを自社サービスに取り込む動きも加速しています。中でも画期的だったのが、アップルウォッチに心拍数を計測する機能がついたこと。

それまで病院に委ねていた心拍数という体の要の状態を、個々がリアルタイムで把握できるということは、だれでもどこでも自分次第で健康管理ができるソリューションを打ち出してきたことを意味します。それも健康会社でなく、アップルが。

他にもFitbitや睡眠をトラッキングするグーグルの「Nest Hub」など、健康を管理するテクノロジーが出てきています。

今まであったモノやコトが覆る「風の時代」を象徴するかのように、「これからは病院任せでなく、自分の健康は自分で」という大きなメッセージだと、私はこの流れを捉えています。

このようなアートやウェルネス的なアプローチがサービスにあることが、付加価値を生み出す時代がきています。

アート的視点でイノベーションを起こす

「アート」とは、アーティストという自由な表現を追求する人が、社会で起きている事象や問題を人々に提起したり、まだ見ぬ新しい価値観を提示するものです。

ポップアートで有名なアンディ・ウォーホルは、マリリン・モンローやコカコーラなどのイメージを大量に作品化し、60年代の表面的な消費社会に渦巻く人々の欲望を炙り出しました。村上隆は、日本画やオタク文化を取り入れた「スーパーフラット」の概念で、日本の消費文化独特の空虚感や、社会の階級制のなさを表現しています。ルイ・ヴィトンとのコラボレーションでは、ブランドのイメージ価値を大きく高め、売り上げに貢献しています。

このようなアート的視点は、自社サービスの開発や向上に、次の3つの力をもたらすと私は考えています。

No image

変化し続ける時間の痕跡をナフタリンで封じ込め、その結晶を今に置くことで重ねてきた歴史に想いを馳せる宮永愛子の「鍵」

1. 問題提起力

VUCAの激動の時代は、もはや一年先のことは誰にもわからない。中長期の計画を立てることがとても難しい時代です。

そのような中、アーティストのように世の中の問題、課題を見つけ出す問題提起力と、ネガティブを解決してニュートラルな状態に戻し、さらにはポシティブに変えていく問題解決力が必要とされています。

AがだめならBと、しなやかに、柔軟性とスピード感を持って舵を切れる組織や人が、風の時代を制します。

2. 先を予測する直感力

問題提起には、世の中で起きていることを見出す眼力、ある意味ジャーナリズムに近いクリティカルシンキングが必要です。目の前で起こるさまざまな事象を五感、さらには第六感も駆使して見つめ、本質を掴む。その際に、感覚力を鈍らせる最大の敵が、自分の持つ偏見や好き嫌い、思い込みといったいわゆる煩悩です。

日頃から自分を煩悩がないゼロな状態に近づけ、感度を豊かにしておき、自分の目の前のコトや世の中を観察して眼力を養う。

そうすると、直感力が磨かれ、起きている事象の原因や結末が見えてきて、半年先くらいまでは予測がつくようになるでしょう。

3. 「旬」を捉える力

世の中の事象を自由で柔軟な視点で見渡すアーティストの姿勢は、「旬」を捉える一助にもなります。

風の時代は、これまでの学歴やキャリアなど、過去はもはや評価の対象でなく、それよりも「今、何をしているか」が問われます。

読者の皆さまの中には、輝かしい学歴をお持ちの方も多いでしょう。でも今の2、30代にとって、それは彼らが生まれたころの話。そんな昔の学歴なんて、彼らにとっては「化石」です。

過去の栄光にしがみつかず、より柔軟でかろやかなマインドで、社会の課題やユーザーの潜在的なニーズに対して大きな問いを立てるアート的な姿勢が、「旬」を捉える力を養います。

ウェルネス視点で得られる幸福感と未来志向

高付加価値化へのもう一つの鍵が「ウェルネス」です。

ウェルネスとは、よりよく生きようとする思想や活動のことで、健康よりも広い範囲で捉えられています。

ウェルネス市場は、ここ数年世界経済のほぼ2倍に当たる急成長を続けていて、2019年にはグローバルで約500兆円(4.5兆ドル)に上りました。また、企業経営にウェルネスマネージメントを取り入れたり、自社サービスにウェルネス的視点を取り入れるところも増えています。

15年前から人間の幸福度を計測してきた日立製作所は、昨年「ハピネスプラネット」を設立し、企業マネジメントや働き方を変えていく取り組みを本格化しています。

身近なところでは、JALが「歩くだけでマイルがたまる」など、マイレージ会員向けに「JAL Wellness & Travel」というウェルネスサービスを始めました。

ディズニーは「ヘルシーリビング」の取り組みを通して、人間や地球にとってヘルシーな食や生活習慣を呼びかけ、より意識の高い消費者にリーチしています。

No image

深呼吸をしながら自身の内面や自然とつながるWabiYogaでのひととき

1. 自分軸を持つ

私たち一人一人は、先祖代々から今の自分へと繋がる「縦軸」と、生まれ落ちた地点から今の自分がいる場所に繋がる「横軸」が交わるところに存在していると、沖縄のカミンチュの教えにあります。つまり自分一人だけで存在しているのでなく、過去からの延長線上に生かされているのです。

また、仏教やネイティブアメリカンの教えには、私たちが今とっている行動は、なんと七代先の子孫にまで影響する、とあります。

自分の行いが七代も先の未来をも背負っていると思うと、とたんに思考が「今さえ良ければ」ではなく、未来を見据えて良い行いをしようというスケール感、SDGsな意識へと変わるのでないでしょうか。

2. 心身の健康・幸福感

激動の時代を生き抜くには、心身が健康で、かなりパワフルでなければなりません。「幸せな状態」とは、バラ色のキラキラしたものだけでなく、変化の中で自分で切り拓ける力、上手くいかないときも立ち向かっていく力が備わっている状態です。

そういう前向きな心を持っていると、仕事も上手くいき、病気にもなりにくくなります。

自分の価値観を大切にし、それぞれの自由を尊重して生き生きしている個々が集れば、そこに良い気が集まり、包括的なコミュニティが形成され、オーラとなって多くの人を引き寄せるのです。

3. 謙虚で自然体

千利休の師匠である武野紹鴎の「正直に慎み深くおごらぬ様を侘びという」という言葉があります。

自然体で謙虚であることは真の強さの表れで、当たり前のことや嫌なことでもありがたく思えるくらいの謙虚さは、実は最高の武器。

さらに、自分をとりまく全てがありがたい、と思えるようになったら最強。そうすると、次々と起こるピンチもチャンスと受け取れるようになるでしょう。

とはいえ、忙しい日々の中で、なかなか心と思考を整えるのはむずかしいですよね?

そこで直感力を磨き、謙虚さを身につけ、自分軸を整える「アート×ウェルネス」なメソッドとして私たち山田家が10年以上前から温めてきたのが「WabiYoga」です。

No image

ペアになって互いを気遣い、相手のぬくもりを感じるチームビルディングの要素もWabiYogaの特徴

「WabiYoga」は、心と体をトータルに見つめ、心身の無駄を省いて軸を定めることで直感力を磨き、視座を高める「セルフマネジメント術」です。

Wabiは「無駄がない、謙虚さ、自然なありよう」などを表す「侘び」の精神、Yogaは自分の内面と、自然や地球と、さらには宇宙と「つながる」ことを意味します。

禅や武道、茶道、舞踊など日本の道の根底にある動きに、太極拳、ランナーマーシャルアーツ、ヨガなど、世界の体術のエッセンスを抽出して練り上げたWabiYogaで、脳と心身の疲労をリセットし、前向きに生きるエネルギーをチャージします。

変化の時代を生き抜くために、しなやかな心身を育て、心地よさや生きている感覚を実感しながら精神美を体得し、自分なりのウェルネスをマネジメントする機会を、WabiYogaを通して多くの方に届けて行きたいと思っています。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加