
海外に進出した日系企業のうち、経済が減速している中国に進出した企業の業績悪化が際立っていることが分かりました。
ジェトロ(日本貿易振興機構)は、8月後半から9月にかけ海外83の国や地域の日系企業に実態調査のアンケートを行い、7632社から回答を得ました。
それによりますと、海外に進出した日系企業のうち、今年黒字を見込んでいるのは63.4%で去年より1.1ポイント下がって3年ぶりに減少しました。
特に日本との関係が厳しくなっている中国については経済の減速が響き、進出した日系企業の業績悪化が際立っています。
事業拡大を見込む企業は27.7%と2007年の調査開始以来、初めて3割を下回りました。
ただ、第三国への移転や撤退を見込む企業は0.7%にすぎず、ジェトロでは「中国の市場を確保したいものの、経済の低迷や先行き不透明があるなか、ビジネスの継続へ慎重に取り組む姿勢がうかがえる」と分析しています。