「借金に困って自分でどうにかしようと思って」駅や県庁に脅迫文を貼った段ボール箱を置いた威力業務妨害の罪に問われている女(21)に懲役1年6か月を求刑【岡山】

「借金に困って自分でどうにかしようと思って」駅や県庁に脅迫文を貼った段ボール箱を置いた威力業務妨害の罪に問われている女(21)に懲役1年6か月を求刑【岡山】

  • RSK山陽放送
  • 更新日:2023/09/19

今年6月、岡山県内の駅や市役所などに脅迫文を貼った段ボール箱を置き去ったとして威力業務妨害の罪に問われている女の裁判です。岡山地裁で初公判が開かれ、女は「間違いないです」と起訴内容を認め、法廷で犯行の動機などについて語りました。

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「借金に困って、自分でどうにかしようと思って」

岡山地裁の初公判でこのように述べたのは威力業務妨害の罪に問われている倉敷市の無職・弓場晴菜被告(21)です。

起訴状などによりますと弓場被告は今年6月、何者かと共謀し、JR岡山駅や岡山県庁をはじめ県内あわせて6カ所の駅や大学、市役所などに、脅迫する内容の文章を貼り付けた段ボール箱を置き去り、業務を妨害した罪に問われています。

初公判の冒頭で弓場被告は「間違いないです」と起訴内容を認めました。

このあと、検察は冒頭陳述で「ホストクラブでの遊興費や消費者金融などの借金が430万円程に膨らみ首がまわらなくなった。

40万円の報酬と引き換えに闇バイトに応募して指示役と連絡を取り始めた」

「車で移動しながら洗剤とスプレー缶を入れ、脅迫文を貼り付けたダンボール箱をトートバッグにいれて持ち運んだ」

さらに、「倉敷市役所、岡山市役所、岡山県庁、岡山大学に段ボール箱を置き、報酬の受け取り場所である瀬戸内市の空き地に向かったが、指示役に『追加しなければ報酬を渡さない』といわれ、JR邑久駅、岡山駅にも置いた」と述べました。

一方、弁護側は被告が去年うつ病を患らい、仕事を辞めていた経緯などを述べたうえで被告に「犯行を行う前に誰かに相談しようと思わなかったのか」と質問すると、弓場被告は「自分でなんとかしようと思った」と答えました。

また、裁判長から「違法なことへの抵抗感はあったか」と問われると、「いけないことだと思ったがやり取りをしている人に『大丈夫』と言われ、捕まるリスクがないと思った」

「今はおいしい話はない、何か悪いことをすれば捕まると思っています」と答えました。

裁判で検察は「悪質ないたずら行為で社会的な影響は大きい」などとして被告に懲役1年6か月求刑しました。

これに対して弁護側は「反省していて、再犯の恐れはない」などと寛大な判断を求めました。

最後に弓場被告は…「私の行動でたくさんの方に迷惑をかけてしまった。罪をつぐない、病気と向き合いたい。人のためにしていきたい」と述べました。

判決は来月(10月)5日に言い渡される予定です。

【スタジオ】裁判で検察は「秘匿性の高い通信アプリ“テレグラム”などを使用して指示役と連絡を取り合っていた」『個人情報をばらまく』など脅され、犯行に及んでいたことなどを指摘しました。

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