
当時のずさんな線路の保守が発覚するきっかけになった、JR函館線の貨物列車脱線事故から10年になる19日、JR北海道は社員向けの研修を行いました。
JR北海道 綿貫泰之社長
「鉄道事業を運営する会社として資質・モラルが一から問われる事故でありました」
JR北海道は、現場近くの北海道南部の七飯町で研修会を行い、道内11の会場をオンラインでつなぎました。
研修会では、事故当時の状況を検証するVTRを見たほか、その後、会長を務めたJR東日本出身の須田氏の講演も行われました。
10年前の9月19日、帯広市から埼玉へ向かっていた貨物列車が大沼駅構内で脱線。
事故後、レールの検査データを改ざんし、国の運輸安全委員会に提出したことが発覚しました。
研修の最後には、人手不足を懸念する社員から質問が…。
社員
「人員が少なくなってきたときの技術のシステム化をしてくのは急務だと思う。今後どのようにしていけば、より効率的にやっていけるのか」
JR北海道 須田征男元会長
「鉄道使命が本当に発揮できないところは、別の代替手段はいくらでもあるから変えるところは変えていく。経営の規模をもう少しコンパクトにしていく必要がある」
現在、JR北海道でこの事故の後、入社した社員は全体の4割を占めています。
HBC北海道放送