
元会長であるルイス・ルビアレス氏の女子選手へのキス問題をキッカケに、大きな問題が生まれているスペインサッカー連盟(RFEF)とスペイン女子代表チームだが、その問題はさらに発展しそうだ。
UEFA女子ネーションズ・リーグに参加するスペイン。オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)で優勝し、世界女王としてパリ・オリンピックの出場権を懸けて戦う大会となる。
そのスペイン女子代表は、15日にメンバー発表される予定だったが、その直前に39名の選手が連名で声明を発表。ルビアレス元会長やホルヘ・ビルダ元監督らが去ったにも関わらず、RFEFへの更なる改善要求を出し、招集に応じないと発表。これを受けて、RFEFのメンバー発表が中止となっていた。
その39名にはW杯優勝メンバーの21名が含まれている中、15日にRFEFはスペイン女子代表メンバーを発表。優勝メンバーから15名が招集を受けている。
元会長のキス事件を受けて81選手がボイコット。改めて39名がボイコットしているが、RFEFは強硬策に出た形となる。
2度の女子バロンドール受賞者であるMFアレクシア・プテジャスらは招集を受け、キス事件の当事者であるFWジェニファー・エルモソは当然ながら招集外となった。
メンバー発表後、ボイコットを表明した選手たちは改めてFUTPRO(スペインにおけるプロと下部カテゴリーの両方でプレーしたことがある女子選手で構成される労働組合)と共に声明を発表。招集に応じるつもりがないことを主張。また、RFEFが規則に従って招集を強制する状態にはないと主張した。
「女子サッカーシニアチームの選手たちは、新代表チーム監督モンセ・トメの電話会見とその後の記者会見を受けて、次のことを表明したいと考えている」
「2023年9月15日の声明で表明されたことは、別の解釈の余地なく、正当な理由で招集されないことを明らかにしています。これらの記述は依然として完全に有効です。この声明から数日間、RFEFのメンバーには何も変わっていないことを世間に知らせたいので、公的に伝達される情報が厳格であることを明確に求めます」
「私たちはエリートプロ選手として、今日起こったことすべてを踏まえ、すでに公に詳細に説明された理由により招集されないよう求めていたリストに私たちを入れることで、RFEFが私たちをさらす可能性のある法的影響を検討するつもりです。RFEFに報告し、それによって私たちの将来と健康のために最善の決定を下してください」
「この招集が適切な期限と形式で行われていないことを指摘したい。FIFA選手の地位と移籍に関する規則の附属書Iの3.2に準拠しているため、RFEFが私たちに招集に従うよう要求する立場にないことを理解しています」
「私たちは、連盟が私たちを決して望んでいなかった状況に陥らせたことを改めて遺憾に思います」
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