使い捨てカイロは「日本人が作った奇跡」 兵庫の社会福祉法人が支援、ウクライナで絶賛の声

使い捨てカイロは「日本人が作った奇跡」 兵庫の社会福祉法人が支援、ウクライナで絶賛の声

  • 神戸新聞NEXT
  • 更新日:2023/01/25

「使い捨てカイロが命を救っている」「日本人が作った奇跡だ」-。そんな感謝の声が、ウクライナから寄せられた。現地の人々はロシアの軍事侵攻を受けて極寒の冬を過ごす中、兵庫県西宮市の社会福祉法人がカイロを集めて送る活動をしている。受け取った人々の反応が市民集会でオンライン報告され「とっても温かい。支援の心そのもの」と喜びのメッセージが伝えられた。

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カイロを持つウクライナの子どもたち(提供)

■日本企業の発明品

カイロを送る活動をしているのは西宮市の社会福祉法人「すばる福祉会」(上大市5)。阪神間や神戸、大阪の市民らを巻き込み、昨年11月から週1、2回のペースで既に約150キロ、約3500個をウクライナに届けている。

きっかけは昨秋に開いた市民集会だった。西定春理事長(75)が、現地の首都キーウ(キエフ)にいる日本ウクライナ文化交流協会アドバイザーのアンドリー・ブチネフさん(49)に必要な支援を聞くと「日本のカイロだ」との答えがあった。

ウクライナでは気温が氷点下20度にもなる中、ロシアがエネルギー施設を攻撃し、電気は2、3時間しか使えない状態だ。使い捨てカイロは日本企業の発明品で長時間使えるため、有効な支援物資になるという。

■全国でもカイロ支援

輸送開始から約3カ月となった今月20日、すばる福祉会で平和を願う市民集会が開かれた。

その中で、交流サイト(SNS)を通じて西理事長らとやりとりをしたブチネフさんは「ウクライナでは(カイロを)初めて見た、触った、使ったという人がほとんど」と語り、こう続けた。「みんな『こんなに温かくなるなんて信じられない』と喜んでいる。日本人が作った奇跡だ」

現地ではサイレンとミサイルの爆発音が響き、既に約1700万人が国境を越えて避難したが、思うようにいかない高齢者や障害者もいる。使い捨てカイロは妊婦、赤ちゃんにも重宝されているという。

カイロを送る活動は阪神間だけでなく日本全国に広がっているといい「多くの命を救ってくれている。日本人の助け合いの精神が表れている」と話した。

■募金は避難所建設に

すばる福祉会は阪神・淡路大震災で作業所が全壊するなどし、全国各地から支援を受けた。この経験から東日本大震災の被災地に冬物の衣類や暖房器具を送る活動を続けており、今回の支援もその延長にある。

ウクライナへのカイロ輸送は今後、回数を増やして週3回にする予定だ。また、作業所の知的障害者たちが街頭で募った100万円は日本ウクライナ文化交流協会の小野元裕会長(53)に手渡され、現地で避難所の建設に充てられる。

西理事長は「活動に賛同してくれる人々の温かい心を感じている。ウクライナの人が寒い冬を越えられるように支援を続けたい」と語った。

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