常総学院vs明秀学園日立

常総学院vs明秀学園日立

  • 高校野球ドットコム
  • 更新日:2021/05/02

常総学院がサヨナラで4強入り プロ注目の140キロ越え3投手が登板

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先発・秋本璃空(常総学院)

常総学院vs明秀学園日立。金沢監督の就任後、一気に注目度が上がったこのカードが準々決勝で実現した。

常総学院はダブルエースの1人である秋本 璃空(3年)、明秀学園日立はプロ注目の左腕・飯田 真渚斗(3年)が登板した。まず1点を先制したのは明秀学園日立だった。1回表、二死一、二塁から5番武田の左前適時打で1点を先制。3回表にも武田は右越えの適時三塁打で2店目を入れる。

常総学院の秋本はやや調子を崩している印象。右スリークォーター気味の直球は130キロ前半で最速140キロ。120キロ前後のスライダーや100キロ前後のカーブを織り交ぜながらも投球を組み立てる。ストレートは本調子ではないが、要所で低めに集め、大量失点を許さない。

思い通りのストレートを投げられないことに苦しんでいる感はあるが、緩急が突いた投球を見せたり、高めの釣り球を見せたと思えば、ゆるいカーブで腰砕けの空振り三振をとったりと、今まで見た中では打者を見ながら投球はできている。序盤に失点を許してしまったが、後半につかまりやすい傾向似合った秋本にとっては、投球面では成長しているといえる。この投球は田辺のリードも大きい。

「まず明秀学園日立さんの打線はストレートに強く、秋本のストレートでも簡単に弾き返されてしまうので、緩急をうまく使うことを意識しました。また気をつけたのは先頭打者に四球を与えないこと。そして連打を許さないこと。そのことを注意しながら、配球を気をつけましたし、本人の投球も成長が見られたと思います」

センバツの投球。そしてセンバツ後の投球でも調子が上がらず、島田直也監督から厳しく指摘されてきた秋本。その投球はまだ島田監督からの評価は高いものではなかったが、いずれにしても、勝利に貢献できる投球を継続したいところだ。

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先発・飯田真凪斗(明秀日立)

対する飯田は切れ味抜群の好左腕だ。コンパクトなテークバックから振り下ろす常時130キロ〜135キロの直球はキレがあり、要所では球場表示では141キロ、手元のスピードガンでも140キロを計測。コーナーに決まった時の直球は手が出ないほどの凄みがある。

120キロ前半のカットボールの切れ味も良い。120キロ前後のチェンジアップも投げていたが、基本的にストレート系統で緩急や、縦変化など大きく変化をつけたものがない。

島田監督も「ストレート中心の配球なので、ストレートを狙わせていきました」と常総学院の選手たちはストレートに狙いを絞り、6回裏、代打の鳥山の適時打で1点を返されたが、要所を締める完成度の高い投球を見せる。

7回表、明秀学園日立が3番・須貝が左中間を破る適時三塁打で1点を追加。7回裏、常総学院は3番三輪拓未のセンター前への二塁打から4番田辺広大の中前適時打で3対2と1点差に迫る。

いよいよ9回表、マウンドに登ったのは大川 慈英(3年)だ。「絶対に三者凡退に抑えたいと思っていましたので、全力で腕を振りました」

常時140キロ〜144キロ。手元のガンでもすべて140キロを計測。一級品のストレートに加え、さらに良かったのは120キロ後半のスライダー。実にコントロールができていた。センバツで課題となった変化球のコントロールができていたのだ。大川は昨秋までの投球を見ると変化球もしっかりとストライクを取れていただけに、ようやく復調したという表現が正しい。大川は原点に戻ってストレートと同じ腕の振りで投げる感覚で調整を行った。

「あの時は抑えることばかりに考えてしまって、曲げよう、曲げようと思いすぎてしまったんです。そこで、ストレートと同じ腕の振りで投げる感覚でいったところ、この県大会からストライクも取れるようになりました」

見事に9回表、無失点に抑えると、9回裏、田辺が同点適時打を放ち、そして中村蒼が右前へサヨナラ適時打を放ち、サヨナラ勝ちを決めた。中村のサヨナラ打に島田監督は「私は野球の神様がいるものだと考えていますが、チームの中で、超がつくほど真面目で、何事にもしっかり取り組む選手」と評価する選手。実際に取材をしていても自分の考えを理路整然と説明できる能力の高さがあり、頼もしい選手だ。秋本、大川、田辺、三輪が目立つ今年の常総学院だが、サヨナラ打の田中や陽気なキャラクターの柴田 将太郎が3安打。いろんな選手が活躍しているのも収穫の多い一戦だった。

敗れた明秀学園日立はエース・飯田が被安打15。よくいえば粘り強い投球ができたといえるが、こうして立て続けにストレートを弾き返されているのを見ると、投球術で突き詰める部分があるだろう。ストレートのキレは素晴らしいだけに、夏までの進化を期待したい。また強打のチームらしく、武蔵狭山ボーイズから注目されていた須貝将希、永井龍樹がしっかりと主力選手へ成長していた。須貝は強肩を兼ね備えた左の強打者、永井は右の強打者だけではなく、主将としてチームを牽引。何度もエースの飯田の元に訪れては励ます姿が見られた。2年生5番の武田もスラッガーとして高い素質を持った選手で、夏まで進化が楽しみな大型チームだ。

(取材=河嶋 宗一

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