
JR東日本は21日、宮城県亘理町にある常磐線の変電所で、施設内の機器を撤去する工事の際に、検査を行わず装置の中に入っていたと思われる人体に有害な物質PCBを含む絶縁油を他の廃油と一緒に処理してしまったことを明らかにしました。
有害物質の不適切な処理が判明したのは、JR東日本が管理する亘理町の常磐線・亘理変電所です。
JR東日本によりますと、今年9月、変電所のリアクトルと呼ばれる、電車に効率よく電気を送る装置の撤去作業を行った際、装置内の絶縁油に有害物質のPCB=ポリ塩化ビフェニールが含まれるかどうかの検査を行わないまま、絶縁油1700リットルを他の廃油とともに廃棄したということです。
PCBは、本来、法律に基づき、免許を持った業者に運搬や処理を委託する必要がありましたが、工事請負業者が検査を失念したため、免許のない処理業者がPCBを含むとみられる絶縁油を処理してしまいました。
JR東日本では、PCBを含むとみられる絶縁油は、再資源化処理の工程で基準値を下回る程度になり、環境への影響はきわめて少ないと説明していて、今後は情報共有と工程管理を徹底し、再発防止に努めるということです。