
犯行に加わった被告ら(アメフト部HPより)
泥酔させた女子大学生に性的暴行を加えた罪に問われている同志社大学アメリカンフットボール部元部員の片井裕貴被告(22)、山田悠護被告(22)、濱田健被告(23)、牧野稜容疑者(23)の4人に、京都地裁は懲役3年6か月の実刑判決を下した。裁判長は「4人で代わる代わる性的暴行を加えるなど卑劣で悪質な犯行」「被害者本人の意思を確認せず犯行に及び、ふざけあって撮影するなど被害者の人格を一顧だにしない態度は強い非難に値する」と指摘。一方、弁護人は被害者との示談が成立していることから執行猶予付きの判決を求めていた。
【写真】アメフト部のHPに掲載されていた被告らのプロフィール詳細
「事件が起きたのは昨年5月21日未明のこと。京都市内の繁華街にあるバーでたまたま居合わせた女子大生に、4人が声をかけたことがきっかけです。4人は約3時間にわたり酒を飲ませて泥酔させて店を出ると、タクシーに乗せて片井被告の自宅に連れ込みました。
片井被告宅の付近に設置された防犯カメラには、自力で歩けないほど酔った女子大生を被告らが抱きかかえて部屋に連れ込む様子が映っていました。その後、午前4時半過ぎから1時間にわたり代わる代わる性的暴行を加え、その様子を撮影したとされる動画が被告らのスマートフォンに残されていたのです。また、今回の公判では目を覚ました被害者に対して、別の大学名を言うなど犯行を隠蔽しようとしていたことなども明らかになりました」(全国紙社会部記者)
4人は同志社大学アメリカンフットボール部「WILD ROVER」に所属していた。100名以上の部員を擁する関西学生リーグ1部に所属する強豪チームで、逮捕直前のリーグ戦にも片井被告と山田被告はスタメンで出場している。同大アメフト部関係者はこう語る。
「4人は4年生で、部の中心にいる人物でした。後輩たちの相談に乗るなど面倒見の良い先輩だったので、逮捕されたと報じられて部内では驚きの声が上がりました。たしかにマッチングアプリに精を出したり、夜は大阪のクラブやナンパスポットにも出かけていましたが、イマドキの大学生なら普通だと思っていた。
酒については場が盛り上がるとコールで煽って、後輩らにビール瓶を何本も一気飲みさせるといった危ない飲み方をすることもありましたが……就活も大手商社をはじめ有名企業への内定を複数得ていたようですが、いずれも逮捕後内定取り消しになったと聞いています」
4人は逮捕後、部を退部し、大学からは退学処分を受けている。前出のアメフト部関係者は「4人は監督らに謝罪をするために訪れたと聞いています。部は昨年12月から活動を再開していますが、もうこの事件については触れてはいけない空気が漂っていて、“名前を言ってはいけない人”という状態です」といい、近況を知る部員はいないという。一方、4人の同級生だった人物が被告らの近況についてこう口にする。
「保護者が生活を管理するなか、彼らはボランティア活動に携わっていました。医療機関で再犯防止のカウンセリングも受けているようです。本人たちはLINEやそのほかSNSのアカウントを消し、親しい知人との連絡も絶ち、反省の色を示していると聞きます」
被害者が負った深い傷に向き合う日々は、これからも続く。
NEWSポストセブン