60代の貯蓄平均「お金がないと、どんな不安が生じるのか」

60代の貯蓄平均「お金がないと、どんな不安が生じるのか」

  • LIMO
  • 更新日:2021/11/25
No image

早いもので、街角には既にクリスマスムードが出てきましたね。そんななか、年末商戦の皮切りとなるのが「ブラックフライデー」。ブラックフライデーは、11月の第4木曜日(感謝祭)の翌日にあたる日をさします。

日本でブラックフライデーのセールがスタートしたのは2016年ですが、ルーツは1960年代初頭のアメリカです。

その名付け親は、実はフィラデルフィアの警察。人が外にあふれて仕事が増えるために「真っ暗な金曜日」と呼んだことがきっかけとされており、最初は不快感を表す言葉でした。

ちょっと意外ですね。そこから転じて「小売業者が儲かって黒字になる」という、意味合いとして現在は認知されています。

ところでモノを買うにはお金が要りますよね。サービスを購入するにしてもお金がかかります。

豊かな老後を過ごすためには大きなお金が必要となりますが、これから本格的な老後を迎えようとする60代世帯の貯蓄事情はどうなのでしょうか。詳しく見ていきます。

【注目記事】厚生年金「ひと月25万円以上」受給する人の割合は?

60代世帯の貯蓄「平均・中央値」はどのくらい?

さっそく今の60代の貯蓄事情をみてみましょう。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」を参考にします。

60代・二人以上世帯「金融資産保有額分布」

(金融資産を保有していない世帯を含む)

平均:1745万円
中央値:875万円

No image

拡大する

60代・二人以上世帯「金融資産保有額分布」

(金融資産保有世帯のみ)

平均:2154万円
中央値:1465万円

No image

拡大する

金融資産保有世帯のみの中央値は、金融資産未保有世帯を含んだ全体の約1.7倍となっています。現役の頃から給与以外での資産づくり(=資産運用)をされてきた差によるところが大きいと考えられます。

【図】60代世帯の貯蓄事情

60代から先は「どんな不安」が増えるのか

ここで、セコム株式会社が2021年9月に公表した「老後の不安に関する意識調査(※)」の結果に目を向けます。

※2021年9月公表、対象は20~60歳以上の男女500名

ここでは老後の不安として、

第1位:病気やケガなどの健康不安(全体の80.4%)

第2位:経済的な負担に関する不安(全体の66.6%)

第3位:介護に関する不安(全体の51.3%)

が挙げられました。次では、この3つの項目と「お金」について触れていきます。

「健康不安」とお金の関係

生命保険文化センターの調査によると、「万が一」の主な原因、つまり死因は「悪性新生物、心疾患、脳血管疾患」の順となります。

公益社団法人全日本病院協会の医療費(年代別-急性期グループ-2020年度年間集計)を参考にすると、その治療(急性期)にかかる1入院費用は以下のとおりです。

60歳代の医療費(急性期・入院1回あたり)

胃の悪性新生物:85万9805円

急性心筋梗塞:174万8567円

脳梗塞:175万5354円

大腿骨頸部骨折:192万3450円

そもそも「老後資金」は、どのくらい必要?

第2位の「経済的な負担」への不安は、いわゆる老後資金の問題に繋がります。日頃の生活費を貯蓄や年金でカバーできそうでしょうか。

老後生活が65歳~90歳まで続いたと仮定し、「(年金-生活費)×12ヶ月×25年」でいくら不足するのか計算してみましょう。ここでは、夫が厚生年金、妻が国民年金、それぞれ男女の平均月額を受け取ると仮定して考えます。

夫婦の年金収入:21万8469円

※男女ともに、平均年金月額を受給した場合の合算額

夫(厚生年金):16万4770円

妻(国民年金):5万3699円

厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、それぞれ男女の平均月額

生活費(消費支出):23万2403円

総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編-二人以上の世帯-2020年)第4表」より、夫婦高齢者世帯(65歳以上の夫婦1組のみの世帯)

老後25年間「トータルの不足額」はいくら?

(21万8469円-23万2403円)×12カ月×25年=マイナス418万200円

この夫婦の場合、老後生活25年で約400万円が不足することになります。

ただし、生活費の内訳にはいくつかの落とし穴があります。

その一つが「住居費」。実は持家を前提として1万5527円で計算されているのです。老後も賃貸物件に住まう予定の方は、この場合、25年分の家賃を考慮した上乗せ資金が必要となりますね。

「介護が必要になったら・・・・・・」

第3位の不安として挙げられる「介護」についても、その費用は別途準備しておく必要があります。

LIFULL介護のデータをもとに、有料老人ホーム費用を計算してみると……。入居時費用を0円と見積もっても、一人1000万円以上かかります。夫婦であればその倍の2000万円はかかると考えていたほうがよさそうです。

老後の家計を「ブラック化」するために

日常生活費のほか、病気やケガ、介護費まで含めると老後の総費用(夫婦合算)は2500万円を優に超えることになりますね。

60歳代全体(含む金融資産非保有世帯)の貯金額中央値875万円で、トータルでみると1600万円以上の赤字です。

赤字を黒字に転換するには、「資産を増やす=資産運用」がポイントとなります。

世界的株価暴落を起こした「ブラックマンデー」ではなく、黒字を示す「ブラックフライデー」を目指していきたいものです。老後に向けた準備の一つとして、資産運用のスタートを検討してみませんか?

関連記事

50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法

富裕層の人が自然とやっている「お金がどんどんふえる」行動

年収400万円台「いわゆるふつうの世帯」の貯蓄平均

参考資料

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」

セコム株式会社「老後の不安に関する意識調査」

生命保険文化センター「『万一』の主な原因は?」

公益社団法人全日本病院協会「医療費(年代別-急性期グループ-2020年度年間集計)

厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

LIFULL介護「老人ホーム費用相場」

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編-二人以上の世帯-2020年)」

柴又 順平

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加