さすが本場のイタリアン!? 美観と軽量化に優れた車両運搬車を国産車と比較してみました

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  • 更新日:2022/06/23

ロルフォ社は実績あるイタリアの特装車メーカーです。そんなロルフォ社が初めて日本市場向けに開発した車両運搬セミトレーラ「ブリザードJ1」が、先般開催された「ジャパントラックショー2022」に登場しました。出展社は輸入代理店であるトランスウェブ(EUトレーラーズ)。

日本では車両運搬車にキャリアカーという俗称がありますが、全幅2m超のランボルギーニも積載可能なイタリアンキャリアカーの実力とは、果たしてどのようなものでしょうか?

文/緒方五郎  写真/トラックマガジン「フルロード」編集部

積載台数は同じでより重いクルマが積める

柱が少ないデザイン。中央部から後部にかけては、上段デッキを操作する昇降柱のみ装備される。柱の少なさは、積荷であるクルマのドアの開閉で有利である

ロルフォ社は、欧州のキャリアカー市場で約3~4割のシェアを持つとされる大手メーカーで、単車ベースからセミトレーラ、フルトレーラまで、さまざまな車両運搬車を製造しています。

「ブリザードJ1」は、欧州の標準仕様よりも高い耐候性・耐蝕性を備えた「ブリザード」シリーズと同じ造りで、なおかつ日本の保安基準への適合と国内のキャリアカーニーズに対応させた1軸セミトレーラです。

積載台数は乗用車で6~7台で、日本で最も標準的なキャリアカーと同じ輸送能力。いっぽう、最大積載量は10,100㎏を実現しています。これは国産の同級キャリアカーでも、最新のモデルに匹敵するような非常に優秀なスペックです。

なぜなら「最大積載量10t超」というスペックは、ガソリン車よりも数百kgも重いハイブリッド車などを従来と同じく6~7台運ぶために、必要不可欠な能力であるからです。

柱が少ない設計

最大積載量10t超を、1軸のセミトレーラで成立させるには、高度な軽量化技術が必要です。

「ブリザードJ1」は国産キャリアカーに対して、柱の少ない外観が特徴となっており、直接的にはこれが軽量化に貢献しています。そのぶん基本骨格や可動部分、ジョイント部には、非常に高い剛性が与えられているといいます。

柱が少ないキャリアカーは、ロルフォはじめ欧州メーカーでは珍しくないのですが、これは荷台の内側の幅員(「荷台内法幅」といいます)を確保する点で有利です。

例えば、クルマの積載作業は単に載せるだけではなく、作業者がクルマのドアを開けて降りるということも考慮に入れなければなりません。車両全幅が日本車よりも広めなものが多い欧州車の積込作業を基準にして考えると、柱が少ないデザインは必然的なものだといえるでしょう。

いっぽう、国産同級キャリアカーは相対的に柱が多い設計ですが、構造的には荷重が分散されること、軽量化も材料置換で可能となること、車両全幅が比較的小さい国産車であれば、ドアの開閉スペースが確保できること、また車載デッキ配置を既存キャリアカーと共通化できて使いやすいことなど、国内ニーズに合ったきめ細やかな設計が可能になっています。

エクステリアデザインと修復性の両立

ロルフォ製キャリアカーのユニークな特徴に、外装の美観を維持しやすいというものがあります。もちろん「ブリザードJ1」にもこの特徴が活かされています。

それは、外観で目立つ骨格部分に、車体の剛性・強度にはまったく寄与しない化粧パネルが貼られていることです。

軽量化とは逆をゆくパーツを敢えて採用しているのは、エクステリアをスマートに見せるデザイン性を重視しているためで、同時にユーザー企業のコーポレートカラーを際立たせる効果もあります。

化粧パネルはフラットなパネルなので、汚れても洗車しやすく、万一破損した場合でも簡単に交換可能であるため、修理による休車時間やコストを抑えることができます。

キャリアカーユーザー、特に新車を荷主から預かって運ぶ企業にとっては、キャリアカー自体の美観の維持は実は重要な業務の一つです。それは日本でも欧州でも変わりません。「ブリザードJ1」をはじめロルフォ製キャリアカーは、そういうところにも気を配った造りになっているのです。

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