【NZ不動産】ベテランバイヤーも熱狂!白熱の「住宅オークション」に実感した、復調の手ごたえ

【NZ不動産】ベテランバイヤーも熱狂!白熱の「住宅オークション」に実感した、復調の手ごたえ

  • 幻冬舎ゴールドオンライン
  • 更新日:2022/05/14
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国内外の往来が制限されてきたニュージーランドも、いよいよ本格的な開港となります。以前と同じ状況に戻るのはしばらく先かもしれませんが、確実に光明は見えてきました。不動産業界は活況で、住宅価格は上昇の一途をたどっています。不動産エージェントとして活躍する筆者が、現地でしか掴めない不動産事情をレポートします。※本記事は、2022年5月6日現在の情報に基づいて執筆されています。

コロナからの完全復活はまだ先も、見えてきた光明

3月には1日の感染者数が2万人を超えていたニュージーランド。4月以降は感染拡大に歯止めがかかっているものの、それでも毎日8000人前後のコロナ感染が発表されています。

その一方で、政府は開港を発表。詳細は管轄の省庁のウェブサイト等をご覧いただければと思いますが、観光業界はこの日を待ちわび、各種ツアーの復活を期待しています。とはいえ、いまだにニュージーランド航空の「日本―ニュージーランド便」は、週1便にとどまっています。しかし、こちらも7月からは週3便への増便が予定されています。

まだ完全復活とまではいきませんが、徐々に制限は解除され、10月には完全開港が予定されています。あと少し、我慢の時期が続きますが、光明は見えてきました。

ベテラン不動産バイヤーも痺れた、白熱のオークション

そんななか、不動産業界は、銀行金利の上昇がネックとなり、オークションでの価格も思うように上がらないという状況にあります。

しかし、人気の地区や、オークランドの住宅平均価格である、100万NZドル~120万NZドル台の物件は盛んに取引されています。オークションも競争が激しく、期待値より大幅に価格が上昇するケースも見られます。

実例として、つい最近同行したオークションをご紹介しましょう。

筆者のお客様は、最大予算は145万NZドルで、期待値は140万NZドル前後、運がよければ130万NZドル後半という見込み額を想定し、オークションへ向かいました。

ほかの買い手候補がいなければラッキーだと思っていましたが、いざオークションになると、残念ながら、ほかに2組の買い手候補がいることが判明しました。

オークション司会者であるオークショナーの物件説明後、入札が開始。開始価格は100万NZドルでしたが、しばらく3組で競り合い、半ばで1組が脱落。以後は筆者のお客様と、もうひとりの参加者の2組の争いになりました。

お客様の最大予算である145万ドルまで価格が上がったとき、オークショニアは「オンザマーケット!」と叫びました。オーナーが希望する最低落札価格を越え、売却価格に達した、ということです。

これが最低落札価格なら予算オーバーだと思ったところ、なんとお客様はさらに食らいついていきます。まだ予算あったのかと驚きましたが、そのままそばで数値を記録し、どこまで価格が上がるのか見守りました。

お客様が手を挙げれば、相手もすかさず「もう1000ドル!」と価格を釣り上げてきます。

相手は手ごわく、本気度合いがひしひしと伝わってきました。お客様の予算はいつ底を突くのかとハラハラする一方、「果たしてそこまでお金を出す価値がある物件か?」と冷静に思ってしまう自分もいます。

そんななか、ついに価格は150万ドルに到達。筆者もさすがに止めようとしたところで、お客様も「限界です」と断念することになりました。

久しぶりの熱戦のオークションとなりました。

負けたとはいえ、我々不動産セールスマンは、久しぶりに勢いのある売買を目の当たりにして充足した気持ちになり、相手方も「高かったなぁ」という表情を見せつつ喜んでいました。家の元オーナーは、値段の釣り上げに貢献した我々に感謝し(我々は複雑ですが…)、お客様も「この家だけにかけていたわけではないので」と、あっさりしたものでした。もっとも、真意は定かでありませんが…。

その後、オークションを見ていたセールスマンは「いい家を探して、また連絡します」と声をかけてくれました。

そしてわずか数日後。件のセールスマンが「まだマーケットに出していないリストで、先日の物件の近くに似たような家がありますが、どうですか?」と連絡をくれました。

お客様は土日の週末のオープンホームを待たずに、仕事帰りの夜に内覧を予約。その物件が気に入ったため、すぐさまオファーを出し、ついに購入が成立しました。

ロケーションもよく、内装も近代的な改装済みで、落札できなかった物件と甲乙つけがたいものの、好みやお客様の生活環境からも、今回買えた家がベストだと確信しました。この家と巡り合うために負けたのかもしれないな、という気持ちです。

家探しは「ご縁」、オークションは「魔物」!?

マイホーム探しは、本当に運が左右するものです。家との出会いは人と同様、ご縁があるかどうかなのだと感慨深く思った一件でした。

マイホーム探しがご縁である一方、オークション販売は「魔物」です。売り手側にとっては「魔法」のような効果がある一方、買い手にとっては、やっかいな買い方といえます。

「オークション市場に流れてきた物件に、なかにいいものがあれば買う」というのが、無駄な費用を使わずマイホームを手に入れる方法ですが、流れてきた物件から自分にとってベストな物件が買えるかというと、難しいものがあります。

そのため、一般広告を見て探す、家を見て回る、というのが主流ですが、いいエージェントを探してそのネットワークで物件情報を入手し、世の中に出ていない家を見せてもらい、競い合わずに家を買う…というのもお得な方法です。

とはいえ、正直これも、お客様にとっては難しい買い方です。しかし、そのようなサービスも提供するべく、時間がある限り家を見て回り、多くのセールスマンと知り合ってよい情報を入手し、よりよい物件とお客様を結びつける努力をしている身としては、今回の一件は、限りなく理想に近い形の着地となりました。

不景気を見越し、安く購入するためにタイミングを延ばそうと考えている方も多いかもしれません。しかし、筆者が状況を読む限り、今年後半になると、おそらく一層競争が激化すると思われます。早めに判断することをお勧めします。

不動産業界への就労者は増加傾向、地方都市にも活気

新型コロナウイルスの影響で観光業界や飲食業界は大打撃を受け、解雇された人も増え、転職希望者が多くなっていました。

我々の不動産業界では、採用活動をするたび大勢の希望者が集まり、2019年は就職希望者が1万2000人程度だったところ、2020年は、1万6000人台にまで増加。2021年も同等規模の希望者があり、不動産業界で働きたい人は増えています。

筆者もそろそろ業界20年目になります。しかし最近は、会議で会社の全支店のセールスマンと顔を合わせしても、知らない人ばかり増えています。総入れ替えといえるぐらい新しい人達が加わり、育ち、売上も伸び、成功者も出現しています。それは、ニュージーランドの住宅売買が盛んな証左だといえます。牧草地の開発や宅地造成が活発に行われ、とくにオークランドは人口増加が著しく、地方都市も含め活気が続いています。

ニュージーランドはこれから先、5年後、10年後もまだまだ成長過程にあるといえます。不動産に限らず、さまざまな分野でのチャンスがあるでしょう。

アメリカのような巨大マーケットがあるわけではありませんが、自然が好きで、適度な都会や適度な賑やかさもお好きなら、とてもおすすめの国です。なにかヒントやきっかけがあれば、海外での移住計画もチャレンジできる時期です!

一色 良子
ニュージーランド在住不動産エージェント

一色 良子

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