
鹿児島市は26日、下鶴市長の呼びかけで、県議会議員向けに市政の説明会を開いた。会では市が建設を目指すスタジアム整備などについて説明が行われたが、県議からは「市議会を通り越して県議に説明するのは趣旨が分からない」など疑問の声が上がった。
鹿児島市は26日、下鶴市長の呼びかけで、県議会議員向けに市政の説明会を開いた。会では市が建設を目指すスタジアム整備などについて説明が行われたが、県議からは「市議会を通り越して県議に説明するのは趣旨が分からない」など疑問の声が上がった。
鹿児島市で開かれた市政説明会には、鹿児島市・鹿児島郡区選出の県議会議員17人のうち12人が出席した。下鶴市長が就任して初めてとなる県議向けの説明会は、県と市の連携が必要な施策について理解をもらうため開いたという。
市長の呼びかけで集まった県議会議員だったが、下鶴市長は冒頭のあいさつのみ。理由は、庁内での打ち合わせ。退席しようとした時。
(平良行雄県議)
「市長も同席していただけるんじゃないのか?」
会では、こども医療費の助成制度、土地区画整理事業など7つの項目について説明があった。
中でも注目を集めたのが、市が建設を目指す新たなスタジアムについて。鹿児島市は、ドルフィンポート跡地と住吉町15番街区を含む鹿児島港本港区エリアで整備を目指すとしている。しかし、ドルフィンポート跡地には、県がスポーツコンベンションセンターを整備する計画で、県の検討委員会では市の構想は理解が進んでいない。県議会も、県の計画を容認している。
こうした中、開かれた説明会。説明は担当の課長が行った。本港区エリアでの整備を検討していて、整備場所の選定を含めオール鹿児島の体制で取り組みたいと説明した。最後に戻って来た、市長。
(宝来良治県議)
「北埠頭という認識でよいか」
(下鶴市長)
「県の検討委員会のゾーニング議論を注視する」
(平良行雄県議)
「市議会を飛び越えて県議会に説明したの趣旨がわからないどう受け止めればいいか」
(岩重仁子県議)
「下鶴市長は県議時代に市役所の上から下まで回っていた。それを今している県議がいないから、市から出向いてお伝えするという会だったんだなと」
(柳誠子県議)
「なぜ今だったのかなとは思った。ずっといらっしゃると思っていたので、1時間という短い時間だったので、え、帰っちゃうんだかとびっくりした」
(鹿児島市・下鶴隆央市長)
「これまで県と市の間で機密に連携をとってきた協議をしてきた事項のこれまでの取り組みについて現状を情報共有するものである」
一部の県議から「何のために開いたのか」疑問の声も上がる中、市長は会の趣旨を「情報共有するため」と繰り返した。