変形性膝関節症を予防する食事とプロテオグリカンを増やす「ひざ皿強化エクササイズ」

変形性膝関節症を予防する食事とプロテオグリカンを増やす「ひざ皿強化エクササイズ」

  • 介護ポストセブン
  • 更新日:2022/06/23

40才を超えると軟骨のすり減りが一気に進むため、ひざの痛みが出てくる人がいる。長年の摩耗で軟骨がすり減り、半月板の変形や骨棘(関節軟骨のすり減りによって関節の周囲が骨化し、トゲのようになること)ができるなどで、ひざ関節が変形する病気を変形性膝関節症という。中高年のひざ痛の9割は変形性膝関節症と考えられている。しかも、50才以上の発症率は女性の方が男性より1.5~2倍も多いとか。将来歩行困難…なんてことにならないためにも、食事やエクササイズなど予防策を専門家に伺った。

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ひざ皿を強化したら、元気に歩けるようになる!(写真/GettyImages)

【目次】

痛いときは安静にするべき? ひざにいい食べ物は?

軟骨のすり減りを抑える成分がある?

ひざ皿強化エクササイズのやり方

痛いときは安静にするべき? ひざにいい食べ物は?

「変形性膝関節症を改善する最善の方法は体を動かすこと。安静にしすぎるとひざ皿まわりがどんどん硬くなり、軟骨のすり減りが加速する結果を招きます。歩くのも大変なかたを除き、なるべく歩いたり、動いたりした方がいいですね」と、医師の渡辺淳也さん。

食生活でも意識すべき点がある。

「骨粗しょう症対策として、小魚類や乳製品、小松菜やモロヘイヤなどに含まれるカルシウムは必須です。あわせて、カルシウムの吸収を促進するビタミンD(鮭やいわし、乳製品など)も摂りたい栄養素です。ビタミンDは、日光を浴びると体内で生成されるので、夏場なら10分程度の日光浴も有効です。そして、筋肉維持に必要なたんぱく質も大切。動物性、植物性をバランスよく摂ることをおすすめします。昨今はサプリメント類も豊富ですが、科学的な効果は解明されていません。あくまで運動や食事の補助と考えて」(渡辺さん・以下同)

摂りたい成分(食品)

●カルシウム

・小魚
・乳製品
・小松菜
・モロヘイヤ

●ビタミンD

・鮭
・いわし
・乳製品
※1日10分程度の日光浴

●たんぱく質

・動物性、植物性をバランスよく

軟骨のすり減りを抑える成分がある?

「軟骨を構成する成分の1つである『プロテオグリカン』です。軟骨成分の80%は水分とコラーゲンで、プロテオグリカンは全体の3~5%程度。しかし、軟骨に水分を蓄え、軟骨の主な働きであるクッション機能を生み出すもととなる重要な成分なのです。近年の研究で、プロテオグリカンが減少するとクッション機能が衰え、ひざ痛を発症しやすくなるということがわかっています。しかも、一度すり減った軟骨が再生しないのに対し、プロテオグリカンは、中高年でも増やすことができるのです」

増やすには、とにかく歩くことだという。

「足の上げ下げとともに、軟骨の中にある関節液も上下します。その繰り返しで代謝が上がり、プロテオグリカンが増えるのです。軟骨への適度な刺激が好循環を生み出しますが、必要以上に強く曲げ伸ばすのは逆効果です。たとえばマラソンやテニスなど、ひざへの負担が大きい運動はプロテオグリカンが破壊され、逆に減少してしまいます。ウオーキングのように、どちらかの足が地面についている状態を心がけましょう」

歩くのがつらいという人や、雨で外に出られないときは、いつでもどこでもできる下の「ひざ皿強化」エクササイズを試してみよう。

ひざ皿強化エクササイズのやり方

プロテオグリカンを増やすべく、ひざ皿強化エクササイズに挑戦を。

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肥満解消にも役立つ

■基本姿勢を作る

【1】足を肩幅に開いて立ち、足のつけ根に両手(小指側)を添える。
【2】両手を添えた部分を支点に上体を軽く前に倒し、ひざを軽く曲げる。
【3】そのまま上体をまっすぐ起こす。これが「ひざ軽屈伸」のひざを曲げた姿勢。

■ひざ軽屈伸(1セット30秒~1分)

【1】両ひざをピンと伸ばしきらないよう、まっすぐに立つ。

【2】「基本姿勢」のひざを曲げた姿勢を忘れずに、上体が後ろに反らないよう浅い屈伸を繰り返す。1秒2~3往復のペースで行う。

《Point》

「簡単な体操ですが、私の研究で、70代女性に同じ運動を3か月実践してもらい、ひざ関節をMRIで撮影したところ、全体的にプロテオグリカンが増えたという結果が出ています。ひざを動かすことで血流が促進され、関節液の代謝が盛んになり、プロテオグリカンが多く作り出されたのです」

■足高ウオーキング(1セット10~30分)

背筋を伸ばし、太ももを高く上げながら大またで歩く。腕は自然に振る。これを1回10分、いつものウオーキングに組み入れ、慣れたら30分を目標に。

《Point》

「プロテオグリカンを増やすだけでなく、大腿四頭筋のトレーニングにもなり、肥満解消にも役立つ運動です。速く歩く必要はありません。足が痛いかたは、家の中で行進をするように、その場で足踏みをするのでもOK。その場合は1セット1~5分、1日3セットを目指しましょう」

教えてくれた人

■整形外科医 渡辺淳也さん/千葉大学整形外科学講座客員教授、医療法人社団淳朋会変形性関節症センター長。著書に『ひざの激痛が30秒~でよくなる ひざ皿ストレッチ』(文響社)。

取材・文/佐藤有栄 イラスト/勝山英幸、かたおか朋子

※女性セブン2022年6月23日号
https://josei7.com/

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