ドイツ代表クラスはいなくとも...日本代表MF田中碧が独2部で見せる“確かな成長”。クラブSDも太鼓判「重要な選手になった」【現地発】

ドイツ代表クラスはいなくとも...日本代表MF田中碧が独2部で見せる“確かな成長”。クラブSDも太鼓判「重要な選手になった」【現地発】

  • サッカーダイジェストWeb
  • 更新日:2022/05/13
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先月には待望の移籍後初ゴールを奪取した。(C)Getty Images

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スタメンを勝ち取ったわけではないが、ドイツ2部で確かな成長を見せている田中。(C)Getty Images

日本代表MF田中碧がプレーするフォルトゥナ・デュッセルドルフは32節ハイデンハイム戦に勝利したことで、2部リーグ残留を確定させた。

田中はこの試合でベンチスタート。前半に2点をリードしたデュッセルドルフだが、後半開始から4選手を代えて巻き返しを図るハイデンハイムに47分に1点を返されると、途端に雰囲気が危ういものになってしまう。

監督のダニエル・ティヌーウが「失点シーンではカールスルーエ戦やドレスデン戦が頭をよぎった」と試合後に明かしていたが、この2試合とはいい形で試合に入ってリードを奪いながら、終盤に追い付かれて勝ち切れなかったゲームだ。

それだけにチームは何かを変える必要があった。そしてその「カギとなった」(ティウーヌ監督)のが、62分の田中とCBティム・オーバードルフの投入だった。

3バックに変更し、田中は守備ラインの前でスペースを埋めながら、機を見て攻撃にも積極的に参加。70分には右サイドでボールを受けたアペルカンプ真大からの丁寧なクロスをペナルティエリア内に走りこみながら右足ダイレクトボレーを放つ。シュートはGKの正面を突いたが、流れの中からチャンスに絡む動きが出てきているのはポジティブなことだろう。

「それまで非常に好プレーをしていたクリストファー(ペテルセン)とフェリックス(クラウス)にとっては腹立たしいことで、システム変更の犠牲者ともいえる。だがチームの勝利が重要なのだ」

ティウーヌ監督は試合後の記者会見でそう振り返っていた。毎試合相手チームを詳細に分析し、どのようなシステム、どのような組み合わせのなかで、それぞれの選手にどのようなタスクが必要かを考えている。選手の特徴を把握したうえで、起用法を探っている。

【動画】クロスに右足で合わせた正確なショット!田中碧が決めた待望の移籍後初ゴールをチェック「どんな選手が必要かを考えて、選手を選んでいる。田中のパフォーマンスが悪いということではなく、今日出場した二人のパフォーマンスが素晴らしかった」

これは23節のアウェ戦後にティウーヌ監督が口にしていたことだ。選手であれば、毎試合スタメンフル出場を誰もが求める。しかし、監督はチーム事情と様々な要素からスタメンを作り上げる。そして途中出場からチームに必要なプレーで貢献できる選手がいるというのは、チームにとってとても大きな意味がある。

ティウーヌ監督が就任してからハイデンハイム戦まで、デュセルドルフは10戦負けなしだが、引き分けが6つというのが少し物足りないところだった。後半途中で相手にペースを握られても、ティウーヌはなかなか動かない。

指揮官は「途中で選手を交代してうまくいった試合が少ない。途中交代で入った選手には試合の流れを変えるプレーを期待しているのだが」と漏らしていたことがあるが、そうした上積みのところに課題を残していたのは事実だ。それだけに試合途中で流れを変えることができたのは好材料だろう。
田中がプレーするのはブンデスリーガ2部だ。それこそカタール・ワールドカップで対戦するドイツ代表クラスの選手はいない。それでもフィジカルコンタクトやプレースピードなどの点において、確かな経験となっているはずだ。

要求されるインテンシティは非常に高い。パスを受けてコントロールしている間に相手のプレスが間近に迫ってくる。身体をぶつけてキープしようとするが相手の勢いに押されてしまうこともある。通せると思って出したパスが引っかかってしまうこともまだある。本人にとっても、納得のいくプレーばかりではないはずだ。

とはいえ、順応は間違いなく進んでいる。取材した31節ドレスデン戦では、ダブルボランチの一角でスタメン出場。ティウーヌ監督就任後、全体のポジショニングでバランスが改善され、やるべきプレーが整理されているのが見てとれる。パスが来なくても慌てない。すぐに次の展開へとポジショニングを変えていく。全てのボールをもらいにいかないのだ。
特にこの試合では、チームのボール保持時にはより高めの位置でパスを引き出す役割を担っていたが、印象的だったのはペナルティエリア付近までダッシュで駆け上がってくる頻度が確実に上ってきている点だ。

一時期は消極的というか、ミスをしないようにプレーしているのではと感じさせられる試合もあったりした。いまは味方がそのままシュートを選択して、パスが来ないことの方が多くても、そうした位置にいようとしていること、それを繰り返していること、そしてパスが来たら積極的にシュートへ持ち込もうとしている。

先月28日、デュッセルドルフは田中の完全移籍を発表した。クラウス・アロフスSDは「碧はこの数か月でチームにとって重要な選手へと成長している。まだこれが成長の終わりではないし、これから彼とともに多くの喜びを手にできると確信している」というコメントを残している。

2年目となる来季は押しも押されもせぬ中心選手として、チームを引っ張る存在になってくれるはずだ。

文●中野吉之伴

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